プロのアイアンショットと言えば「ダウンブロー」がすぐに思い浮かびます。
ゴルファーなら絶対に憧れるスイングですよね。
でも難しくて自分には無理だと思っていませんか?
しかしスイングイメージを変えれば、あなたもかっこよくダウンブローのショットができるようになります。
そんな夢をかなえるべく、こっそりコツをお教えします!
プロとアマチュアのアイアンでのスイングの違いとは
ツアートーナメントを観戦に行くと、ラウンドはもちろんプロの練習を見ることができます。
プロのゴルフスイングを実際目の前で見ると、とても滑らかで、力をあまり入れていないように見えます。
しかしインパクト音の揃ったボールや高く真っ直ぐに勢いよく飛んでいくボールをバンバン打ちます。
ではアイアンのスイングで、プロとアマチュアの違いとはいったい何なのでしょう。
決定的な違いは、ゴルフスイングの最下点です。
あるゴルフ解説者が、その違いを話しています。
PGAツアーのプロは、ボールの先10cmが最下点。
シングルプレーヤーは、ボールの先5cmが最下点。
中級者は、ボールの位置が最下点。
アマチュアは、ボールの2~3cm手前が最下点。
このようにプロとアマチュアでは12~13cmも最下点に違いがあるのです。
そうなると、上から叩きつけることになり、ダフリかトップになってしまいますよね。
ゴルフレベルが上がるごとに、最下点がターゲット寄りになっているのです。
払い打つような緩やかなダウンブローでないと、ボールの先10cmが最下点なんてスイングはできません。
プロのアイアンショットのダウンブローとは
プロがアイアンショットした後には、大きなターフ(芝)が取られています。
また放ったショットは、グリーン上でピタッと止まります。
アマチュアゴルファーにとって、ターフが飛んでいく様やピタリと止まる風景はかなりの憧れではないでしょうか。
そんなショットはダウンブローだからできるのです。
でもダウンブローって雑誌などでもよく目にするけどいったい何なの?と思っている方もいるのではないでしょうか。
ダウンブローとは、ゴルフスイングの最下点に達する前に、クラブヘッドがまだ下降を続けている途中でボールを捉えることを言います。
クラブヘッドが上から下りてくる最中にボールを打つと言っても、ボールを叩きつけるのとは少し違います。
上から叩きつけるのではなく、ボールを真横から打つよりも少し上から緩やかな軌道でクラブヘッドが下りてきてボールを捉えるのです。
普通は、ゴルフスイングの最下点でボールを捉えることが当たり前だと考えてしまいます。
もちろんプロの中にも最下点でボールを捉える選手もたまにいるのも現実ですから間違いではないのです。
プロがアイアンショットをダウンブローで打つ理由
プロがアイアンショットをダウンブローで打つ理由は何個かあります。
その理由の1つは、バックスピンです。
ツアートーナメントを見ていると、グリーン上に落ちた球がコロコロと戻ってきて、ギャラリーの歓声が上がる様子が良くあります。
そのバックスピンはどうしてかかるのでしょう。
もちろんウェッジで考えると分かりやすくクラブフェースの溝によって起こるのですが、それだけではありません。
ボールがクラブフェースによって芝に押し付けられると、摩擦によってバックスピンが生まれるのです。
ダウンブローで打ってこの摩擦を起こすことで、強いバックスピンがかかるのです。
アイアンショットに求められるのは、ピンを狙う正確性です。
適度なバックスピンは、ボールをグリーンで止めるには必要なのです。
プロになるとその必要性はアマチュアの何倍にもなります。
ツアーセッティングの固く締まったグリーンにはボールが止まらないのが理由です。
プロのショットが高く上がるのもロフトはもちろん多量のバックスピンによるものなのです。
では、ダウンブローを打つためのスイングについてお話していきましょう。
プロのようなアイアンショットをするスイングのコツはフェースターン
皆さんはダウンブローのイメージと言うと、プロのアイアンでのスイングをイメージするでしょう。
ですから、クラブを鋭角に下ろすとか、強く打ち込んでしっかりターフを取る、ハンドファーストに打つなどをまず考えるのではないでしょうか。
実際プロのアイアンショットを見ていると、確かにそういったスイングに見えます。
でも、アマチュアがそのイメージで振ったとしてもダウンブローでは打てません。
イメージが大事とよく言われますが、ダウンブローに関しては、プロのスイングのイメージを変えないとダメなのです。
アマチュアが持つべきダウンブローのイメージはプロのものとは全く違います。
ダウンブローだからとヘッドを上から打ち込むイメージではなく、ターフを取った後にグリップよりヘッドが先行するイメージです。
フェースターンは、ダウンブローには必須です。
インパクトまではヒールがトゥよりも先行し、インパクトでフェースがスクエアに戻り、その後はトゥがヒールを追い越していくイメージを持ってください。
以上のイメージは特別にダウンブローと言うよりも、スイングの基本と言ってもよいです。
ダウンブローと気構えずに、普通の基本的なショットだと気楽にいきましょう!
