ゴルフスイングのブレで上手くインパクトができないようであれば、グリップの構える位置が悪いのかもしれません。
7番アイアンを使ってスイングチェックをして、自分に合ったスイングに作り変えてみてはいかがでしょう。
スイング改造の基礎的な部分を紹介します。
アイアンの構える位置でゴルフスイングが決まる!
アイアンの構え方は時代によって変わるため、どれがもっとも良い構え方なのかは評価が分かれるところです。
ただゴルフの構えには「基本の形」があるので、まずはその構え方を習得することは大切です。
基本が身についてから、自分の体型や体力に合わせたスイングフォームに変更すると、間違いのない形ができるからです。
この基本の形というのは、今から半世紀ほど前に発表された、ゴルフ界のバイブルとも言われる『モンダンゴルフ』に記されたものです。
当時の最強ゴルファーと称されたベン・ホーガンがまとめたもので、現代ゴルフの基礎として改訂されながら重版されています。
スイングフォームの評価に使う「スイングプレーン」は、モダンゴルフの中で紹介された造語です。
またアイアンは番手によってボールの位置を変えるのも、この時に図解で構える位置を明確に示しています。
まずはベン・ホーガンが示した基本の形を習得することから始めましょう。
アイアンを構える位置はゴルフボールで決まる?
アイアンを構える位置は身体の中心となる背骨を基点にします。
最初に両足を揃えてボールの前に立ちます。
左足を外側に開き、次に右足を外側に開いて、スタンスを肩幅にします。
軽く膝を曲げて腰を落とし、背筋を伸ばして上半身を前傾します。
肩から両腕をダラリと下げて、両手を合わせたところでグリップを握ります。
この時点でグリップは身体の中央にあるでしょう。
身体の中央で構えるのは7番アイアンです。
正確にはボールを中央に置いているので、ボール半個右側にヘッドをセットすることになるはずです。
この7番アイアンを基点に8番は半個、9番は1個分右側でセットします。
また6番アイアンは左側に半個、5番アイアンは1個分ずらしてセットすると、ゴルフスイングを変えずにショットすることができます。
スタンス、グリップ、フェースはすべてスクエアにして構える基本の形は、仮にミスショットしても原因を明確にしやすいというメリットがあります。
ゴルフの基本形でアイアンの構える位置を学習する
基本の形ができたら飛球線を確認します。
ゴルフボールの後方に立ち、ターゲットとボールを結ぶ仮想の飛球線を確認して、その線に対して正対するようにスタンスを取ります。
つま先、両腰、両肩、両目が飛球線と平行になったところが構える位置です。
またアイアンのライ角に合わせて、ボールとの間隔を正しく取ることも重要です。
そのためには、グリップの高さが一定になるように、いつも正しい姿勢をとれていることが必須となります。
これで基本の形は習得できるので、まずは身体に染み込むくらい練習を繰り返すようにしてください。
ただしこの基本の形でスイングしても、真っ直ぐに飛ぶことはありません。
おそらく十中八九スライスするはずですが、スイングフォームを作るだけなので、球筋を気にせずにヘッドを振り抜くことだけに集中しましょう。
ベン・ホーガンが提唱してからすでに半世紀が経過していて、現在の道具の進化とスイング理論が合致していないところもそうなる理由だと考えられます。
ゴルフの基本を習得したらアイアンの構える位置を自己流に!
実はベン・ホーガンも『モダンゴルフ』の中で、グリップの構える位置を中心より左側に置く、ハンドファーストを提唱しています。
スクエアグリップで身体の中心で構えても、スイングの勢いによって、インパクトの時のグリップは中心よりも左側にあると考えていたのです。
ところが図解されたハンドファーストは左手首を内側に折る形で、今ではダメな構え方の筆頭に挙げられるものです。
アイアンは重たいスチールシャフトから軽量シャフトに移行し、ヘッドも薄いマッスルバックからスイートスポットの広いキャビティが使われる時代になっています。
今ではフックフェースで構えることが当たり前になり、スクエアなフェースでセットしていても、ハンドファーストをセンターポジションに動かすとフックフェースになります。
この時のグリップを構える位置がハンドファーストであっても、ベン・ホーガンが提唱した手首の形をとることはないはずです。
ゴルフの基本が身についたあと、自分流のスイングフォームを作るには、まずグリップを構える位置から変更します。
フックグリップで握ってハンドファーストで構える位置が決まれば、アドレスの形は落ち着いてくるはずです。
アイアンの構える位置はゴルフスイングの最下点で探す
ハンドファーストの構える位置を決める方法は、ゴルフスイングの最下点を確認するしかありません。
グリップの構える位置がハンドファーストであっても、スイングイメージはグリップがセンターの時にインパクトをするイメージが必要です。
正しいスイングをしているからこそ、その勢いでグリップの位置が左側に寄るので、最初から左側のイメージでスイングしてしまうと、さらにグリップは左側に寄ってしまうことになるからです。
ちなみにハンドファーストなのにスライスする原因の多くは、このイメージでスイングしているからと考えられます。
ですからハンドファーストで構えていても、インパクトの時のグリップはセンターにあると想定しながら、素振りをしてスイングの最下点を探しましょう。
練習場のマットを擦るようにスイングを繰り返して、自分に合ったボールポジションを決めることが、最終的なグリップ位置に繋がることになります。
正しいボールの位置が決まったら、アイアンショットの球筋を見ながら、フックグリップで作られるフェースの向きを修正していきます。
アイアンの構える位置は臨機応変がゴルフの鉄則!
ハンドファーストでアイアンを構えてゴルフスイングすると、構える位置とインパクトでのグリップの位置が一致します。
再現性の観点からは正しい選択なのですが、これは「スイングの勢い」によって、グリップが本来の位置よりも左側に先行することが条件になります。
スイングイメージとしてはセンターポジションでインパクトしているはずですから、もしも勢いのないスイングであれば、グリップは本来のセンターポジションでインパクトを迎えることになります。
ハースイングなどで距離をコントロールするショットの時は、グリップが先行するほどスイングに勢いはなく、打ち出すボールはフックする可能性があります。
アイアンの構える位置を変えずにスイングをするのであれば、左手首を固定して右手のヒンジを返すことなくインパクトをしなくてはいけません。
すなわちパッティングのようなフォームでスイングするわけですから、飛距離ダウンが考えられます。
この場合はフェースを開いてセットするか、ボールの位置を右側に移動して、ハンドファーストの形のまま、グリップを中央に移動することでスクエアなフェースを確保しましょう。
その時々の状況に合わせられるのが、自分に合った構え方ということになります。
アイアンのゴルフスイングでは左寄りを構える位置にする
ゴルフのスイングフォームを固める時は、基本の形を身につけてから自分にあったスイングを作ると良いでしょう。
特にアイアンの構える位置は、現在の主流であるハンドファーストを意識しておくと、安定したスイングができるようになるはずです。