皆さん、ゴルフをするときに一番注目することは何でしょうか?
練習場に行って、早いペースで何球も打ち続けている人も見かけますが、ゴルフとはカップに入れてホールアウトすることが目的であり、やみくもに飛距離を出すことが目的ではありません。
しかし、飛距離というのは大きな武器になることも事実です。
ここではアイアンの飛距離アップについて、その練習方法まで見ていきましょう。
ゴルフにおけるアイアンの役割:飛距離アップは必要か
まず、アイアンでの飛距離アップをしたいと思っているのであれば、アイアンを知ることから考えてみましょう。
ゴルフにおけるアイアンの役割とは、「狙ったところにボールを運ぶ」ことです。
どのクラブも狙ったところに打つという目的はありますが、ドライバーは「ハザードを避けながら、飛距離を稼いでグリーンまでなるべく近づく」ことが目的ですし、ウェッジはアイアンと同じく「狙ったところにボールを運ぶ」ことを目的としていますが、フルショットするクラブではないため飛距離アップはあまり必要のないクラブだと言えます。
では、ロングアイアンからミドルアイアンに関してはどうでしょうか。
ロングアイアンならセカンドショットで使用する可能性の高いクラブです。
まだまだ距離が残っているため、「飛距離も欲しいし、方向性も大事」、ミドルアイアンに関しては、グリーンオンを狙うクラブになるため「狙った距離と方向性」がしっかり出ることが必要です。
このように、アイアンで飛距離の方法が知りたいと言っている人は、ロングアイアンで距離が出ない人やミドルアイアンで番手通りの距離が出ないと悩んでいるという人ではないでしょうか。
アイアンの飛距離を知って、飛距離アップを目指そう
まずは、各クラブの飛距離を見てみましょう。
【クラブ種類】
左からあまり飛ばない人、平均的な人、良く飛ぶ人を並べます。
そして上段が男性、下段が女性としました。
●ドライバー
200-230-260
150-175-200
●3番ウッド
180-215-235
125-150-180
●5番ウッド
170-195-210
105-135-170
●3番アイアン
160-180-200
100-125-160
●4番アイアン
150-170-185
90-120-150
●5番アイアン
140-160-170
80-110-140
●6番アイアン
130-150-160
70-100-130
●7番アイアン
120-140-150
65-90-120
●8番アイアン
110-130-140
60-80-110
●9番アイアン
95-115-130
55-70-95
●PW
80-105-120
50-60-80
●SW
60-80-100
40-50-60
では、アイアンの飛距離アップを目指すということはどういうメリットがあるのでしょうか。
まず、ティーショット以降の距離で打てるクラブが増えること。
これは、セカンドショットで200ヤード打たなければならない場合、通常フェアウェイウッドを選択するところ、アイアンでも遜色の無い飛距離を出せれば、方向性が増し、積極的にグリーンを狙うことができます。
実際にはフェアウェイウッドの方が飛距離は出ると思いますが、フェアウェイウッドはライによっては難しいクラブですし、アイアンに比べると方向性が劣ることから、無理に届かせようとフェアウェイウッドを打つよりはアイアンでという上級者の人も多くいます。
ここで、アイアンの飛距離を伸ばすことができれば、強い武器になりますよね。
アイアンの飛距離アップの方法を試してみたいとなるのもうなずけます。
アイアンの飛距離アップのメリットとは
また、ロングアイアンを打ちこなすことができるようになった場合、フェアウェイウッドやユーティリティよりも打球が低く出るため、風の影響を受けにくくなります。
そもそも、アイアン自体、フェース面を意識しターゲット方向に合わせやすいので、さらに風の影響下でも方向性が増すと言えます。
これは大きなメリットです。
ロングアイアンと言えども、ウッドやユーティリティよりはシャフトが短いため、しっかりとスイングできれば、ミート率も向上すると思われますので、是非打てるようになりたいクラブです。
まずは前項の飛距離表を見てみると、ドライバーで平均的な飛距離の230ヤードを打っているゴルファーで7番アイアンが130ヤードであった場合は、アイアンの飛距離が足りていないということになります。
