ゴルフの上達にはスイングの安定が必須です。
毎回同じテンポで同じプレーンを通して振ることができたら限りなく同じ球筋になってくるのは当たり前ですよね。
ご自身のスイングを見たことありますか?
またプロのスイングを見たことありますか?
スイングを見比べることで新しい発見があるかもしれませんよ。
自分のスイングを動画で撮ってみましょう!
「ヘタを固める!」という言い方があります。
打ちっ放し練習場で、自己流スイングで200発も300発も、ただ闇雲にボールを打ち続ける。
アドレスはずっと同じままだし、なんせ下は真平でクラブフェースが滑りやすいマット。
それは、何百発も打ち直せば何発かいい球も出るでしょう。
でも、日々こんな練習ばかりしていても一向に上達はしません。
むしろ逆。
悪いクセばかりが身に付いて、段々ヘタになっていきます。
こんなお金と時間のムダ使いを止める一つの手が、動画を取り入れる練習方法です。
自分のスイングを動画撮影して分析。
悪いところを素早く直して、正しいスイングフォームを身に付けようというものです。
ただ、問題は動画撮影したスイングを誰がチェックするかということ。
肩、腰、下半身の動き、頭やトップの位置、フィニッシュの形などなど、ゴルフスイングにはチェックポイントがヤマほどあります。
正しい分析はアマチュアにはまず難しいでしょう。
せっかく動画撮影しても、自分ひとりだけで見ていては何の意味もありません。
最近は、撮影したスイングフォームの問題点を分析し、修正までしてくれるソフトが出ているようですから、そうしたモノを利用するのもいいでしょう。
自分の体格に近いプロゴルファーのスイングは参考になるか?
プロのスイングは実に美しいし力強い。
見ていて惚れ惚れします。
でも、ハッキリ言いますが、アマチュアがいくらマネしようとしても不可能です。
たとえ、自分と体格が似ていたとしても、そのプロのようなスイングはできません。
なぜか。プロとアマチュアではゴルフに対する考え方や取り組がまったく違うからです。
プロは生活がかかっています。
だから、日頃から体を鍛えています。
筋トレ、体幹トレーニング、走り込みなどなど、しっかりと身体づくりをしています。
そして、自分の体格、思考に合ったスイングを四六時中、模索し徐々に自分独自のスイングフォームを作っていくのです。
プロは自分のスイングが体に染み付いています。
アマチュアが、そんなプロのスイングをちょこっと見ただけで、マネできるわけがありません。
よく雑誌などでプロのスイングの分解写真が載っています。
で、ひとコマひとコマに注釈が書いてあります。
やれコックはこうなっている、やれ肘はこうなっているなどなど。
でも、スイングの一部分だけをマネしたってロクなことにはなりません。
スイングは一連の連続した流れで成り立っています。
体幹なんてほとんど鍛えたことがないアマチュアが、プロと比べてもしようがありません。
プロゴルファーのスイングではなくグリップやアドレスをチェック!
スイングはプロのマネはできなくても、グリップやアドレスは大いに参考になります。
とくにアドレスは勉強になります。
「スイングの80%はアドレスで決まる」、「アドレスを見ればその人の腕前が分かる」などといわれるように、アドレスひとつでゴルフは大きく左右されます。
実際、プロもアドレスにはかなり神経を使っていて、TVでツアー中継を見ていると、プロがアドレスした途端、必ずキャディーが後ろに立ってチエックしています。
アマチュアのアドレスは長すぎるのが欠点。
スタンスをとってからアレコレと考えてしまう。
そして、そのうちに腕の筋肉が硬くなり、やがて全身が硬直。
まるで「お地蔵さん」のように固まってしまいます。
これではクラブは振れません。
スイングする前からミスショットが出るのが分かってしまうのです。
それに比べ、プロのアドレスは実にスムーズ。
お尻の穴が上を向くようにヒップをピョコンと突き出し、背中全体に張りを持たせたまま、上体を骨盤から折って前傾姿勢を保っています。
アマチュアのように突っ立ったままのアドレスは皆無です。
グリップにしても、アマチュアは強く握り過ぎです。
プロはゆるゆるグリップだからこそ、ヘッドスピードが出るのです。
韓国出身女子プロゴルファーは参考にしやすいです。
男子プロは筋肉や体幹などがあまりにも違いすぎて、アマチュアにはスイングのマネはできません。
