アイアンのトップブレードの合わせ方と合わせる時の注意点

最終更新日:2017/09/11

アイアンショットでのアドレスでは、フェースのリーディングエッジをボールの向きに対して直角に合わせるゴルファーと、トップブレードをボールの向きに対して直角に合わせるゴルファーがいます。

どちらも間違いではないのですが、スライスしてしまう人は前者よりも後者の方が良いでしょう。

スライスする人の悩みを解消すべく、トップブレードの合わせ方とその際の注意点などをお教えします。

リーディングエッジとトップブレードとは

リーディングエッジとトップブレードの合わせ方などを学ぶ前に、それが一体どこのことなのかを知る必要がありますよね。

もちろんそれらを知っている人もいるでしょうが、多くの初心者ゴルファーが挫折してしまうのが、知らないゴルフ用語が羅列し意味が分からなくなることです。
それを避けるため、ここではまずリーディングエッジとトップブレードの説明から始めます。

まず『リーディングエッジ』とはクラブの刃とも呼ばれています。
フェース(クラブヘッドの打球面)の下端とソール(地面に付く部分)の前方の境界線のことを言います。
そして『トップブレード』とは、アイアンのフェース上部とバックフェース上部の丸みを帯びた平面のことを言います。

このようにアイアンのヘッド付近一つをとっても沢山のゴルフ用語があります。

絶対覚える必要があると言うわけではないのですが、スイングの解説やレッスン番組等で説明するのに出てくることはよくあるので、覚えておくと良いでしょう。

ゴルフ用語が分かるようになると、今まで理解が難しかったことも理解しやすくなります。

アイアンのリーディングエッジとトップブレードの合わせ方の違い

アイアンのフェースの正しい向きは『目標に対してスクエア』と言うのを良く耳にすると思います。

実はこれは上から見ていることもあって、実際は目標よりもフェースが開いてしまっている可能性があります。

リーディングエッジを合わせる方法は、インパクトの際にその衝撃でフェースが開き気味になってしまいスライスになりやすい構え方です。
逆にトップブレードで合わせる方法は、スクエアに構えることを日頃から意識している人にとっては最初は違和感を覚えるかもしれませんが、多くのプロゴルファーも採用している方法です。

藤田寛之プロも、
「自分から見て、少し左を向いて、フェースが被っていると思うくらいが目標方向に対して丁度スクエアである人が多いようです。
一度確認のため、被せ気味で構えて打ってみてください。」
と話しています。

このフェースの合わせ方をすると、リーディングエッジを合わせるのと逆でフックフェースになりやすいので、ドローボールが出やすくなります。

そんなドローボールは威力があるので飛距離がより出ます。
ですから飛距離に悩んでいるゴルファーは特にトップブレードで合わせる方が良いでしょう。

ショートアイアンの合わせ方はトップブレードで

先ほど多くのプロも採用しているからと、そして感覚的にもトップブレードで合わせることを推奨しました。

しかし何でもかんでもトップブレードで合わせれば良いと言うわけではありません。

基本的にロフトが大きいショートアイアン(8番アイアン以下)をアドレスでトップブレードに合わせると上手くいきます。

特にアプローチなのですが、ソール全体を地面にしっかりと付けて構えれば、フェースは目標を向きます。
しかしヒールを少しずつ浮かしていくとフェース面は右を向き始めます。
つまりウェッジをリーディングエッジに合わせて構えるとボールは右にしか飛ばないのです。
ですからアプローチではフェース面を少し左に向けて構えると良いでしょう。

アプローチでいつもどうしても右に行ってしまう人は、一度トップブレードを確認してみてください。
いつもより少し被せるだけでボールは真っ直ぐ目標方向へ行くでしょう。

ウェッジに限らずショートアイアンでも同様のことが言えます。
その合わせ方に注意点があるので紹介していきます。

アイアンのトップブレードの合わせ方の注意点

アイアンをトップブレードで合わせてアドレスするのは良いですが、合わせ方にはクラブの番手によっての注意点があるので知っておきましょう。

ウェッジやショートアイアンなどのロフトが大きいクラブほどトップブレードで合わせます。
しかしトップブレードで合わせるのを持っている全ての番手で行うと距離が伸びるどころかミスショットになってしまいます。

7番以上の番手であれば、普通に構えてもフェースの向きは開きません。
ですから無理にトップブレードに合わせる必要はないのです。
逆に7番以上の番手のクラブをトップブレードで合わせてしまうと、激しいフックボールが出てしまうかもしれません。

スライスに悩んでいる方であっても、7番以上であれば左にボールは飛んでいきます。
これはアイアンに限らずウッド系のクラブにも同様のことが言えます。
ウッドを被せてしまうと、左に行くのも当然ですが、トップやチョロなど大きなミスの原因になります。

ウッドのスライスに悩むゴルファーは、フェース面で修正するのではなく、スイングを見直すようにしましょう。

トップブレードの厚さでの違い

アイアンを購入する際には、トップブレードの厚さにも注目してみましょう。

クラブを良く見てみると、トップブレードが薄いアイアンや厚いアイアンがあることに気づくでしょう。
実はトップブレードの厚さによって性能は大きく変わってくるのです。

厚いものは、ミスに強いけれど操作性は低くなります。
対して薄いものは、ミスには弱いけれど操作性は高くなります。

もちろんミスに強く、操作性にも高いと言うアイアンがあればそれに越したことはありません。
しかしミクロ単位で研究され作られているゴルフクラブであっても、まだそこまでの研究はできていないようです。

自分のアイアンショットに何が必要なのかを考えて、厚いものなのか、薄いものなのかを選ぶと良いでしょう。

初心者ゴルファーだと、フェースの合わせ方をトップブレードにしたとしても、スイングが原因でスライスになってしまう人が多いです。
ですから、初心者であれば、厚いトップブレードの物を選ぶことをオススメします。
まずは操作性を高めることよりも、まずはミスショットを減らすことの方が重要ですからね。

アイアンショットで置くボールの位置は

アイアンショットのほとんどは、芝生の上からボールを打ちます。
ですから、ボールの位置はスイングの最下点よりも少し手前です。

打ちっぱなし練習場で、人工芝の芝目を整えて一度素振りをしてみましょう。
クラブで芝をすった所に跡がつくので、それよりも後ろにボールを置けば、スイングが最下点を通る手前の場所になり、ボールを直接捉えることができます。

ゴルファーそれぞれのスイングスタイルによって、スイングの最下点は変わって当然です。
さらにその日の調子によっても多少違いが出てきます。
またリーディングエッジかトップブレードのどちらの合わせ方にするかでも最下点は変わります。

最下点の後にクラブがボールに当たるとダフリやトップ、スライスなどのミスショットになってしまうので、アドレスの際のボールの位置には慎重になりましょう。

これはドライバーやFW、UTでも同じことが言えます。
ドライバーは左足前にボールを置くと良く言いますが、それもその人のスイング軌道によって変わるので、自分にベストのボールの位置を把握してくことが大事です。

ゴルフで一番重要なのは正しいアドレス

ゴルフスイングは、考えたり意識したりするポイントがたくさんあります。

調子が悪いときには、客観的に自分のスイングを見て、悪いポイントを意識して修正していかなければなりません。

スイングに違和感があったり、どうしても上手くいかない時には、まずは正しいアドレスかどうかを確認すると良いでしょう。
間違ったアドレスがスイングを悪くしている可能性は意外と高いのです。