100切りを目指しているけど中々達成しないと言うゴルファーに多い共通点は、50ヤード以内のアプローチでのミスです。
スコアを縮められないのがスイングだと思い込む人が多いですが、ラウンド分析をしてみるとアプローチのマネジメントが原因であることがほとんどです。
スイング改善にはかなりの時間を要しますが、マネジメントに問題がある場合、ラウンド中に正しい判断ができるようになれば良いので、スコア改善にそれほど時間を要しないのです。
そこでアプローチでスコアを崩さないための正しいマネジメントを教えます。
50ヤード以内のアプローチの重要性
まずは自分のラウンド内容を分析してみましょう。
最近はスコアアプリを使えば簡単に分析できます。
その分析の中で、50ヤード以内を何打で上がったかと言うデータをつけてください。
残念ながらアプリにそこまでの機能はないので、スコアカードの空いている欄に50ヤード以内の打数を書くと良いでしょう。
18ホールで50ヤード以内を3打以内で上がれていれば、間違いなく100切りできます。
ここで勘違いしないで欲しいのですが、50ヤード以内にはパッティングの打数も含まれます。
もし4打以上のホールがたくさんあれば、50ヤード以内のアプローチやパッティングでスコアを崩していることになります。
中にはアプローチではなく3パット以上でスコアを崩している場合もあるでしょう。
しかしそれもパッティングだけの問題でなく、アプローチで寄せられていないことが原因でもあります。
3打で50ヤード以内に運び、4打目でカップに寄せれば最悪2パットでもダブルボギー、1パットならボギーになります。
50ヤード以内のアプローチを改善は、100切り達成の重要課題です。
50ヤード以内のアプローチでのマネジメント
50ヤード以内のアプローチが上手くいかない人は、大抵そのマネジメントが間違っています。
50ヤード以内のアプローチにおけるマネジメントで重要なのは、①上げるアプローチ、②転がすアプローチです。
この2つでどちらのアプローチにするかの判断です。
②の方が比較的簡単なのですが、アマチュアゴルファーの多くはプロを真似て①でピンに寄せたがる人が多いです。
①はターゲットを点で狙うので、正確なキャリーを打ち分ける大変高いスキル、それこそプロ並みのスキルが必要になります。
しかし②はターゲットに対して線で狙いをつけるので、方向性を間違わなければパターのような感覚で寄せることができます。
ですから50ヤードのアプローチの際、まずはボールを上げる必要があるのかを考えるようにしましょう。
転がすことを前提とし、転がすことが不可能、もしくは不利な場合にのみ上げるアプローチを選択すると言うのが、50ヤードのアプローチでミスを減らし打数を減らすマネジメント方法です。
100切りしたいのであれば、プロのような格好良さではなく、安定性と確実性を大事にしましょう。
50ヤード以内で上げるアプローチでのマネジメント
では50ヤード以内のアプローチで、転がすことが不可能、もしくは不利と判断すべき状況とはどのような状況なのでしょうか。
実は「上げるアプローチをする必要がある」状況と言うのはそれほど多くはありません。
1つは、グリーン前にガードバンカーなどハザードがあり、なおかつカップがグリーン手前に切ってある状況です。
2つ目は、下りのライでカップがグリーン奥に切ってあり、なおかつグリーンの後ろに池やバンカーなどハザードがある状況です。
絶対必要と考えるとこの2つの状況くらいしかありません。
そしてこのような状況で行う上げるアプローチでのマネジメントは、ボールを落とすべき場所よりもショートさせないことです。
上げるアプローチでショートさせてしまうと、ハザードを避けているはずが、そのハザードに入ってしまうことになります。
すると何度もアプローチをすることになってしまい、結果的にスコアは駄々崩れしてしまいます。
落とすべき場所よりも若干オーバーさせるくらいの気持ちでキャリーさせるのが、ショートさせないポイントです。