その点、女子プロは体力的にも近いものがありますから、スイングも参考にしやすいでしょう。
とりわけ、韓国の女子プロは大いに勉強になります。
イ・ボミ、アン・ソンジュ、申・ジエなど、日本女子ツアーを席巻している韓国の有名選手には共通した特徴があるといいます。
それは「ベタ足」スイングです。
ほぼベタ足状態で、下半身をドッシリと安定させておいて、上半身をねじってスイングするのです。
これだと、腕を振らなくてもクラブが自然に返ってきます。
それに、踵を浮かせるとするとどうしても右膝が前に出て、肩の開きが早くなりスイング軌道がズレてしまいます。
韓国の女子プロはとにかく右足の粘りが強いのです。
TVで試合などを見ていても、なぜ、あんなにゆったりした力みのないスイングで飛距離が出るのか不思議でしたが、ポイントは「ベタ足」にあったようです。
右足が暴れないようなスイング、試してみても損はないですよ。
毎回動画を撮って日々のスイング変化をチェックしましょう。
ゴルフはまったくもって不可解なもので、今日できたスイングがたった一晩寝ただけで、次の日にはもう忘れてしまっています。
理由は分かっています。
正しいスイングが完全には身に付いていないからです。
ゴルフは「反復・再現」のスポーツ。
反復・再現するには、正しいスイングを体に覚え込ませる必要があります。
自分のスイングを毎日のように動画に撮ってチエックすることができたら、それはかなり効果的な方法です。
ただ、その際、フルスイングではなくハーフスイングを練習し動画撮影することをオススメします。
確かにハーフスイングなんて面白くはないです。
でも、ハーフスイングには「ゴルフスイングの基本のすべてが詰まっている」といいます。
だから、我慢して時計の針の8時(バックスイングの位置)~4時(フォロー)のスイングを繰り返し、繰り返し練習するのです。
7、8番アイアンぐらいを体の回転で8時まで上げ、そして体の回転で4時まで振って打つのです。
地味な練習ですが、実はこれこそがスイング上達への近道なのです。
自分のスイングに自信が持てなければレッスンプロに習うのもあり。
練習場で時たま、とても美しいスイングで打っている女性ゴルファーを見かけます。
こういうゴルファーは、間違いなくスクールでレッスンプロに教わっています。
自己流まる出しで、力任せにドライバーをブンブン振り回している周りの人とは雲泥の差があります。
ゴルフ雑誌を読み漁ったり、TVを見てプロのマネをしたって上手くはなりません。
レッスンプロに習うのは確かにいい方法です。
ですが、注意しなければならないのは、プロなら誰でもOKかというと決してそうではないのです。
中には、どんな生徒にも同じようなスイングしか教えないレッスンプロもいます。
性別も年齢も経験も考え方も違うのに、同じスイングをしろというのはいかがなものでしょうか。
大金払ってスクールに入ったものの、ほとんど効果なかったなんて話はよく耳にします。
まったくの初心者なら話は別ですが、ある程度の経験者になると、自分のゴルフに合ったレッスンプロを探した方がいいでしょう。
一人一人、丁寧に指導してくれるプロを見つけること。
実際にはなかなか難しいでしょうが、ゴルフ仲間の口コミを参考にするなどして「教え上手」なレッスンプロを見つけましょう。
スイングは十人十色!
コンペや月例などの競技会に出ると、見るからにヘンテコなスイングをする中高年ゴルファーと組み合わせになることがあります。
そこで、「こりゃあ楽勝だな」と高を括っていると、これがビックリ仰天。
飛距離こそ出ないものの、とにかくボールが曲がらないのです。
きっちりと”刻んで”パーの連続。
それによく見ると、いつもきちんと体の正面でボールをつかまえているし、それなりに最後まで振り抜いています。
スコアブックは打数を記録するだけで、スイングの良し悪しなんて書くわけではありません。
ゴルフは「上がってナンボ」と言われます。
たとえ格好悪くても、基本さえ押さえていればスイングは十人十色でOKなんです。
ゴルフは何歳になってもできるスポーツですが、スイングは年齢とともに否が応でも変わっていきます。
ああでもない、こうでもないと細かいことに悩むより、気分よく振れるスイングが一番。
ましてや、プロのスイングをマネしようなんていうのは考え方が違うのではないでしょうか。