ダウンスイングで左肩が上がる3つの理由を修正できる方法

最終更新日:2017/06/24

ダウンスイングで左肩が上がるとボールを擦り、スライスボールが出やすくなります。
そのためなるべく早く修正したいところですね。

左肩が上がっているのであれば、まずは大急ぎで手当てが必要! 
そのときの原因とその対処法を考えていきます。

ボクシングのフックで学ぶ!ダウンスイングで左肩が上がる時

ダウンスイングで「左肩が上がる」のはなぜでしょう。

左肩が上がる症状は、ボクシングのパンチ「フック」に通じるものがあります。
右ストレートは右肩からパンチを繰り出すので、おのずと右肩は上がり左肩は下がっています。
ところが右フックの基本は、右脚を前に出し、右ひじを右腰につけてから、パンチをくり出します。
このとき左肩は上がった状態です。

つまり左肩が上がるということは、右肩が下がっていると言うことです。

そこでゴルフのダウンスイングのときに、右肩が下がる状態を考えます。
右フックと同じように右ひじが腰の位置に落ちているとき、右肩は下がり左肩は上がる状態になっているはずです。

では、なぜダウンスイングで右ひじを下げてしまったのでしょう?

左肩が上がる2つの理由

ダウンスイングで左肩が上がるのは、打ち出すボールの方向性を安定させたい気持ちが強く右ひじを締めすぎていることが原因です。
右脇を閉じてコンパクトなスイングにしようとすること自体は問題ありませんが、過度に右脇を締めているためにスイングが窮屈になっています。

本来であれば右脇に、握りこぶし1個分の余裕があるはずなのに、トップの位置で既にこぶし1個の余裕がなくなっている状態だと、右フックと同様に右ひじが身体に付いているため、必然的に右肩は下がり左肩は上がることになります。

またテークバックで左肩を回すことを意識しすぎているかもしれません。
テークバックで右肩がしっかり引けていないため、左肩の動きに対して右肩の動きが少なくなっていて、背中を丸めた状態になっているはずです。
そのとき右ひじは逃げ場がなくなり、胸に近い身体の内側に入っていることがあります。
まさにボクシングのフックを打つ前の状態で、この態勢では左肩が上がる以外にスイングの方法はないと言ってもいいと思います。

どちらも当てはまらない方は、左肩が上がる別な理由があります。

左肩が上がるもっとも多い理由とは

左肩が上がるゴルファーの中で、もっとも多い原因は左腰と左膝の使い方にあります。

そもそもスタンスを構えたときに、膝はボーゲンでスキーを滑るように太ももの内側に体重を感じた状態です。
ですから膝も柔らかく若干曲げているはずです。

この膝の余裕はトップで伸び切ってはいけません。
ところがトップを必要以上に高くしようとすると、左サイドがすべて伸びてしまいます。
ダウンスイングに入る前に左サイドに余裕がなくなっているので、ダウンスイングが始まると右側から押されるように左腰が左サイドに逃げていきます。
インパクトゾーンまでクラブが来るころには左膝が伸びきり、左足の外側に左腰が逃げている「開いた」状態になっています。

つまりダウンスイングで左肩が上がるメカニズムは、トップの位置からダウンスイングに切り替わるときに右ひじが身体の内側に入る、もしくは右ひじが腰付近まで下がってしまうこと、そして身体が開いてしまうことによって起こる現象なのです。

ダウンスイングで左肩が上がることを防ぐ1本足打法

ダウンスイングでなぜ左肩が上がるかを分かれば、あとはそれを修正するだけです。
原因は3点あるので1つずつ解説していきます。

最初にトップからダウンスイングに切り替わるとき、身体の内側に右ひじが入ってくるスイングの修正法を説明します。

内側に右肘が入るのは肘を上げるとボールがフック回転する、もしくはスライスすると思うからです。
簡単な方法は「そうではない」と思い込むことですが、実はこれが上手くいかないものです。

そこで逆に右ひじを上げる打法を極めて、右ひじを解放しても飛球がぶれないことを確認します。
イメージは王貞治の1本足打法です。

テークバックでクラブを真っ直ぐ立てた状態にして、十分に右手を使ってインパクトします。
ただしテークバックのトップは左膝を曲げて上げた1本足です。
右足に全体重を乗せ、ダウンスイングは左足を下ろします。
ここで大事なことは、インパクトのときに左足で体重を支えることです。

極端ですがこの「大きなスイング」ができるようになれば、右ひじにこだわるスイングから解放されるはずです。

左肩が上がらないようにする簡単な方法

テークバックで左肩を回したときに、右肩が引けていないことから両肩の間隔が狭まった状態を修正します。

スタンスをとるとき、1度両足を揃えて立ちます。
左足、右足の順に足を開き、肩幅にスタンスをとります。
このとき胸を突き出すように張り、腕をダラリと下げてグリップします。

テークバックは右肩主導で後ろに引いていくイメージです。
左肩は右肩の引きにつられて回転していくように、無理して回すことのないようにしましょう。

肝心のダウンスイングでも胸の張りを感じながら左腕を下ろしてきます。
このとき左胸をこすって潰すように左ひじを移動させると、右肩が前に出てきて左肩が上がることはありません。

雑誌1冊で左肩が上がらないダウンスイングを身につける

ダウンスイングで左肩が上がるもっとも多い理由、左腰と左膝が伸びて左サイドが開くことを修正する方法です。

まず上体が右サイドに揺れたことで左半身が伸びてしまったことが原因なので、上体を右に揺れないようにします。
自宅でも練習できますが、できれば練習場で行ってください。

用意するものはちょっと厚めの雑誌1冊です。
厚さは5センチもあれば十分、その雑誌を右足の下に置きます。
雑誌の端(段差)が右足底の縦中心線に当たるようにします。

これだけで右側に壁ができて右サイドに上体が流れることはありません。
テークバックするとトップの位置まで中心軸がぶれることはなく、あとは右脚の内側を意識してダウンスイングすれば、左肩が下がることなくインパクトできるはずです。

左肩が下がる原因はさまざまですが、その原因を発見したらそれを修正する。
ただし原因箇所と修正箇所が違うことがあるので、基本のスイングを身につけておくと、簡単に修正することができると思います。

読み終わった雑誌なら、使い勝手がいいと思います。
またバランスを取るのがかなり難しいですが、ゴルフボールを踏むことでも対応できます。

ゴルフは基本が大事!ミスを発見して初心に戻る

右脇を開かないようなスイングを心掛けると、意に反してダウンスイングで左肩が上がるフォームになります。

でも結果から追うと右脇の開きに辿り着くのは意外に難しいものです。

基本のスイングを見に付けること、ミスに気が付いたら基本に戻ること、それができればすぐに修正することができるでしょう。