しかし2つ目の状況の場合は、オーバーさせると非常に危険になりますよね。
それだけ上げるアプローチは難しいのです。
50ヤード以内で転がすアプローチでのマネジメント
50ヤード以内のアプローチでは転がるアプローチを積極的に取り入れてください。
20ヤードや30ヤードと言った短い距離だと転がすアプローチを躊躇してしまう人がいますが、ライがある程度平坦であれば転がすアプローチでも全く問題ありません。
転がすアプローチでのマネジメントは、上げるアプローチとは逆に、落とすべき場所をオーバーしないようにキャリーさせることです。
転がすアプローチでは多少のミスもカバーできる程度に収まりますが、落とし所をオーバーしてしまうと大変なことになります。
と言うのも転がすアプローチとは基本的に上り傾斜の場合が多いからです。
上り傾斜の先へ行ってしまうと、次は下り傾斜のアプローチになってしまいます。
下り傾斜で寄せるには、短い距離をフワッと上げる非常に難易度の高いアプローチをしなければなりません。
もちろんそれが上手くできれば何の問題もないのですが、そこをミスしてしまうとそのままミスを繰り返す結果になってしまいます。
転がすアプローチでは落とすべきポイント、そして転がす距離をショートするイメージでショットするようにしましょう。
3パットの危険を避けるマネジメント
上げるアプローチでも、転がすアプローチでも、3パットになる危険を避けるマネジメントをしなければなりません。
それは「下りのパッティングを残さない」ことです。
先に説明したように、上げるアプローチでオーバーさせる意識でショットするのも、転がすアプローチでショートさせる意識でショットするのも、上り傾斜のパッティングを残すためのマネジメントです。
ゴルフとは先を読み、逆算してマネジメントすることが重要です。
1パット目がなるべく易しくなるように、上り傾斜にボールを運ぶことを意識しなければなりません。
上り傾斜にボールを運ぶことで、50ヤード以内でスコアを崩す確率はかなり低くなります。
もしアプローチで寄せられなかったとしても、上り傾斜のパッティングであれば、最悪2パットで終わらせることが可能です。
グリーンまでの距離が50ヤード以内に来たら、グリーンのライやピンポジションを確認し、どこにボールを落とすべきか目標をしっかり決めてアプローチをマネジメントするようにしましょう。
マネジメントを生かすのは距離感
50ヤード以内のアプローチでスコアを崩さないためのマネジメント方法を紹介しました。
しかし正確なマネジメントができるだけでは100切り達成はできません。
マネジメント通り、もしくはマネジメントに近いくらいにボールを運べないとダメだからです。
そのためにはアプローチの正確な距離感を養わなければなりません。
50ヤード以内を1ヤード刻みとは言いませんが、せめて10ヤード刻みくらいは正確に距離感を出せるように練習しましょう。
上げるアプローチでも、転がすアプローチでも、落とすべき所にボールを落とさなければマネジメントは何の意味も持ちません。
では、より正確な距離感を養う為にはどうすれば良いのでしょうか。
それは、「練習あるのみ」です。
まずは転がすアプローチで50ヤードに確実にボールを運べるように練習してください。
これにコツなどなく、何度も繰り返し練習し、身体に染みつかせるしか方法はありません。
上りのアプローチも同じです。
そして確実に50ヤードにボールを運べるようになったら、徐々にその距離を縮めていきます。
距離感を養うには、ただただその練習を繰り返すのみです。
50ヤード以内のアプローチを極めると
今から嘘のような、本当の話をします。
ドライバーやアイアンの練習そっちのけで、50ヤード以内のアプローチに力を注いで練習を続けたとしましょう。
アプローチ以外の練習をサボったからアプローチ以外のショットが下手になると思いますか?
答えは「NO」です。
50ヤード以内のアプローチが完璧にできるようになった時には、ドライバーやアイアンも上達しているでしょう。
信じられないかもしれませんが、試してみてくださいね。