今の女子プロゴルフの世界では韓国出身のゴルファーが各国の賞金ランキングや世界ランキングの上位を独占しています。
日本の女子ゴルフの賞金ランキングを見渡しても韓国選手が半分近くを占めています。
特に日本ではイ・ボミ選手が強くてかわいくて有名ですよね。
そこで今回は韓国出身の女子プロゴルファーがどうして強いのか調べてみました。
韓国出身の女子ゴルファーが強いのはなぜ?
韓国出身の女子ゴルファーが強いのはなんと言っても第一にメンタルです。
ライバル心、向上心、ハングリー精神全てにおいて素晴らしいです。
文化なども関係しているでしょうが、ジュニア時代から培ってきた部分も大いにあります。
2014年のアースモンダミンカップでのことになります。
18ホールで1位の酒井美紀選手の2打差のアン・ソンジュ選手。
パー5で2オンしました。
20mちょっとのロングパットを入れればプレーオフというときのアドレスに入ったときの彼女の眼に鳥肌が立ちました。
入らない気はしないという気持ちにさせられました。
実際そのイーグルパットを入れたのです。
結局プレーオフで負けてしまったのですが、やはりここぞと言うときの韓国選手の気持ちの強さには天晴れです。
またジュニア時代からの取組みも日本と違います。
韓国のナショナルチームに入ると学業よりゴルフを優先させます。
年間200日はゴルフに拘束されるのです。
極端すぎるほどの育成法かもしれませんが、それが世界一のゴルファーを生んでいることに間違いはないのです。
強い韓国出身女子プロゴルファー①
強い韓国出身女子プロゴルファーを語る上で絶対忘れてはいけないのは、パク・セリ選手です。
韓国ゴルフの先駆者と言われています。
現在日本で活躍している、イ・ボミ選手、申ジエ選手、アン・ソンジュ選手、キム・ハヌル選手らの世代は「パク・セリキッズ世代」と呼ばれています。
1998年にプロ入りし、いきなり全米女子オープンにて『20歳9ヶ月』で史上最年少優勝を果たし、韓国人では初の快挙でした。
彼女が目標としていたのは「世界のどんな場所、どんなコースでも通用するゴルフを身につけること」です。
そのためにいろいろなことに取り組んでいました。
やはり練習量は半端ではありません。
1日8時間以上クラブを握り、帰宅後もフィジカルトレーニングに励みます。
それを継続するだけでもメンタルが鍛えられるのは容易に想像できます。
そんな選手を見て憧れ、目指してゴルフを始めた子ども達が彼女以上に強いゴルファーになるのは自然なことかもしれません。
そんな韓国選手の憧れのパク・セリ選手は今年3月で引退しました。
強い韓国出身女子プロゴルファー②
強い韓国出身の女子プロゴルファーはなんと言ってもパク・インビ選手です。
最近ではリオオリンピックで優勝しました。
彼女はLPGAツアー5大メジャー大会のうち、4大会を席巻し『キャリア・グランドスラム』の偉業を成し遂げました。
そしてリオオリンピックで金メダルを取ったことでゴルフ選手で初めて『キャリア・ゴールデンスラム』を成し遂げました。
そんな彼女の強さは、ショットの精度の凄まじい高さ・パッティング(特に距離感)がとても優れている・メンタルがとてつもなく強靭の三点です。
ショットの精度の高さは並ぶ選手も何人かはいるでしょう。
パッティングについてはクロスハンドにしてから調子が上がったようです。
もちろん韓国選手ならではの地道な努力もあります。
クロスハンドに慣れるまで毎日4時間パッティングの練習をしたようです。
そんな努力からも生まれた完璧な距離感です。
メンタルに関しては彼女のポーカーフェイスが有名です。
ミスしてもナイスショットしても表情を一切変えません。
自分自身のメンタルコントロールがしっかり出来ている証拠です。
強い韓国出身女子プロゴルファー③
今後活躍が期待されるのがパク・ソンヒョン選手です。
今年ワールドレディス・チャンピオンシップ サロンパスカップに参加して結果は8位でしたが、世界ではすでに注目されています。
残念ながら日本ではプレーする機会は今後ないかもしれませんが、シード権を獲得したので来年からは活躍の場をアメリカに移すでしょう。
172cmという高身長で男子ゴルファーを思わせるパワフルなスイングをします。
2015年の1wの平均飛距離は254.28ヤードです。
ここでもやはり韓国選手ならではの地道でハードな努力が見えます。
彼女の凄いのはフィジカルトレーニングです。
腕立て伏せを50回4セット、毎日200回を行い上体の筋力強化に励んでいます。
もちろん練習や試合をこなす中でやっていることです。
KLPGAで現在賞金ランキング1位なだけでなく、パーオン率・平均飛距離・平均スコア・バーディー率・パー4の平均スコア・パー5の平均スコア部門でいずれもトップに立っています。
強豪選手が揃うKLPGAで活躍中の彼女に目が離せません。
日本にだって負けず劣らず強い女子プロゴルファーがいる!
