正確無比なアイアンの打ち方をスロースイングでチェック!

最終更新日:2017/08/28

アイアンは正確性が求められるクラブです。
そのため方向性と飛距離がぴったり合ったところにターゲットがあるような打ち方をしたいものです。

通常のスイングよりもスローなスイングで、各ポイントを確認しながら修正できるスイングチェックの方法を確認していきます。

スクエアなアイアンの打ち方をスローなスイングで確認する

アイアンの役目は、ターゲットを定めて正確にボールを運ぶことです。

その正確なボール運びには正確なショットが必要です。
そこでアイアンをスローにスイングすることで、正確な打ち方ができるよう確認していきましょう。

まずスイングの基本を「インパクト」におきます。
いかに良いインパクトの瞬間を迎えるかによって、正確にボールをコントロールする条件が整います。

ポイントはインパクトのときフェースがターゲットの方向に正対していることです。
いわゆるスクエアなインパクトをイメージしながらスイングしなくてはいけません。

ここで注意しなければいけないのは、ヘッドを真っ直ぐ引くと正しいスイングができないということです。
ヘッドはスクエアなフェースを作るために、飛球線に対して90度の角度を作ろうとします。

一方でグリップは身体の捻転を意識した動きをしています。
ボールの後方に真っ直ぐヘッドを引くと、スクエアなインパクトができるような気がすると思います。
ゆっくりした動作でテークバックすると分かると思いますが、実際には身体が右側に流れて中心軸は狂ってしまいます。
つまり身体の捻転を邪魔するのがヘッドを真っ直ぐ引く行為なのです。

そこでアイアンはヘッドの動きでテークバックするのではなく、グリップの動きを意識すると正しい捻転をすることができます。

スローなテークバックでアイアンの正しい打ち方ができる?

正しい捻転ができれば、正しいダウンスイングに繋がります。

スローなテークバックで真っ直ぐ引くと、スイングプレーンが乱れていることが気付くことは紹介しましたが、ダウンスイングでもアイアンのヘッドが飛球線の後方から入ってくることはありません。

グリップがトップの位置のとき、アイアンのヘッドは身体の後ろ側にあります。
ダウンスイングが始まるとヘッドは身体の横側を通り正面に出てきます。

この打ち方をスイングプレーンで考えると、ヘッドは斜めの円盤の端を動いています。
つまりヘッドは飛球線の後方からではなく、インサイドから入ってくることになるわけです。

一方で正確なインパクトするために、ボールの後方からフェースを合わせようとすると、右から左への体重移動が必要になります。
テークバックで右足に体重を乗せて、ダウンスイングで左足に体重を移動させれば、インパクトゾーンが広がり、ヘッドをスライドすることができます。

ただし飛距離はアップするかもしれませんが、アイアンに求められているのは正確な飛距離と方向性なので、リスクの高い体重移動は必要ありません。
なぜなら体重移動はタイミングを合わせるのが難しい打法だからです。

敢えて難しいスイングを取り入れてもメリットはないばかりか、正しいダウンスイングができていないために身体の中心軸がずれて、結果的にスクエアなインパクトをすることはできなくなってしまいます。

アイアンをスローに右手首で引くと正しい打ち方になる

では実際のアイアンの正しい打ち方について考えていきます。

最初は手首です。
グリップを握るのは指と手のひらですが、そのグリップをコントロールするのは手首です。

一般的にテークバックでスローにゆっくりクラブを引くと、左手甲を意識すると思います。
確かに左手がスイングをリードするわけですから正しい考え方なのですが、ここでは右手を意識してクラブを引きます。

アドレスに入ったときの両手首の形を頭に入れて、そこからクラブを引くと左手甲と左腕の表面はフラットな状態です。
一方で右手首はヘッドを引き始めたときから、右手甲側に折れていきます。
そうして右手首が最大限に折れた状態は、グリップがトップの位置に来たときです。

ここが右手首で確認する正しいスイングのポイントです。
手首がおよそ90度になっていれば横振りに近くなり、手首の折れる角度が少なければ縦振りに近いスイングになります。