では、具体的に飛距離アップするにはどのような方法があるのでしょうか。
クラブで飛距離アップする方法とクラブセッティング
まずは、クラブ自体を変える方法があります。
最近の傾向としてアイアンでも飛距離を追求する方向にあり、ストロングロフトと言われるノーマルロフトよりもロフトが立っているアイアンが出てきています。
7番アイアンの平均的なロフトは31度と言われていますが、立っているクラブでは25度なんてものもあり、理論的にはロフトが立っていれば飛距離も伸びるため、アイアンでの飛距離アップしたいという人はストロングロフトのクラブに変えてみることも一つの手です。
しかし前述した通り、アイアンは「狙ったところにボールを運ぶ」クラブですから、7番アイアンでストロングロフトを入れて5番アイアン並みの飛距離が出たとしたら、それ以外のクラブもストロングロフトでセッティングしなければ、飛距離がばらついてしまいます。
てっとり早くアイアンの距離を伸ばすには良い方法ですが、ウェッジとの距離のギャップが出てくるのが問題です。
ピッチングウェッジ以下で120ヤードを打ち分ける必要が出てきます。
そうなると、ウェッジは3本入れたいところでしょう。
アイアンの番手通りの飛距離を安定して打つ方法
クラブ自体を変える方法もありますが、今のクラブセッティングで、きちんとした狙った距離を打てるのであれば、十分に攻めることができます。
確かに飛距離が出た方が有利になることは多いかもしれません。
しかし、パーオンしなければ勝負できないプロのような攻め方が必要でないのなら、きっちり花道に運んでアプローチ、パターを楽にするという方法でも十分にスコアメイクすることができます。
そのためには、「自分のできるスイングで番手通りに距離を打てる」ということが必要です。
ここではスイングの問題でアイアンの飛距離が不足している場合に注目してみましょう。
この場合は飛距離アップに必要なことを考えなければなりません。
考えられる大きな問題点は、アッパーブローのスイングになっている可能性がある、ミート率が悪いという2点でしょう。
ドライバーはティーアップしているため、ヘッドが最下点を通過した後にボールに当たるのが理想と言われています。
対してアイアンは、それぞれの番手に応じたロフトがあり、そのロフト通りの角度でボールをミートすることで球が上がり、飛距離が決まってきます。
飛距離の出ないゴルファーはボールを上げたい意識が強すぎて、アッパーブローのスイングで打っている可能性があります。
ミート率を上げてショットの安定を身につける練習方法
最後にミート率のお話をしましょう。
アイアンに限らず、ゴルフにおいてミート率を上げるのは必須だと言えます。
飛距離アップだけでなく、方向性も安定するからです。
ここで大事なのは、むしろ飛距離アップではなく、常に決まった距離を打つことができるということではないでしょうか。
そのためには、きちんとミートするということがとても重要になってきますが、どのような練習方法があるのでしょうか。
ダウンブローの習得とミート率を上げるための練習として、まずはハーフスイングで確実にインパクトを迎える練習をしましょう。
ハーフスイングで打てなければ、フルスイングでは絶対に打てません。
ハーフスイングと言っても、アプローチの要領ではなく、しっかり体重移動を意識してボールを捉えるようにしてください。
また、ハーフスイングでアイアンをティーアップして打つ練習もオススメです。
入射角が分かりづらいマットの上からのショットに比べて、ティーアップして打つと、少しでもダフって入るとゴムを叩くため飛距離が出ません。
ダウンブローの軌道でしっかりと捉えることができれば、ゴムを叩くことなく綺麗に球が上がります。
最初は9番アイアンから始め、徐々にクラブを長くしていき、確実にミートできる感覚を養いましょう。
飛距離そのものよりも、番手に応じた飛距離を打てること
ゴルフにおいて飛距離は大変重要な武器です。
しかし、ブンブン振り回してOBとなってしまっては元も子もありません。
なによりアイアンは方向性、安定した距離を打つクラブです。
そのため飛べば飛ぶほど良いということではありませんが、安定して飛距離が伸びるならば大きなプラスとなります。
その方法は、まずはダウンブローで球を捉えること、そしてミート率を上げ、どんな状況下でもしっかりと球を捉えることができることです。
是非身につけたいスキルだと言えます。