【アプローチ上達法】いろいろな状況のラフからのショット

最終更新日:2018/10/17

ゴルフをしていると、アプローチショットでこそ様々な状況からのショットに遭遇します。

平らな所から左足上がりや下がり、つま先上がりや下がりなどライの状況も様々ですが、芝の状況もまた様々です。

ラフからのショットでも、短いラフから深いラフ、順目や逆目とあります。

そのためどんな状況であれ、上手く乗り越えないとスコアは縮まりません。

スコアアップを目指すべく、いろいろな状況のラフからのアプローチショットのコツを紹介します。

グリーン周りのボールの状況をチェック

まずはアプローチショットの前にボールの状況判断をします。

ラフに入ってしまったアプローチショットは、打ち方以上に状況判断が重要だからです。

その状況判断で最も大切なのは、ボールの沈み具合の見極めです。

ラフでのボールの状況は、①芝の上に浮いている状態、②ボールが芝に半分沈んでいる状態、③完全に沈んでいる状態の3種です。

その後確認するのが芝の種類と芝目です。

抵抗のある芝や逆目だと、フェースが上手く抜けなくなるので非常に難しいアプローチになります。

対して抵抗のない芝や順目だと深さだけを考慮すれば問題ありません。

それらを確認をしたら、状況に合わせどのようなショットをすれば良いかを判断していきます。

この状況判断には更にチェックすべきことがあります。

それはピンまでのグリーンの状況です。

ラフからのショットはフェースとボールの間に芝が挟まるのでスピンがかかりにくいです。

ですからボールにブレーキがかからないので、普段よりも長めのランを計算に入れ、ボールの落とし所を決めなければなりません。

状況判断が全てのアプローチの成功の鍵となります。

順目のラフからのアプローチショット

実は「順目と逆目ってどう違うの?」と思っている人もいるのではないでしょうか。

芝を良く見てみてください。

じっくり見てみると傾いて生えていることが分かるでしょう。

そして芝の先端が打ち出す方向に向いていたら順目、反対を向いていれば逆目です。

もちろん必ず芝が打ち出す方向や反対側を向いているわけではなく、斜め方向でやや順目、やや逆目といった状況もあり得ます。

そこは深く考えず、とにかく芝がどの方向を向いているラフなのかを意識してください。

順目からのアプローチは最も簡単なパターンです。

ラフの深さにもよりますが、グリップを強めに握り、ラフに負けないようにしっかりと打てば、思い通りのアプローチショットを打てます。

どの状況でも絶対にして欲しいのが、ボールから遠くない似たような場所で何度か素振りをして、ラフの抵抗を確認してください。

芝は見た目と実際に打つのでは感覚が違う場合があるからです。

クラブがどれくらい芝に引っかかるかの感触を掴んでからショットしてください。

逆目のラフからのアプローチショット

逆目のラフは、芝が突っかかってくるので、ヘッドを振り抜く時に抵抗が大きくなります。

ですから体全体でスイングするように心がけてください。

アプローチショットは体全体でのスイングが基本なのですが、ラフになると力が入ったり、打ち上げようとする気持ちが出て、手打ちになってしまう人が多いです。

ラフでのアプローチで手打ちをしてしまうと、ボールがほとんど飛ばないので気をつけてください。

逆目のラフでは、芝目に負けないようにスイングすることが大切です。

また逆目のラフではボールを上げて出す方が良いように感じますが、これも状況によって変わります。

逆目でボールが沈んでいるときは芝の影響を受けにくくするためにボールを高く打つのが基本です。

58度くらいのロフト角の大きいウェッジを使うと良いでしょう。

逆にボールが浮いているような場合は、芝の影響をほとんど受けないので、上げるよりも転がすイメージで低く打ち出します。

52度くらい、もしくはPWなどロフトが立っているウェッジと使うと良いでしょう。

浮いている場合に58度くらいのウェッジを使うと、ダルマ落とし状態になる可能性があるので絶対に避けてください。

完全にラフに沈んでいる状態のアプローチショット

