自宅でゴルフの練習と言えばパッティングです。
気軽にテレビを観ながらでも練習ができるので上達度も速いと思いますが、中にはマニアックに傾斜をつけたマットで練習している人もいるようです。
意外に簡単な自作パターマットの作り方と練習のポイントを紹介します。
自宅をゴルフ練習場に!パッティングマットに傾斜をつける
プロの世界では「パット・イズ・マネー」と呼ばれるパッティングは、ゴルフの中で重要視されているものです。
ドライバーやアイアンと違って、プロとアマの差が少ないのもパッティングの特徴で、今日ゴルフを始めた人でもロングパットを1発でねじ込むことだってあるほどです。
しかも基本のスタイルはありますが、一応は自己流で打つことができるのも他のクラブと違うところで、ゴルフの中ではめずらしく自由度の高いクラブと言えます。
ただし自由度の高さから、「こうすれば入る」という絶対的なセオリーはなく、レッスンプロなどは経験値から理想のパッティングスタイルを指導しているほどです。
しかもそれは平坦な場所でのパッティング法なので、実際のグリーンにある傾斜での打ち方は自分で練習して感覚を養うしかありません。
しかしゴルフ場の練習グリーンは平坦に作られていて、傾斜を設けているところは稀だと思います。
そこで自宅で様々な傾斜面の練習ができるよう、パッティング用の練習マットを自作してみませんか。
自作する傾斜するゴルフマットは3種類ある
既製品の練習マットを参考に、斜面を設けることができるパッティング用のマットを作ります。
市販のパッティング用のマットは、人工芝や布製のマットなどを使っていることが多いようですが、自宅の傾斜用には3種類のマットから選ぶことになります。
1つ目が人工芝です。
基本的には抵抗の少ない転がりが条件になるので、毛足の長いタイプはパッティング用のマットには向いていません。
芝草が生えているようなタイプではなく、プールサイドやフットサル(ミニサッカー)場の床面に貼っているタイプのものが抵抗なくボールが転がります。
ただし、切り売りとは言え価格的には少し高めというのが難点です。
2つ目がゴムマットです。
天然ゴムで作られたマットは、傾斜を設けてもボールがすべることはなく、屋内外を問わずに設置できます。
基本的にはロール(丸めて)のカット売りなので、必要分を購入することができ、しかも一般的なカーペットの半額程度ですから安価に揃えることができます。
ただし、生ゴムには独特の臭いがあるので、専用の室内がないと気になるかもしれません。
3つ目がパンチカーペットです。
パンチカーペットは適度な転がりがあり、パッティング用のマットにすれば高速グリーンをイメージして練習することができます。
生ゴムほどではありませんが安価で、しかもゴルフのマット以外の活用度もあるので、2次使用が可能な材質です。
ただし厚さが薄いために極端な傾斜のときには別途下地が必要になります。
ゴルフ専用なら5倍!練習用の傾斜マットは安価な材料で
傾斜を作れる3種類の素材の中で、臭気の事情が許せば生ゴムマットが安価でオススメですが、パッティング専用の部屋を用意できる人は限られていますから、実際にはループ状の人工芝が実用的でしょう。
ちなみに同種の人工芝で「ゴルフのパッティング用」として販売されているものは、5倍以上の値になりますが、芝目に近い感触があるので予算に余裕がある人はそちらも選択肢に入れてみるのも良いかもしれません。
後は目標とするカップですが、市販品はピンキリで500円台から1500円程度まであります。
ショップなどでも販売されていますし、ネットショップでも購入できます。
「入れる」という感覚としては市販カップが優れています。
ただし実際のカップの直径は108ミリですから、そのサイズにあったもの使用したいものです。
さらにパッティングの名手を望むのであれば、自作カップで8ミリをカットしてサイズを100ミリにしてみると、さらにストロークの精度は上がるはずです。
ちなみに自作カップは簡単です。