プロのようなアイアンスイングは左腕の回旋
プロのようにアイアンでダウンブローを打つのも、スイングの基本だと難しいイメージは拭えましたか?
では次は、そのイメージを持って実際に上手く打てるようにするスイングのポイントをお話していきます。
まずクラブを左手で持ち、体の前で垂直に立てます。
グリップの位置を動かさずに左腕を時計回り、反時計回りに回してみましょう。
こうするとくるりと回る感覚をつかむことができます。
先に話したように、ヘッドがグリップを、トゥがヒールを追い越しながら、最下点の手前でインパクトするのが正しいダウンブローです。
ゆえに、スイングのポイントは一点のみで、左腕が回旋することです。
左腕の回旋とは、バックスイングでは左腕が時計回りに回り、ダウンスイング以降は反時計回りに回ることです。
クラブを上に上げて行っても良いですし、ヘッドを地面につけた状態でも良いので左手でクラブを持ち、左腕を回してみてください。
繰り返しているうちにヘッドがグリップを追い越す、トゥがヒールを追い越すという感覚がつかめるはずです。
左腕の回旋ができないと、単に上から鋭角に打ち込むことになり、たとえハンドファーストにインパクトできたとしてもボールはつかまらない上に、右に真っすぐ打ち出されるか、スライスなどのミスショットを生み出すことになってしまうでしょう。
プロはフェアウェイウッドもダウンブロー!?
プロのアイアンでのスイングについて話してきましたが、プロはフェアウェイウッドもダウンブローで打つのでしょうか。
ゴルフは地面にあるボールを打つスポーツなので、ボールを下から打つことはまずできません。
フェアウェイウッドのスイングのコツなどで、横から払い打つと言った言葉を見かけますが、アイアンよりもヘッドの入射角が緩やかになるだけで、ダウンブローで打つことには変わりないのです。
しかし多くのアマチュアゴルファーが、すくい打ちをしてしまっています。
それは、そう打たないとボールが上がらないと言う間違ったイメージが原因です。
ラフに浮いているボールであれば、ボールの下に隙間があるので、それが可能ではあります。
ですからラフでフェアウェイウッドを打つと上手くいくアマチュアゴルファーは多いでしょう。
でも通常のライでボールを上げようとしてすくい打ちをしてしまうと、ボールの手前をダフるか、それを避けてトップするしかないので、注意してください。
ゴルフは基本ダウンブローで打ったほうが、飛距離も出るし、高さも出ると言うことを心にとめておいてください。
イメージは大事、でもイメージに頼りすぎはダメ
誰しもプロのきれいなスイングに憧れるし、それを真似ようとします。
最近はスマホの普及で好きな時に好きなところで簡単にスイング動画などを見られることもあって、よりプロのスイングを見る機会が増えています。
しかしこれには危険な面もあって、彼らはあくまでも「プロ」なので、そのために作り上げた体と長年の努力ででき上がったスイングなので、アマチュアゴルファーのイメージばかりが先行してしまうと、自身のスイングを崩すだけでなく、体を故障してしまう可能性もあります。
プロのスイングは、あくまでも良いイメージ作り程度にしておきましょう!