現在シニアになったスペイン人、ミゲル・アンヘル・ヒメネス選手を知っていますか?
ロン毛と口ひげがトレードマークで、欧州ツアーで19勝もしている凄い選手です。
ヒメネス選手は自己流の変則スイングが特徴で左腕の使い方がいわゆる基本とは違います。
注目して見ていきましょう!
ヒメネス選手のバックスイングでの左腕の使い方に注目!
ヒメネス選手のスイングは自己流の変則スイングと言われていました。
ヒメネス選手のバックスイングですが、左腕が曲がります。
ゴルフのスイングを学ぶときにバックスイングの際、「左腕は曲げない!」といろいろなところに書かれています。
それを完全に覆すバックスイングです。
バックスイング後のトップではクラブフェースがほぼ真上を向きます。
腕は曲がるけどグリップをとても強く握っているのでオーバースイングにはならないということです。
ここから切り返しをするのですがヒメネス選手はここで左腰を開きません。
そして左腕がしっかりと伸びます。
他の選手との大きな違いなのですが、彼はインパクトのときもまだ腰も肩も開かないのです。
これは完全にアドレスと同じ形でインパクトを迎えている証拠です。
そこからフォローに入るのですが、フォローでリストターンをしないのです。
自己流のスイングですが、ダウンスイングからフィニッシュまで左腕をしっかり伸ばし力強いスイングをします!
理想のゴルフスイングでは左腕は伸びたほうがいい?
プロのスイングを見るとバックスイングからトップにかけて左腕の肘がほとんど曲がらないようにスイングをしてる選手が多いです。
ヒメネス選手もトップで肘を曲げますがそれ以降はずっと左腕は伸びています。
しかしアマチュアゴルファーのほとんどはトップ以降も左腕の肘が曲がってしまっています。
左腕が曲がったからと言ってボールを上手く打てないわけではありません。
トップで左腕が伸びていれば体の回転に合わせて腕を振らなければクラブをコントロールできません。
ですから、体の回転で力強いスイングをできるようになります。
また左腕を伸ばすことで腕の動きを意識せず、体の回転をコントロールするのでスイングの再現性のUPや飛距離、方向性などが優れてくるのです。
逆を言うと、左腕が曲がってしまうと、どう曲がるかによってスイングが変わってくるのでスイングは安定しないということになります。
左腕が曲がっても上手く打つことはできますが、伸ばす方が効率よく、再現性も高い理想のゴルフスイングができるということです。
ヒメネス選手の左腕の使い方が合うゴルファーはどんな人?
ヒメネス選手の左腕の使い方は、女性やシニアでちょっと力が足りないという方、バックスイングで左腕がどうしても伸びない!という方に是非参考にして欲しいです。
左腕を真っ直ぐ!と意識しても人には限界がありますよね。
個々の柔軟性や力量など原因は様々です。
しかしバックスイングで左腕が曲がるとしても、トップからフィニッシュまでで左腕が伸びていれば問題ないというのを証明してくれているのがヒメネス選手です。
トップからフィニッシュまでなら柔軟性や力量はそこまで左右しません。
そこは本人の意識の問題と練習次第です。
もちろんトップの位置などは、彼の柔軟性とグリップを握る強さによるものなので真似できない方はたくさんいるでしょう。
しかしそれ以外はたくさん参考に出来るポイントがあるので動画やコマ送り写真で勉強してください。
私の友人に五十肩になり、完治した後どうしてもバックスイングで左腕が曲がってしまう人がいましたが、ヒメネス選手の左腕の使い方を参考にしてからは、バックスイングに無理がなくショットも安定してきました。
左腕以外にヒメネス選手のスイングに特徴はある?
ヒメネス選手の左腕以外のスイングの特徴はまずストロンググリップであることです。
ドライバーでは特にグリップを緩めに握る選手が多いのですが、彼はトップでキチッと止められるくらい強く握ります。
ですから、トップで勢いに乗ってクラブフェースが右上を向きません。
反対の例で言うと、横峯さくら選手のトップはスイング中にヘッドが見えてしまうのでは!?というくらいです。
最近若手の韓国選手がこのようなコンパクトなスイングの傾向にあります。
(彼女たちはバックスイングの際に左腕が曲がりませんが…)
また、体の回転が大事と言われているゴルフスイングで、彼はインパクトを迎えても腰も肩も開きません。
ほとんどの選手はインパクト時に腰は開いています。
彼にはそれができるだけの踏ん張る力があり、左腕を伸ばしていることで上手くコントロールできるからこそ成り立ちます。
また、ほとんどの選手はフォローでリストターンをしますが、彼は一切しません。
飛距離は他のプロたちと比べると劣りますが、方向性と安定性に関してはピカイチです!
ヒメネス選手はどこのゴルフメーカーと契約してるの?
ヒメネス選手はPING(ピン)というゴルフメーカーと契約しています。
またダンロップスポーツ(株)とゴルフ用品の使用契約もしています。
クラブセッティングはドライバーがPINGのGシリーズのロフト9度を使用しています。
シャフトは「Oban KIYOSHI Gold」です。
FWも同じくGシリーズの3番、5番、7番です。
アイアンはS55の4番~PWです。
ウェッジはピンから初めてウェッジ専用のグリップとシャフトが開発され採用されたGLIDE52度SS、60度SSです。
パターはAnser2です。
またボールはスリクソンZ-STARシリーズでグローブも同じくスリクソンのものを使用しています。
PINGの会社の方が「”人気のプロ”ではなく”勝てるプロ”に自社のクラブを使ってもらうことこそ重要だ」と話していたようです。
その言葉通り、ヒメネス選手は世界で通算27勝しています。
PINGと契約している選手は他にも、バッバ・ワトソン選手・大山志保選手・鈴木愛選手など数々の”勝てるプロ”が契約していますね。
今後ヒメネス選手のプレーはどこで見られる?
ヒメネス選手は現在52歳です。
しかし米国シニアツアーでも普通のツアーでも活躍を見ることができます。
実際2016年4月に米国シニアツアーのミシシッピ・ガルフリゾート・クラシックでシニアツアー通算3勝目をあげました。
2014年から毎年1勝はしています。
シニアツアーに限らずヨーロピアンツアーやチャンピオンズツアーなどにも参加して優勝を飾っているのでまだまだ活躍の場はたくさんあります。
最近ではサイオートCCの全米シニアツアーで2位の成績をおさめています。
飛距離重視でなく正確性を求めたスイングを追求しているからこそ成せる技かもしれません。
またトレーニングやストレッチにも力を入れ人一倍努力を重ねている選手なので現役の若手プロにも未だに劣らない技術とパワーを発揮できているのでしょう。
シニアの方に限らず彼のスイングだけでなく全てを参考にすると良いかもしれません。
また彼の趣味などの私生活も大変ユニークで興味深いので検索してみると面白いでしょう。
ベテラン選手の技と努力を見習うべし!
現在のパワフルな人気選手を参考にするのも大切なことですが、ヒメネス選手に限らずシニアツアーなどで活躍しているベテラン選手を参考にすることも大切です。
もちろん彼らも並々ならぬ努力を重ねた結果が今に繋がっているのですが、若い頃とはもちろん体力的にも変わってきています。
そしてそれを本人たちが一番自覚しているでしょう。
そんな中でも光った技術を磨いて素晴らしいゴルフを続けているのです。
これを参考にしない手はないと思いませんか?
インターネットで検索すれば動画などもたくさん出てきます。
飛距離ばかりに目を向けずに、正確性にも目を向けてスコアアップに繋げましょう!