マットの上に消しゴム2個を両面テープで貼り付けるだけ、108ミリ幅でも100ミリ幅でも自由にサイズを決めることができます。
ゴルフの練習で傾斜をつける台をマットの下に入れる意味
一応、ゴルフ練習用のマットとカップが揃ったとして、後は傾斜をつけるために60センチ角の板を1枚用意します。
グリーン面の傾斜には縦と横の2種類があります。
縦には下り傾斜と上り傾斜がありますが、縦の傾斜で重要なのはヘッドが斜面に対して同じ間隔でスライドしていることです。
つまりカップに入ることよりも、ボールをヒットする前後の動きが重要になります。
市販のパッティング用のマットの下に脹らみを敷いても、平坦なところでヘッドを動かしてはあまり意味はありません。
「傾斜なり」に立って、パターヘッドを置いてアドレスの姿勢を作ることが重要なのです。
そのためには足場の台が必要になります。
パッティングの構えは個々によって違いますが、台の横幅はおおむね50~60センチもあれば十分なはずです。
後はパターを握ったとき、台の傾斜の中でソールができる50~60センチの奥行きがあれば問題ありません。
傾斜したマットで練習する時はゴルフシューズを履いて!
パッティングは微妙な違いで狂いが生じるようなデリケートなものです。
実践で「いつもとタッチが違う」と感じるのであれば、それは「練習のしすぎ」とも考えられます。
室内で練習するときはゴルフシューズを履いていないことから、微妙なグリップの高さの違いで前傾姿勢が変わっていることがタッチの違いに表れています。
そのため例え室内であっても、ゴルフシューズを履いてパッティグの練習をしたいものです。
まして傾斜のあるパッティングであれば、ソールとマットの間隔を合わせるのには1ミリ単位の違いを身体で覚えさせたいものです。
つま先下がりに傾斜している場合、普通に構えるとヒールが接地しトゥは浮いています。仮にこの状態でヘッドをスライドすると、ボールには斜め右の回転が掛かることになります。
元々つま先下がりはスライスラインなのに、ストロークで右回転を掛けると、さらに右方向に転がることになります。
このわずか1ミリ程度のズレを防ぐために、斜面を作りパッティングの練習をするわけなので、面倒臭がらずゴルフシューズを着用して練習を行いましょう。
ゴルフクラブのロフトとマットの傾斜を合わせる
パターにもドライバーやアイアンと同じようにロフト角があります。
一般的なロフト角は3度と言われていますが、5度や8度を使っている人もいます。
このフェースの傾斜によってボールの転がりは良くなりますが、あまりロフト角が大きくなるとバックスピンが生じ逆効果になります。
またロフト角がゼロであればボールの転がりが鈍くなると言われています。
このロフト角の特性を失うことなくストロークすることが練習マットの本来の目的です。ボールがカップに入るとか傾斜の読み方を覚えるといったことは、あまり関係はありません。
傾斜に逆らわず同じ角度で立ち、傾斜しているマットの上でストロークしたとき、トゥからソールまで一定の間隔が保たれているのかが重要です。
後はゴルフボールの転がりを見て、斜面からパッティングでもヘッドが真っ直ぐに出ているのかを確かめることです。
実践のグリーンでは、度合いは違っても必ず傾斜はあるものです。
傾斜のラインは経験で読み取ることはできますが、ストロークは練習しなければ上手くなりません。
自宅に傾斜の練習マットを作り、正しいアドレスができるようにすることで、パットに強いゴルファーを目指してみてはいかがでしょう。
ゴルフの練習をする傾斜のあるマットで重要なこととは
ゴルフの練習というとボールを打つことが頭に浮かぶものですが、傾斜の練習はアドレスにあります。
正しいアドレスができれば、後はは普通通りにスイングすることで、ナイスショットになります。
傾斜のあるマットのパッティングも同様で、マットの練習はカップインという結果よりも、正しいアドレスが瞬時にできるかが重要になります。