ボールコントロールに定評があるイ・ボミ選手は、手首の折れが少ない縦振りタイプです。
そのかわり充分に捻転してトップの位置を高くしています。
この理由はトップが低いと右脇が開きアウトサイドインのスイングプレーンになってしまうからです。

自分の体の柔らかさを確認したうえで、もっとも適した右手の角度を知っていれば、トップで正しいダウンスイングをすることができるはずです。

手袋を使ったスローな打ち方でアイアンショットが身につく

右手首のところでも触れましたが、アイアンでは右脇を開く打ち方は禁物です。

一般的なトップの位置は右耳の少し上ですが、アイアンを構えたときに前傾していますので、実際には右耳の後ろ側になります。
この状態だと右脇は開くことはありませんが、気をつけたいのは右肘が背中側に逃げないようにすることです。

右肘が外に逃げると右手甲の折れる角度が深くなるので、スイング中でも修正することができます。
日常的な練習では右肘が下を向くようにします。
もし開きが癖になっているようならば、予備のグローブを右脇に挟んでスローなスイングをすると、右肘が外に逃げるスイングを修正してくれます。

ただこの練習法は外に逃げないためのものです。
スライス気味のボールが出るようになったとき、この右肘の開きを修正するための打ち方なので、実践では右脇に挟んだグローブが落ちるくらいトップの位置を高く持っていきたいものです。

アイアンをスロースイングすれば右壁の打ち方が身につく

スイングは上半身だけではなく、下半身も意識しなければいけません。

下半身とは腰骨よりも下になりますが、スイングで主に使う箇所は腰、腿、膝です
名称を挙げると下半身全部のようですが、順を追って説明していきます。

テークバックでクラブを徐々に引くとき、骨盤と脚のつなぎ目となる右股関節も徐々に後ろへと引きます。
左肩を目一杯回した頃、骨盤は45度まで回っています。

しかしこの状態だと右サイドに体重が移動してしまいます。

そこで右腿の内側に体重を乗せて、身体が右側に逃げないようにします。
一般的に言う「右の壁」ができたとき、左膝が落ちないように注意が必要です。
左肩が落ちると左肩が下がり、正しいスイングができなくなります。

実際には一連の動きなので、ゆっくりとスローなスイングをしないと気がつかないかもしれません。
それぞれのチェックポイントを確認すれば、アイアンの正しい打ち方を身につけることができるようになります。

アイアンはヘッドの合わせ方と打ち方が大事!

アイアンでスクエアに打つためには、正しいボールの位置でスローにスイングを開始することです。

ティーグラウンドのような平らな場所では7番アイアンを基準にします。
7番アイアンを握り、ボールは身体の中央にくるようにセットします。
8番アイアンのときは、右側にボール半個分移動し、9番アイアンなら1個分移動します。
同じように6番アイアンは左側にボール半個分、5番アイアンはボール1個分のところに置くようにします。

原則的にフェースの向きはスクエアでセットします。
リーディングエッジ(刃)で方向を合わせる打ち方もありますが、バーチカルラインとスコアラインを確認する方法が良いと思います。

アイアンのフェースは、ボールが当たるであろうと思わる範囲だけ、艶消しのように色が変わっているのが普通です。
この前後の境界線をバーチカルラインと言います。
また横に入る溝がスコアラインです。

縦のラインでフェースのゆがみを調整し、最下部の横ラインでスクエアであるかを確認しましょう。
ちなみに人気モデルのゼクシオは、フェースを合わせやすいように最下部の溝に白色や赤色のラインが入れてガイドラインの役目を果たしています。
他にも色が入っているモデルは増えてきましたね。

こうして縦と横のゆがみを無くしてフェースをセットしたら、それはターゲットにスクエアなフェースとなっているはずです。

スコアメイクで重要なアイアンの打ち方を身につける

アイアンを正しく打つには、クラブの特性と同時に自分の技量を知っておくことです。

イメージはピンそばでも実際に止まるボールが打てなければ、かなり手前に落とさないとランオーバーしてしまいます。
そうであれば、1番手小さくして転がった先をイメージする打ち方が大切です。

スコアメイクに重要なアイアンだからこそ、ボールが止まる箇所にこだわるショットを身につけたいものです。