完全にラフに沈んでいる状態のアプローチショットは非常に難しいです。

その上逆目であった場合は、1打罰のトラブルショットと考えてください。

上手くクリアできる可能性もありますが、欲を完全に捨て、とにかくラフからの脱出を第一優先にして、確実に出すことを選択したほうが失敗した場合を考えると良いでしょう。

完全にラフに沈んでいるアプローチショットは、プロゴルファーでも上手く出すのは難しいくらいの超高難度のショットです。

ですからこの状況のショットでミスをしたとしても落ち込む必要は全くありません。

まずはボールから少し離れたところで数回素振りをして芝の抵抗をチェックします。

ほとんどの場合かなりの抵抗を感じると思いますが、その芝の抵抗を感じながら打ち出すイメージをしっかりと持ってください。

完全にラフに沈んでいる状態でのアプローチでは、直接ソールすることもできない場合もあります。

『ボールをきれいにヒットさせる!』のような理想は捨て、ラフごと持っていくくらいのイメージで思い切り振っていった方が脱出しやすくなります。

そのくらいのイメージで振れば、体にブレーキが掛からずしっかりと振り切ることができます。

とてつもなく深いラフからのアプローチショット

あまり日本のゴルフ場ではとてつもなく深いラフと言うのは見かけません。

アメリカツアー等を見ていると、ボールが全く見えないくらいの深いラフからのアプローチのシーンを見かけます。

そんなとてつもなく深いラフからのアプローチショットを参考までに紹介します。

もちろんそこまで深いラフでなく、日本のゴルフ場にある深さのラフでも応用して生かすことができます。

とてつもなく深いラフでは、普通のアプローチのようにクリーンにボールを打って転がそうとしても絶対に上手くいきません。

バンカーショットのイメージでクラブをボールの5cmくらい後ろに入れ、フワッとしたエクスプロージョンショットを打って寄せる以外方法はありません。

ボールは左足前に置き、バックスイングのコックを早めにしてクラブを急角度で振り上げます。

そのコックをリリースしないように打ってください。

ラフに負けないようにグリップを少し強めに握り、クラブフェースを開くことで柔らかいボールが打てますが、あまり強く意識せず、フェースをスクエアにして打っても問題あります。

距離感が非常に難しく、このショットでの距離感は、コツとかはなく練習と経験でしか得ることができません。

砂が混じったラフからのアプローチショット

夏場にはあまりありませんが、冬になると増えてくるのが、バンカー周り等にある砂が多く被ってしまっているラフです。

このような状況のアプローチで、いつものラフや少し芝の薄い状況と同じイメージで打ってしまうと、ヘッドが砂の抵抗に負けダフリのミスにつながるでしょう。

またこのような状況の場合は大抵ライが悪いので、ボールを上げようとしてしまいトップのミスをしてしまいます。

まずはこの状況では上げるアプローチではなく転がすアプローチを選択しましょう。

ですから、ボールを大きく右寄りに置きます。

ハンドファーストをキープした状態でそのままヘッドをボールの横に落とします。

ランニングアプローチの要領で低く上げて低く出すイメージで打つと良いです。

使うクラブはAWです。

バンカー周りに多い状況なので、バンカー越えになる場合もあるでしょう。

ランニングアプローチでバンカー越えは不安かもしれませんが、アドレスの段階でクラブのロフトは少なくなっているので、バンカーを越す高さは十分出るので安心してください。

ラフでのアプローチはメンタルが命!

グリーン周りのラフにボールが行ってしまった時に、諦めて投げやりになったり、凹んだりしていませんか?

そのようなある意味ハザード級とも言える状態でこそ、冷静な気持ちで状況判断をし、どういったショットにするかの決意が必要になります。

アプローチは、「このようなショットで、ここにボールを落とす」と明確に心に決めて挑まないと100%ミスします。

アプローチショットで寄せ上手になりたいのであれば、「これ!」と決めて、アプローチに挑む強い気持ちを持ちましょう。