ゴルフにはいろいろなプレースタイルがあって、ほとんどの人は打数を数えるストロークプレーがゴルフだと思っていることでしょう。
その他にも各ホール相手よりも少ない打数で回って競うマッチプレー、そしてとにかく遠くにボールを飛ばすことを目的としたドライビングコンテスト、通称ドラコンがあります。
皆さんはドラコン競技をどれくらいご存知ですか?
記録がどれくらい出るものなのか知ったら驚きますよ。
そこで今回はドラコンをピックアップしてお話ししていきます。
ゴルフ競技ドラコンとは
ゴルフ競技ドラコンとは「ドライビングコンテスト」の略で、ドライバーの飛距離を競い合う競技のことを言います。
フェアウェイに飛んでいることが前提となり、どんなに飛距離が出ていてもそれ以外に飛んだ球は対象外になります。
ドラコン競技はたまにゴルフネットワークなどで放送されていることがあります。
ルールは持ち時間3分以内に6球をショットします。
幅40ヤード以内の有効エリアに飛んだボールの最長飛距離を競います。
1番遠くに飛んだボールを記録します。
飛距離が出ない方が聞くと悲しい気持ちになるかもしれませんが、270ヤード以上出ない場合は記録になりません。
また、競技で使用するクラブの決まりも細かいです。
通常の大会でも同じですが「高反発」のクラブはダメです。
フェース面への加工を施したヘッドを使うと失格になります。
クラブの長さは60°法で測定し、48インチまでのクラブです。
それ以上の長さのクラブは違反クラブになります。
競技で使用するボールも公認球という決まりがあります。
持参したボールをエントリー時に申請します。
使用ティーは4インチを超えないものと決まっています。
使用道具のルールがかなり細かいです。
普通のゴルファーならびっくりするドラコンの日本記録
ドラコン競技の日本記録は岡部健一郎選手の『431ヤード』です。
こんな飛距離ワンオンも夢じゃないですね。
これだけ飛べばセカンドショットがどんなに楽になるだろう…と考えてしまいます。
日本のドラコン競技は400ヤード台が優勝争いに食い込めます。
また、女性のドラコン競技日本記録は齊藤かおり『336ヤード』です。
あの飛ばし屋と言われる女子プロゴルファーの渡邊彩香選手で『280ヤード』です。
また日本の男子ゴルファーでは額賀辰徳が『305ヤード』です。
ツアープロと比べてもこんなに差がでるとは、日本記録保持者の記録に絶句です。
気になる賞金ですが、1ヤード○○円のような形で出されます。
だいたい1,000円なので、431ヤードであれば43万1000円が賞金になります。
加えて、ツアープロのようにスポンサー契約が取れます。
技術はもちろんのこと、これだけの飛距離を聞くと同じドライバーが欲しくなりますよね。
更に気になること、それは一般ゴルファーの平均飛距離です。
これを知るとドラコン日本記録保持者の凄さを痛感します。
ハンデ0の人が245ヤード、ハンデ10の人が218ヤード、ハンデ20の人が173ヤードというところです。
このデータはフェアウェイだけに限らず曲がったボールを含めてです。
世界は広い!驚愕の世界記録
ドラコンの世界記録はマイク・ドビン選手の『551ヤード』です。
ドラコンでも世界は凄いです。
想像を絶する飛距離ですよね。
パー5でワンオンの可能性もあるし、パー4ではオーバーしてしまうのでもうドライバーを持てません。
彼の体格も飛ばすのに恵まれていて、身長209cm・体重135kg・胸囲145cm・足の大きさ36cmです。
なんとヘッドスピードは更に驚きの70m/sです。
もうここまでくると想像できないです。
この選手に関してはインターネットでも沢山動画が出ていますし、トレーニングやコツなどを教えてくれるDVDも出ています。
彼ほどの飛距離を目指すのは高望みしすぎですが、飛距離を伸ばしたい方は見てみる価値はあります。
世界のツアープロの飛ばし屋とも比較してみます。
男性ゴルファーではババ・ワトソン選手の『442ヤード』です。
女性ゴルファーではレキシー・トンプソン選手の『300ヤード』です。
ツアープロの間でも日本は世界との差があります。
しかしそんな世界で活躍しているツアープロをはるかに上回っているのが更に凄いことです。
ドラコン選手はどんなゴルフクラブを使っているの?
