「プロゴルファー」と言ってもレッスンプロとツアープロの2つがあります。
その違いはみなさんご存知かと思います。
もちろんどちらにおいても有名になる人は一握りの人だけです。
では、レッスンプロとツアープロをいろいろな角度で比較していきましょう。
レッスンプロとツアープロの違い
レッスンプロとツアープロの違いは、簡単に言えば何で収入を得ているかです。
良く勘違いしているのが、レッスンプロの方がゴルフが上手いとかその逆であるとか、どちらになるかで上手い下手の格付けをすることです。
ツアープロはプロテストに合格した人で、もちろんテレビでよく見かけるような有名なトッププロも含まれています。
そしてレッスンプロはレッスンプロの資格試験に通った人たちのことです。
しかしプロテストに合格した人の中にはレッスンプロの資格を持っている人もいます。
ですからこの2つを厳密に分けることはできません。
トッププロと呼ばれる人たちは、ツアートーナメントの賞金だけで生活しています。
対してレッスンプロは、練習場などでゴルフを教えて生計を立てています。
その中でも有名になると、講座を開いたり、教材本を出したり、雑誌の取材を受けたりします。
しかしレッスンプロでもツアープロでも有名度で年収の差は大きくなります。
これに関しては、ゴルフに限らずどの世界でも同じようなことが言えるのではないでしょうか。
有名であればあるほど需要ができるのが世の常ですよね。
有名なレッスンプロとツアープロのゴルフで得る年収の差
有名なレッスンプロやツアープロになる人はほんの一握りではあるのですが、やっぱりその年収の差は気になりますよね。
有名になればゴルフ以外での収入も出てくるかもしれませんが、ここではゴルフで得る収入に絞って比較していきましょう。
まずテレビでよく見かけるシード選手のようなツアープロの場合は年収1000万円前後です。
もちろんトップクラスになると獲得賞金1億円を軽く超えていきます。
またこういった一般的に知られる有名選手であれば、それに加えコマーシャルの出演なども考えられるので、ツアー賞金と合わせると数億単位の収入になることは間違いありません。
しかしツアープロは、キャディ費や遠征費など出費もそれなりにあります。
そのためある程度賞金を獲得できなければ赤字になる可能性は大きいです。
変わってレッスンプロの収入は、月に20万円程度が平均と言われています。
それだけで食べていくのは厳しい人も中にはいるでしょう。
しかし有名なレッスンプロであれば、年間2千万円ほどはあります。
また自身のアカデミーを持っていればそれ以上の収入は得ているでしょう。
と言ってもやはり億を超えるツアープロの年収には到底及ばないです。
レッスンプロは有名でなければゴルフで生活できない!?
先に話したように、有名なレッスンプロであれば年収2千万円ほどです。
しかし稼ぎの少ない個人事業主であるレッスンプロは、年収2百万円もいかないと言う人もたくさんいます。
自身の経営するアカデミーを持っている有名なレッスンプロと違い、一般的なレッスンプロは、ゴルフ練習場を仕事の場所にしています。
しかしゴルフ練習場にはだいたい決まったプロがいるので、なかなか新たに入る余裕がありません。
そうなるとせっかくレッスンプロの資格を持っていたとしても無職と変わらない状態の人もたくさんいるのです。
有名になるにはもちろん実績が必要ですよね。
そのための顧客獲得としてレッスンプロたちは、知り合いのゴルファーに紹介してみたり、練習場でそれとなく初心者にアドバイスをしたり、最近ではネットで集客をしたりしています。
運よくメーカーのインストラクターに入れたとしても収入は変わらず、そこでもやはり名声が必要になります。
レッスンプロは口コミが命なので、教えた人が1人でも上達すれば、評判は一気に上がります。
そうなると最近はネット文化なので、昔に比べ拡散範囲や拡散速度はグンと速いでしょう。
ゴルフメーカーと契約した有名なレッスンプロはツアープロより凄い