確かに韓国女子ゴルファーに劣ってしまうのは否めないのですが日本人だって負けてはいません!
飛距離で有名なのは渡邊彩香選手です。
日本で活躍している韓国選手より何十ヤードも飛距離はあります。
ただ彼女の場合はショートゲームがあまり得意ではないのが問題です。
また、大山志保選手も昨年度の全米女子オープンで5位でした。
彼女は39歳でパク・セリと変わらない年齢ですが現役で、成績も残しています。
リオオリンピックにも参加しました。
彼女の努力も韓国選手に負けていません。
ツアー中であってもオフであってもフィジカルトレーニングに余念がありません。
若い選手に負けたくない!が彼女の原動力になっているようです。
現在は韓国同様日本でもジュニアから強化を始めています。
今回若い世代がオリンピックで活躍したように、ゴルフ界でも今のジュニア世代が現在の韓国選手たちのように世界で活躍することが期待できます。
平和な日本人に必要なライバル心・向上心・ハングリー精神をどう鍛えるかが今後の大きな課題になるでしょう。
日韓女子ゴルフ対抗戦では負け越したが、今後に期待!
日韓女子ゴルフ対抗戦は日本と韓国の女子プロゴルファーの代表選手各12名、計24名による対抗戦です。
日本は過去11戦で3勝7敗1引き分けです。
また2015年からは世界の4大女子ツアーのチーム戦に変わりました。
オーストラリア協会、韓国女子プロゴルフ協会、ヨーロッパ女子プロゴルフツアー、日本女子プロゴルフ協会の4大ツアーのザ・クイーンズ(THE QUEENS presented by KOWA)になりました。
昨年の初戦は見事日本が優勝を果たしました。
個人的な見解ですが、日本人は団体戦に強いと思います。
「みんなのために!」が入るとメンタル力が何倍も強くなります。
これは他の国の選手にはなかなかないところです。
ゴルフで一番大切なのはメンタルです。
そこが強くなった日本選手に怖いものなしです!
今年の国内ランキングを見るとメンバーも多少変わりそうです。
また、去年のように海外選手にトップ5を独占させていません。
2016年のザ・クイーンズでも連覇を狙ってぜひ大きな活躍を期待します。
ただ強いだけでなくその奥には並々ならぬ努力がある
韓国出身のゴルファーが日本でも世界でも活躍しているのでテレビでプレーを目にする機会も多いです。
もちろんあんな風に上手になりたい!というゴルファーは沢山いるでしょう。
彼女たちにはその裏には幼いころからの並々ならぬ努力があります。
もちろんアマチュアゴルファーにはそこまで費やす時間を取るのは難しいかもしれません。
しかしゴルフの練習だけでなくフィジカルトレーニングも必要です。
またメンタルに関してですが、彼女たちのように強くなるのはちょっと難しいかもしれません。
しかし、ミスショットしたときに動揺しないようにとか冷静に判断するというようなメンタルの強さは身につけることが大事です。