ゴルフスイングのトップの形は出前持ちスタイルを意識しよう

最終更新日:2018/10/19

昔からあるゴルフ理論の一つに、トップの形は「出前持ちスタイル」と言うのがあります。

初めて聞いた人にとっては何のことなのか意味が分からないでしょう。

この出前持ちスタイルは、ゴルフスイングでの正しいトップの形や正しい右肘の使い方を身につけることができます。

この出前持ちスタイルとは一体どのような形のゴルフスイングなのでしょうか。

出前持ちスタイルにするゴルフスイングのトップとは

近年は出前持ちで配達する蕎麦屋さんがほとんどないので、このイメージができない人も多いでしょう。

もしかしたらウェイターがお盆にコーヒーを乗せて運んでいる姿の方がイメージしやすいかもしれません。

右手1本でお盆を持ち、お客さんにぶつからないように右肩の上に持ち上げて運ぶ姿をイメージしてください。

それが出前持ちスタイルにするゴルフスイングのトップとなります。

お盆を片手で肩の高さに支えるには、肘を下へ向けたまま、脇が締まっていないとお盆の上のものはこぼれてしまいます。

この肘が下を向いた状態が正しいゴルフスイングのトップの形となります。

ゴルフスイングではこの形からダウンスイング、インパクト、フォローへと体を回転していくのです。

まずはアドレスで腕の力を抜き、肘の内側を正面へ向けます。

そうすると意識しなくとも脇は締まった状態になります。

そのままトップまで持っていくのですが、肘が体の幅の中に収まらず、体の幅よりも外側に入れると、蕎麦がこぼれると同時に、スイング軌道とフェース面が崩れてしまいます。

出前持ちのトップができれば体の回転を使ったゴルフスイングができる

出前持ちのトップにすると、腕でゴルフクラブを操作することができません。

体の正面にいつも腕がある形になるので、体の回転を使ってしか回ることができません。

そうすることでゴルフクラブを振ることよりも、体を回転させることに意識するようになります。

出前持ちのトップが作れない人は、いつものゴルフスイングの形がフライングエルボーになっている可能性があります。

フライングエルボーになっている人はオーバースイングになっているだけでなく、腕だけを使ったゴルフスイングをしている可能性が高いです。

フライングエルボーのトップになるとお盆に乗せているものは完全にこぼれてしまいます。

お盆を持った状態でお盆の上のものをこぼさずにトップまで持ってくるには、体の回転を使わないとできないのです。

日頃腕を使ってフライングエルボーになっている人は、実際にお盆を持った状態でゆっくりトップの形を確認しながら練習すると良いでしょう。

すると正しいトップの形が分かるだけでなく、体の回転でトップまで持ってくることを体感することができます。

出前持ちのトップを身につけるドリル

それでは出前持ちのトップを身につける練習ドリルを紹介します。

出前持ちでの理想的なトップのポジションは、右脇が締まり右肘が体側からはみ出さない形です。

出前持ちの形なので、右手のひらは斜め上を向いている状態になります。

お盆がなければ、代わりに本を持って行っても良いでしょう。

通常通りのアドレスと取り、手のひらを空に向け、その上に本を1冊乗せます。

右手のひらに本を乗せた状態で、本が落ちないようにトップまで持っていきます。

この時にゴルフスイングでシャフトを立てて下ろそうとしたり、切り返しの時に右肩が突っ込む人は、手のひらが立ってしまい本が落ちてしまいます。

このドリルでは本を落とさないように気をつけるので、手のひらの面を意識するようになります。

またトップの形だけでなく、本を乗せたままダウンスイングすることで、正しいスイング軌道を身につけることができます。

本を落とさないようにトップからインパクトまで持ってくるには、手首の角度を維持する必要があるでしょう。

ゴルフクラブを振る際も同様に手首の角度を維持しなければならないので、トップだけでなく一連の動作を身につけることができるのでオススメです。

出前持ちトップから角度を変えずにインパクトまで持っていく

ゴルフスイングは出前持ちの形でトップができればOKではありません。

トップで作った出前持ちの形、角度をインパクトまで保つことが実はもっと重要です。

より強くヘッドをボールにヒットさせるためには、トップで作ったコックを戻してはいけないからです。

ダウンスイングを左手で引っ張り、右手は手首に力を入れるようにするとトップで作った手首の角度を維持することができます。

初心者に多いのが、ボールに当てに行ってしまうことで指先に力が入ってしまい、トップでせっかく作ったコックがほどけてしまうことです。

両手でグリップエンドを速く引き下ろすイメージでインパクトまで持っていくと、せっかく作ったコックがほどけることはありません。

コックがほどけて良いのはフォローからだと覚えておいてください。

ここで注意して欲しいのが、コックがほどけないことに意識が行き過ぎて手打ちになってしまうことです。

意識を持つことは大切ですが、体の回転を使ったゴルフスイングを第一に考えるようにしましょう。

出前持ちから正しいフェースローテンションを身につけるドリル

出前持ちのトップを身につけることも大切ですが、当然その後の動きでもゴルフスイングは変わります。

出前持ちのトップから正しいゴルフスイングの動きを身につける練習ドリルを紹介します。

この練習ドリルでは出前持ち同様お盆を使います。

先に紹介した本を使った練習ドリルと少し似ているのですが、今回は盆を両手で挟んで使います。

お盆を両手に挟んだ状態でトップまで持っていきます。

この際に出前持ちのトップをキープできるように、左手でお盆を押さえ込んでも問題ありません。

そしてダウンスイングではお盆の面が上を向いているようにします。

『お盆の面=クラブフェースの面』です。

そしてお盆が上を向いた状態で両手でお盆を目の前まで持っていきます。

この動作をするためには右肘を絞って下ろす必要があります。

この動作を体感することがとても大事です。

そしてインパクトでグッと左脇を締めるとフェース面が正面を向くはずです。

これで正しいフェースローテーションを体感することができます。

そこからは左肘を抜かないように気をつけて、フィニッシュまで一気にお盆を持っていってください。

早速今日からゴルフスイング改善に努めよう!

正しいゴルフスイングができていないと分かっていても、たまに出るナイスショットを信じてゴルフスイングの改善を無視する人がいます。

ゴルフスイングを変えると上手く打てるようになるまでかなりの時間を要するものです。

一からゴルフスイングを変えるとなるとそれにかかる時間はかなりのものになります。

しかしそれだけの時間をかけてゴルフスイングを改善すれば、ショットの精度は格段に上がること間違いなしです。

今回は出前持ちのトップからそれに繋がる動きについて紹介しました。

日頃手打ちになっている人にとってはトップまで持ってくるのも難しく感じるでしょう。

そこを乗り越えずにゴルフ上達は期待できません。

ここで紹介した本やお盆を使った練習ドリルは自宅でも簡単に行うことができます。

鏡の前で毎日少しずつでも良いので練習ドリルでゴルフスイング改善に努めてください。

ゴルフは地道な練習を継続することが上達に最も必要なことです。

また同じゴルフスイング、同じ練習を続けていても変化は訪れません。

ここで一つゴルフスイングを基本から見直してみてはどうでしょうか。

実は出前持ちのトップの形は賛否両論

ここでは手前持ちのトップの形を推奨しました。

しかし出前持ちのトップを意識するとオーバースイングになってしまうと言う人もいます。

世の中にゴルフ理論は数えきれないほどあります。

中には全く正反対の理論を唱えているものもあるでしょう。

そこから自分に合うもの、合わないものをしっかりと判断して、自分の練習やスイング改善に役立てるようにしてください。