賞金獲得を考えたら、レッスンプロの年収はツアープロに到底敵わないとお話しました。
しかしもちろん無名ツアープロに比べたら、有名なレッスンプロはメリットだらけです。
メーカー契約をするゴルファーはツアープロだけだと思っている人は多いでしょう。
しかしレッスンプロも有名になり実績を残せば、ゴルフメーカーと契約することがあります。
フィル・ミケルソンなど世界の有名どころを指導するレッスンプロのリック・スミスさんは、SRIスポーツと用具使用契約を結びました。
アメリカではトップ50のレッスンプロの4位にランクインしている人気のレッスンプロです。
ツアープロの場合、長期間の契約な上に、安定してメディアに登場する保証はありません。
調子が悪かったり、体の故障など露出が減る可能性はいろいろとあります。
しかし人気のレッスンプロであれば、雑誌やレッスン番組などの連載企画もあり、メーカーが望む安定的な露出が可能になります。
そうなるとツアープロと変わらないメーカー契約が取れる上に、露出度も増え、レッスンの仕事も増えると言う正の連鎖になっていくのです。
レッスンプロになるには
有名になるのはさて置き、まずはレッスンプロやツアープロになる資格を取得しなければなりません。
まずレッスンプロの試験は20歳以上であれば誰でも受ける資格があります。
審査は書類審査や実技審査を受け、通過した人は一定基準に達したことになり、最後に筆記試験と面接審査を受けます。
そうして最終審査で合格した人に講習会が行われ、レッスンプロ誕生です。
レッスンプロは人に教える仕事なので、もちろん審査はとても厳しいです。
さらにそれなりの実力が伴わなければ難しいです。
実際実力があったとしても筆記試験や面接審査と狭き門ではあります。
ツアープロの試験ももちろん狭き門ではありますが、レッスンプロの試験のように奮いを掛けられることはなく、完全実力勝負です。
レッスンプロは、アマチュアゴルファーだけでなくツアープロを指導することもできます。
ですからツアープロを指導するレッスンプロの試験が難しいのは当然のことではないでしょうか。
技術的なことがパスしたとしても筆記試験や面接審査でなれないというのは、教える知識と技術が備わっていないと言うことになります。
有名にならないと収入は不安定なようなので、厳しい試験をパスしても不安は残りますよね。
レッスンプロをコースに誘うのはOK?
レッスンプロはゴルフを教えることを仕事としているので、コースに誘っても良いのか悩みますよね。
もちろんレッスンプロをしている友達をゴルフ仲間としてコースに誘うのであれば、何も考える必要はないでしょう。
しかしレッスンを目的として誘うのであれば話は別です。
まずレッスンプロをコースに誘うときは、ラウンドレッスンになるのでそれなりの費用が掛かると思っていてください。
レッスンプロのラウンドレッスンは、有名でも無名でも費用は結構します。
レッスンプロの中でも生徒が少ない時は割り勘でラウンドすることもあります。
それは生徒を得るための営業活動の1つと言って良いでしょう。
次の回からはレッスン費用とプレー費を習う人が払うことになります。
ラウンドレッスンはそれなりの費用が掛かるかもしれませんが、コースだからこそ習えることと言うのが沢山あるので、一度は経験すべきです。
ただ個人でラウンドレッスンを頼む場合は、スロープレーになってしまうので、少人数にするとか、ハーフラウンドにするとか、平日を選ぶとか迷惑の掛からないようにしましょう。
ゴルフに限らずプロとは努力と天性が必要
レッスンプロとツアープロを比較しながらお話していきました。
文字にするのは簡単ですが、どちらのプロになるにしても、かなりの努力が必要です。
努力する天才と言われているイチロー選手がプロフェッショナルとは?の質問にこう答えています。
「ファンを圧倒し、選手を圧倒し、圧倒的な結果を残す」
レッスンプロでもツアープロでも努力を重ねたからこそ得るものが大きいのかもしれませんね。