丸山茂樹プロのスイングは4スタンス理論で言うとB2タイプ

最終更新日:2017/04/29

ゴルフにはまってくると、様々なスイング理論に興味が出てくるでしょう。

時代の進化と共に、スイング理論も日々進化しています。

それでも未だに多くのゴルファーに支持されているのが「4スタンス理論」です。

今回は4スタンス理論の中でも、世界で活躍した丸山茂樹のスイングB2タイプに絞ってお話します。

4スタンス理論とは

4スタンス理論とはゴルフに限らずいろいろなスポーツで取り入れられている理論です。

元格闘家で現在はスポーツ整体師である廣戸聡一さんが発見した理論で、動作における軸、個体別身体特性などを解明した総合身体理論「レッシュ理論」に含まれる理論の1つになります。

「人間の体の使い方は、先天的に4パターンに分かれている」と言う考え方です。
”先天的”なので、どんなに努力しても変わらないと言うことです。

タイプ別に、体重のかけ方や動かし方、パフォーマンスを出しやすいフォームが違います。
特性に合った教え方をされないと、自分の実力を上手く出せないのです。

この理論でいくと、レッスンコーチが違うタイプだとその指導法は適さないとも言えます。

そんな4スタンス理論をいち早くゴルフに取り入れたことで有名なのが、横田真一プロです。
彼は4スタンス理論を取り入れて、2010年キャノンオープンで13年ぶりのツアー優勝しました。

そこで同世代である丸山茂樹プロも4スタンス理論に興味を示したようです。
みんな同じスイングではおもしろくないので、4スタンス理論が絶対ではないかもしれませんが、人それぞれに合ったスイングの方が個性があって面白いと話しています。

丸山茂樹の経歴

丸山茂樹プロへのイメージは、きっと年代別で全くことなるのではないでしょうか。

・世界で活躍したプロゴルファー

・お笑いスポーツタレント

・ゴルフ解説者

・リオオリンピックのヘッドコーチ

と「マルちゃん」との愛称で親しまれる彼の人間性から成るバラエティー豊富なイメージです。

ここでどの世代の人にも知っていて欲しいのが、彼はとても優れたプロゴルファーであると言うことです。

アマチュア時代に37勝を上げ、1992年に22歳でプロテストに1発合格をし、プロ入りしてから、日本ツアーでは通算10勝しています。
その後2000年から2008年までUSPGAツアーに本格参戦しました。

そのUSPGAでは、8年間で3勝を挙げています。

4スタンス理論で、これだけ凄い選手と同じスイングタイプであったら、やる気が何倍も増えてきませんか?

ツアーから離れた後も、プロゴルファーのマネージメント業務やゴルフスクールの経営など、ジュニアの育成にも力を入れています。

2015年には豊富な海外ツアーでの経験を買われ、リオオリンピックのヘッドコーチに選ばれました。
2016年には、日本ゴルフツアー機構相談役に就任し、現在はプロゴルファーのサポート役を担っています。

4スタンス理論のB2タイプの丸山茂樹のスイングの特徴

4スタンス理論のB2タイプが全員同じスイングと言うわけではありません。

先天的な共通のポイントを尊重するだけなのです。

まず丸山茂樹プロのスイングの特徴は、アドレスが非常に自然体です。
スタンスはあまり広くなく、両足の膝を軽く曲げます。
グリップも力を抜いた安定したアドレスです。

テークバックは左腕をリラックスさせたままクラブを振り上げて始まります。
テークバックと同時に左足の膝が内側に入り、上半身が捻られクラブがトップへと上がっていきます。