ドラコン選手は並外れたヘッドスピードで桁外れの飛距離を出し、沢山の記録を打ち出していますが、もちろんドライバーも一般の物と違います。
まず大きな特徴として、シャフトの長さが長いです。
ドラコン競技でのルール48インチ以内と決められています。
ですからほとんどの選手がルールギリギリの48インチの長さのドライバーを使用しています。
次の特徴はシャフトの硬さです。
ドラコン選手のヘッドスピードは55m/s~70m/s程度あるので、シャフトの硬さはX~5Xという硬さのシャフトを使用しています。
逆に軟らかいシャフトを使う選手が稀にいます。
シャフトのしなりを最大限活用するためです。
しかし方向性や安定感がないため、硬いシャフトを使用する選手が多いです。
またロフト角はなるべくスピン量を抑えたいために5~9度を使います。
低いロフトでアッパー軌道のスイングをして、高弾道で低スピンのボールで記録を稼ぎます。
ですから、ドラコン競技ではティーを高くするゴルファーが多いのです。
最後にヘッドの重さです。
シャフトが長いドライバーを使用するのでヘッドが重くてはヘッドスピードが下がってしまいます。
ですので、190g~195gくらいの重さのクラブを使用しています。
誰でもクラブを長くしたら飛ばせるのかな?
ドラコン選手が長いシャフトを使っていますが、真似して普通のゴルファーがシャフトを長くしたらどうなるでしょう。
1インチ伸ばすごとにヘッドスピードは1m/s上がると言われます。
故に飛距離は伸びます。
また、相乗効果として、シャフトが長くなることで切り返しがゆっくりになるので下半身からの切り返しが楽になります。
シャフトを長くする際に注意する点が3つありあす。
1つ目は、シャフトの硬さです。
硬めにするのがおすすめですが、一番自分のヘッドスピードが上がる硬さをショップ等で相談して下さい。
2つ目は、シャフトのキックポイントです。
シャフトを長くした場合は、振り遅れる可能性が高くなるので手元が硬く先が柔らかい先調子のシャフトがおすすめです。
3つ目はヘッドの軽さです。
シャフトを1インチ伸ばしたらヘッドの重さを5g以上軽くするようにしましょう。
しかしヘッドの重さが180gを切るとインパクトでの当たり負けの原因になるので気をつけてください。
この3点に注意して欲しいのですが、一番注意して欲しいのは、シャフトを長くするとミート率が下がるということです。
ですので長いシャフトに慣れるには少し時間が掛かるかもしれません。
慣れてきたら自己記録更新狙ってみてくださいね。
ゴルフコンペでもドラコンは行われるので頑張って!
会社や友達、いろいろな関係でゴルフコンペがあります。
コンペによって様々ではありますが『ドラコンホール』というのを決めてあります。
大体ハーフで1ホールドラコンホールがあるのが主流です。
もちろんそこで一番飛ばした人がドラコン賞をもらえます。
ドラコン競技同様、ボールがフェアウェイにあることが前提になります。
パー5になっていることが多いです。
経験のある方も多いと思いますが、『ドラコンホール』になると飛ばそう!賞取ってやる!といった気持ちが先行しすぎてしまい、ガチガチに力が入ってチョロなんてことがありますよね。
ドラコンの時こそ力を抜いて、ただフェアウェイにボールを運ぶことだけを考えて挑むのがいいです。
日頃飛ばす人ほどこの傾向があります。
この賞はフェアウェイに飛ばせば全員にチャンスがある賞です。
スコアで期待できないなぁ…なんて考えてる方であっても十分にチャンスはあります。
気負いせず、力を抜いて記録更新をがんばってください。
ドラコン選手を真似るのではなく参考に!
ドライバーでスコーンと飛ばすのは皆さんの夢や憧れですよね。
世界記録を出したドラコン選手のように551ヤードも飛んだらワンオンです!
憧れます。
しかしドラコン選手たちは飛ばすために様々な努力や工夫を重ねています。
普通の人が真似てしまうと、飛距離が伸びるどころかスイングが壊れてしまいます。
下手するとスイングだけならよいですが、身体を痛めてしまう危険性もあります。
(特に腰です!)
ですから、普通の人は、ドラコン選手のスイングや道具等を参考程度にするのがよいでしょう。
クラブも然りです。
普通の人が48インチの長さのシャフトを使いこなすのはとても難しいので、自分に合ったシャフトから少し伸ばすくらいが効果が出るでしょう。