ゴルフスイングの練習はゆっくり素振りすると良いって本当?

最終更新日:2018/10/05

練習場ではビュンビュンとスイングしていても、ゴルフ場ではゆっくり素振りをしてからアドレスに入ることがあります。

そこでゆっくりした素振りと本番と同じ速さのスイングのどちらが良いのか、またそれによって得られる効果について紹介します。

ゴルフスイングはゆっくり素振りしたほうが良いの?

ゴルフの素振りをするときは、ショットと同じスイングスピードで振り抜きますか?

ほとんどのゴルファーは、ゴルフ場で第1打を打つときに、ティーアップしたボールの後ろか手前で素振りをするでしょう。

1~2回の素振りをする人もいれば、飛球線の後ろで数回して、さらにスタンスをとる前に素振りを繰り返してからアドレスに入る人もいます。

素振りを何回したら良いかということではなく、その素振りは何のためにしているのかと考えると、おそらくルーティンになっているからではないでしょうか。

つまりクセであったり習慣であったり、もしくは気休めで素振りをしているのかもしれません。

ただ素振りは本番のスイングをイメージして、同じスイングをしたほうが良いとされています。

女子プロの中には、ゆっくり素振りをしていて、コーチから厳しく指導された結果、格段にショットが良くなったという話もあります。

こういったことから、スイングが一定程度完成されているゴルファーは、本番のスイングを想定した素振りをしたほうが効果的ということになります。

ゆっくりした素振りによって正しいゴルフスイングを作る

プロゴルファーはある程度完成されたスイングなので、基本的には本番前にスイングチェックする必要はないはずです。

しかしアマチュアゴルファーの多くは、いつも自分のスイングが正しいのか迷っているものです。

ゴルフスイングを作る過程のゴルファーにとっては、ゆっくり素振りをすることでスイングチェックができます。

まして当日の第1打ですから緊張もあり、練習中のチェックポイントをおさらいする上でも、ゆっくり素振りをすることに効果はあるはずです。

自分のスイングフォームを確認したい、理想のフォームに近づけたいときには、ゆっくり素振りをすることで効果があります。

早い通常のスイングでは気がつかない部分まで、ゆっくり振ることで見えてくるものです。

ただし素振りの全部がゆっくりでは、本番のスイングのイメージが湧いてきません。

1回目はゆっくり素振り、2回目は本番同様のスピードで素振りをすることで、感覚を確かめることも大切なことです。

ゴルフ場でゆっくりした素振りは1回にとどめる!

ゴルフ場では気持ちを落ち着かせるために、プロゴルファーでもアドレスの前にルーティンをとり入れています。

ルーティンは日常の行動とか日々の作業と言う意味ですが、ゴルフの場合はプレショット・ルーティンを略した言葉として使われています。

「打つ前に行う動作」をルーティンと呼んでいるわけですが、いつもと同じ動作をすることで、平常心でプレーに望むことができるようになります。

つまり過度に緊張しないための方法がルーティンなのですが、あまりこのルーティンの動作に固執すると、できなかったときに不安になることがあります。

なぜできないか、それはプレーの時間が限られているからです。

1打にかける時間は40秒以内とゴルフルールで定められていて、それを超えると最初に警告で次からがペナルティが科せられます。

ルーティンの中に、ゆっくりした素振りを何度も入れると、警告を受ける可能性があり、もしかするとルーティン自体を諦めなければならない状況になることも考えられます。

アドレス前は、ゆっくりした素振りを1回で習慣化しておくようにしましょう。

ゆっくりした素振りがゴルフのルーティンに繋がる?

このゆっくりした素振りをルーティン化するときに大事なことは、日ごろからゴルフ練習場でも同じ動作をとることです。

「いつもと同じ」動作を守ることで、ルーティンは完成します。

普段の練習でしていない動作を、ゴルフ場のティーグラウンドで行っても効果はありません。

多くのプロゴルファーが飛球線の後ろに立って、ゆっくり素振りをしながらターゲットを確認しているところを見たことがあるでしょう。

この動作をルーティンとしたとき、練習場では通路で素振りをすることになるので、普段の動作に取り入れるには無理があります。

確かにアドレスに入る前には、平常心を保ちながらターゲットを決める上では効果的な動作ですが、現実にできないものを望んでもできないモノはできません。

後方線上からの確認はゴルフ場だけの動作にして、ルーティンはアドレスに入る前に行なえば迷うことはないはずです。

実際にはアドレスに入る前に、1度ゆっくりと素振りをしてスイングをチェックし、2度目にショットを想定して同じスイングの素振りをします。

これだけなら時間に追われることなく、平常心を保ったショットができるはずです。

ゴルフスイングを作るときはゆっくりした素振りから始める

ゴルフスイングの練習をするときには、最初はゆっくり素振りをしてフォームを確認します。

最初からボールを打って練習する方法もありますが、ゴルフスイングに慣れていない、もしくは綺麗なスイングをしたいと思うのであれば、ポイントごとにチェックしながら1つの動作として完成させていったほうが上達の早道になる場合が多いようです。

まずテークバックでは、ヘッドが理想的なインサイドの軌道を通っているかをチェックします。

ヘッドを飛球線上で引くのではなく、スインフプレーンを意識してヘッドを斜め後方に引くイメージが必要です。

このときコックしながらグリップを引くので、自分の中で3時の位置や1時に位置でのコックの状態もチェックします。

次にトップの位置と捻転の度合いをチェックし、ゆっくりダウンスイングをします。

もちろんボールを打たない素振りで、スイングフォームを確かめていきましょう。

トップで固まったコックをリリースするポイントをチェックしながら、インパクトでのフェースの向きを確認すれば、ポイントごとの正しい身体の動きが分かるようになります。

最初はゆっくり素振りをして徐々にゴルフスイング早めていく

ゆっくり素振りをして理想としているゴルフスイングに近づいたら、徐々にスイングスピードを上げていきます。

するとゆっくり振っていたときには気がつかない、慣性モーメントによる外に逃げようとする力に対する引止めが必要だと気付きます。

つまりスイングの勢いで身体がブレないように、安定させなくてはいけないということです。

徐々にスピードを速めていくと、最初のアドレスのときと違う姿勢でインパクトを迎えているはずです。

そこでスタンスの幅を再チェックして、下半身が安定できるように改良します。

安定感のあるアドレスができたら、またゆっくり素振りをして同じことを繰り返していくのです。

気の長い練習のように見えるかもしれませんが、正しいフォームを作ることができたら、あとはひたすらボールを打つだけで上達することができます。

しかも1度完成したフォームですから、迷うことなく練習することができます。

結果的にはこの練習方法が、理想のスイングに到達する近道となるはずです。

ゆっくり素振りをすることでゴルフスイングは作られていく

ゴルフスイングを作るときは、ゆっくりとした素振りで細かな部分をチェックしながら少しずつ修正していくと、結果的に早く理想のスイングを手に入れることができます。

ただしゆっくりしたスイングはクラブの重量を感じることができないので、通常の素振りと併用すると、正しいスイングフォームになっていくはずです。