トップはコンパクトで、両腕も緊張感がなくリラックスした姿勢です。
トップへ上がった力の反動を使ってダウンスイングが開始されます。

右足から軸を左足へ移しながら、グリップが身体のそばを通って、腕が楽な形でボールをとらえてインパクトを迎えます。

手首が返って斜め方向にフォロースルーでクラブを担ぎ込むフィニッシュ!
と全体的に柔らかい体の使い方が印象的です。

頭の位置も動かず、アドレスからフィニッシュまでバランスの良さを感じます。

彼のスイングの最大の特徴は、「リラックス感」が全工程で出ていることです。

丸山茂樹と同じ4スタンス理論のB2タイプのスイングの特徴

丸山茂樹プロのスイングの特徴が分かりましたね。

ここで4スタンス理論のB2タイプのスイングの特徴と、彼のスイングの特徴を比較してみましょう。

グリップは、左手をパームで斜めに握り、ロングサムで左手親指は少し右にずらします。右手は右から握り、両親指が交差するイメージです。

B2タイプは右手でクラブを持ち、ボールを中心にして、曲線を描くようにアドレスに入る特徴があります。

また、右軸のため右から左へと足を広げます。
真っ直ぐ立った状態から両膝を前に出して曲げ、骨盤を足首に近づける感じで縮めます。しっかり土踏まずに圧力のかかった状態となり、そこから前傾するのです。

B2タイプは、左足上がりのライを得意とします。

バックスイングから切り返すときはクラブヘッドが円を描くように切り返します。

スイング軸が右足なので、インパクトまでの動きを重視します。

B2タイプは打っておしまいでなく、インサイドからクラブを下ろしてインパクトを迎えたらそのままクラブを押し込んでいくの動作が合います。

スイングブレーンは真円でなく楕円形です。

バックスイングはゆったり大きく、フィニッシュはコンパクトに収まり、頭が後ろに残ります。

4スタンス理論B2タイプのための練習法

4スタンス理論B2の人が別のスイングタイプの指導者に習うと上達しないと言う話はしました。

それは指導者だけでなく練習法も同じです。

B2タイプに合った練習をするようにしましょう。

体重移動の大きい2軸スイングのB2タイプは、正面から見たときに、体が左右に大きく動いて見えます。

スイング中は首の付け根の前側を意識し、ここがブレないようにする意識をしてください。

B2タイプは、丸山茂樹プロのように大きくゆったりなバックスイングが特徴ですが、フォローは早くたたまれるのが自然な動きになります。
ですから、フォローで左腕を伸ばすようなスイングはB2タイプには合わないので、挑戦しようと試みない方が賢明です。

4スタンス理論の4つのタイプの中では、B2が最もリストターンが大きくなります。
ダウンスイング以降右から左に大きく体重移動していく中で、インパクトからフォローにかけて、軸が入れ替わるタイミングで積極的にリストターンして打ちましょう。

そのためB2タイプが練習で最も意識するのは、リストターンを積極的にすることです。

レッスン番組等でよく紹介されている、「両肘の間にボールを挟んで打つドリル」はB2の人が絶対にしてはダメな練習なので注意してください。

そもそも4スタンス理論のタイプのチェック法は?

丸山茂樹プロのスイングをベースに4スタンス論のタイプB2についてお話してきましたが、自分がどのスイングタイプなのか知らない人も多いのではないでしょうか。

そこで簡易的な自己診断方法を紹介します。

4スタンス理論のタイプは「A1・A2・B1・B2」の4タイプです。

まずは前屈した時に、

①両手の平を股関節の前に置き、脚の前面に沿って自然に止まるまで上半身を倒す。
上半身を倒し終わったら、手を足から離しぶらんとさせてください。

②両手の平を尻に置き、脚の後面に沿って自然に止まるまで上半身を倒す。
上半身を倒し終わったら、手を足から離しぶらんとさせてください。

上半身を深く、よりバランス良く倒せるほうを選択し、①ならA、②ならBです。

次に椅子から立ち上がる時に、

①両手をそれぞれ腿を内側へ絞るように軽く力を入れながら立ち上がる。

②両手をそれぞれ腿を外側へ開くように軽く力を入れながら立ち上がる。

より楽に力強く安定して立ち上がることができるほうを選択し、①なら1、②なら2です。
この2つで自分のタイプをチェックするのです。

もちろんこれだけでなく、さらに細かくできる自己診断もあるので、いろいろと挑戦してみましょう。

全部を信じきってしまうのは危ない

丸山茂樹プロのスイングを元に4スタンス理論について詳しく話してきましたが、あくまでも参考にしてください。

スイング理論やレッスン、アドバイスを全て鵜呑みにしてしまうのはゴルフにとっては非常に危険です。

手間のかかる作業かもしませんが、いろいろなことに挑戦して、自分の先天的な部分に合うところを、自分で見つけ出していきましょう。

ゴルフのスイングも考えも千差万別だと言うことを忘れないでください!