パッティングでひっかけると癖になり、ストロークすること自体が怖くなるものです。
パターでひっかかる原因は大きく6つあります。
6つの原因とその対策について確認しながら、パターが不調になった時の打法についてもお話します。
パッティングをひっかけるのはボールポジションの間違い
ターゲットに対してパターのヘッドを合わせて、距離感を出してパッティングしたのに、ひっかけてしまうことがあります。
ラインが読めているのにミスショットをした時の悔しさは、意外に尾を引きずるもので、その後のパッティングにも悪影響を与えてしまうようです。
パッティングでひっかけるのには、いくつかの理由があります。
フェースの合せ方やストロークの仕方、メンタルなども影響することがあるので、ひっかけの原因と対策についてみていきましょう。
1つ目はボールを打つ時のボールポジションが間違っていること。
パターは右から左にスライドしているように感じますが、実際にはわずかに弧を描いて動いています。
スイングと同様にインサイドインの動きをするのですが、ショートパットでは振り幅が少ないので、弧を感じることはありません。
しかしロングパットになると振り幅が大きくなるので、弧を意識しないとひっかけることになります。
そこでボールを弧の頂点に置くことで、パターのフェースはスクエアにインパクトすることができるのです。
パッティングをひっかけるのは左肘が外側に逃げるから
パッティングでひっかける2番目の理由は、左肘が外側に逃げるからです。
グリップを握る時、通常は左手が上で右手が下です。
ヘッドをスライドさせると、グリップが身体の中心に入る前後から左肘が外側に逃げるために、ひっかけが出ることになります。
さらにボールを左寄りに置く場合はひっかける確率は高くなり、左側に転がる角度も大きくなります。
このような状況が起きるのは、左肘が飛球線に対して平行に動いていないからです。
振り子のパッティングする場合、両肩のレベルを意識して、両肘を張ってグリップと両肘と両肩で五角形を作ります。
この五角形の角度を崩さずにパッティングするとミスは防げますが、逆に左肘だけが外に逃げると五角形は崩れてひっかけの原因となります。
対策は常に五角形を維持することですが、他の方法も紹介します。
左肘が逃げるのは左手のグリップ位置に原因があります。
両手でグリップを挟み、両人差し指を伸ばしてグリップを握ってみてください。
これで五角形を維持してストロークができるはずです。
パッティングのストロークが間違っているからひっかける
パッティングでひっかける3番目の理由は、アウトサイドインのストロークになっていることです。
ヘッドを真っ直ぐ引いて真っ直ぐ打ち出すパッティングを心掛けることは普通のことです。
しかし真っ直ぐ引くことによって、ヘッドは意に反してアウトサイドに引いています。
するとグリップの動きはラインに対して平行して動いているのに、ヘッドの動きはわずかに身体から離れていってしまいます。
ヘッドの動きは大きな円を描いていて正解です。
それなのにヘッドを真っ直ぐ引くということは、視点を変えるとアウトサイドインの軌道になっているわけです。
フェースの真ん中にボールを置いてテークバックして、アウトサイドインになると、インパクトではヘッドのトゥ側でボールを打つことになります。
するとヘッドに抵抗を受けることから、その反動を学習して、トゥ側を回してひっかけの症状へと繋がっているのです。
対策としては「ヘッドを引く」から、振り子のように「ヘッドを引き上げる」ことで、ストレートなインパクトができるようになります。
パッティングで右手の親指がかぶるからひっかける
パッティングでひっかける4番目の理由は、右手の親指がかぶるからです。
本来は身体の中心にボールを置いてインパクトしますが、ボールを左側に置くと右肩が前に出て、右手の親指がかぶってひっかけることになります。
そもそも身体の中心に置くはずのボールを左側に置いているのは、テークバックで真っ直ぐ引くためです。
ヘッドをブレずにテークバックさせるためには、パターヘッドの引き方が重要です。
引いたヘッドをストレートに打ち出すつもりが、実はフェースがかぶった状態でインパクトすることになります。
ヘッドを真っ直ぐ右サイドまで引くと、右手の親指は左手の親指の上にかぶります。
それはヘッドを真っ直ぐにスライドすることによって、左手甲はターゲット方向に向くからです。
本来であれば振り子の動きと同じくヘッドが上がるように引くと、左手甲は下を向いて右手の親指はかぶりません。
許容範囲を超えた引きによって、左側にあるボールを打つ前にトゥ側が先行して、フェースがかぶって入ることになります。
改善するには、左肩を支点に振り子でストロークすることです。
パッティングのひっかけは左手主導ではないから
パッティングでひっかける5番目の理由は、右手が強いことです。
本来パターは両手で打つものですが、どうしても感覚的に合わなければ、左手主導のストロークにします。
左肩を支点に振り子打法をすれば、正確にヘッドを引くことができ、さらにその軌道でボールをインパクトできるからです。
ところが右手が強いと、テークバックを右手で主導するため、ヘッドを真っ直ぐ後ろに引いてしまいます。
一定の箇所まで引いたところで、右手の力が弱まり左手で押すことになります。
この状態でストロークに切り替えると右手主導となり、トゥ側が前に出てヒール側が遅れます。
結果的にヘッドは左側を向くことになり、ひっかけへと繋がるわけです。
改善方法はストロークで左手甲をターゲット方向に出すことです。
この時左手の小指を意識してグリップを握ると、ヘッドが返ることなくボールを打つことができます。
上半身が揺れるパッティングはひっかけの原因になる
パッティングでひっかける6番目の理由は、身体が右側に揺れていることです。
テークバックで上半身が右方向に揺れることから、ストロークの時の反動で上半身は左方向に揺れます。
この時右肩が前に出ることから、フェースが右側を向いてしまうわけです。
改善方法は2つです。
1つ目はスタンスを広げることです。
スタンスをとる時、肩幅の外側が足の内側になるようにすれば、広いスタンスになります。
これで下半身が安定すれば、上半身の揺れは止まるはずです。
2つ目はハンドファーストで構えることです。
テークバックで大きく引こうとすると、右側に身体が揺れやすくなりますが、グリップ位置が左側にあるハンドファーストにするとグリップの可動域が広くなります。
ハンドファーストで構える時のコツは左腕と左手甲が一直線になるように、そしてインパクトまでその形を変えないことです。
ここまでお話した6つの原因を克服できれば、左側にひっかけることなく、真っ直ぐに打ち出すことができるはずです。
パッティングのひっかけが収まらなければ振り子打法がベスト
パッティングでひっかけるようになると、インパクトの瞬間に手が止まり、イップスのような症状が出ることがあります。
ヘッドをスライドする距離が長いほどひっかけになる可能性が高いので、もしも左方向に出やすいようなら、自分の中で支点をイメージして振り子打法を試してみてください。