ゴルフクラブで使いやすいと評判の7番ウッドは、フェアウェイだけではなくラフからでも容易く振り抜ける便利なクラブです。
ただ規定の飛距離を使う場面が少ないために、使用する機会が少ないのが欠点かもしれません。
そこでもっと活躍の場を広げるための7番ウッドの距離調節の方法について紹介します。
ゴルフクラブの中でも便利な7番ウッドの飛距離
セカンドショット以降で使用頻度の高い7番ウッドですが、7番ウッドを「使う派」と「使わない派」がいるようです。
一般男性ゴルファーの7番ウッドの飛距離はおよそ200ヤード前後、飛ばない人でも180ヤードまではボールを運ぶことができる便利なクラブです。
ゴルフ場ではライの良いフェアウェイはもちろんのこと、多少草丈が長いラフからでも、芝の抵抗を受けることなくヘッドを振り抜くことができます。
この飛距離に相当するアイアンであれば、3番アイアンと言うことになりますが、3番アイアンはライが良くないとヘッドを振り抜くのは難しいかもしれません。
しかも7番ウッドは重心深度が深くなるので、曲がり難く高い弾道で飛球するため、直接グリーンを狙ってもスピンで止めることができます。
つまり3番アイアンよりも簡単に振れて、ミスショットの少ないクラブなわけです。
こんなに良いことずくめにも関わらず、7番ウッドを使わない派がいるのは、それよりも良いと思うクラブがあるからなのかもしれません。
7番ウッドと他のゴルフクラブを飛距離で比較
便利で安定性のある7番ウッドを選択せずに、他のクラブで200ヤード前後の飛距離をカバーしている方はどれほどいるのでしょうか。
アイアンの良さは操作性ですが、これはシャフトが短いこととフェース面とターゲットラインが合わせやすいことから、振りやすさを実感できるようです。
ただしロングアイアンはラフに入ると振り抜きやすさが落ちることと、芝が荒れているコンディションの時には使い難いと言う欠点があります。
一方で7番ウッドはアイアンの欠点をカバーしていますが、高弾道なので風の強いときにはかなり影響を受ける心配があります。
またシャフトが長いことから、インパクトの安定性はアイアンには及びません。
その2つの利点と欠点をカバーするのがユーティリティーです。
アイアンのシャフトにフェアウェイのヘッドを備えたクラブで、まさにネーミング通りの「役に立つ」ゴルフクラブです。
実際にはフェアウェイウッドタイプのヘッドとアイアンタイプのヘッドがあり、別なネーミングはありますが、日本国内ではどちらも同じユーティリティーとしています。
7番ウッドの飛距離に見合ったゴルフの攻め方が必要?
一般的な7番ウッドは41インチ程度ですから、ドライバーから比べると4インチ短くて、3番アイアンからは2インチ程度長いだけです。
握り方にもよりますが、フェアウェイウッドのグリップエンドから1インチ程度あけた場合、3番アイアンとは1インチ弱の違いと言うことなります。
ただしピッタリ飛ぶだけのクラブだと、ゴルフは難しくなってしまいます。
セカンドショット以降、特にグリーンを狙うときには距離調節が必要になります。
200ヤードの飛距離があっても、残り距離が195ヤードであれば、それに見合ったショットを打たなくてはいけません。
実はこのような微妙な距離調節は、7番ウッドも含めてフェアウェイウッド全般で難しいとされています。
ヘッドスピードを落とすとシャフトのしなりや打ち出し角に違いが生じて、それまで曲がらないはずの球筋が不安定になったり、ダフリやトップのようなミスショットになったりするからです。
そのため7番ウッドでグリーンを狙う場合は、残り距離を考えたファーストショットが重要になってきます。
7番ウッドの飛距離を調節ためのゴルフクラブを握る目安
基本的に7番ウッドの飛距離は200ヤードですが、距離を調節する場合はグリップを短く握ります。
ドライバーの場合、1インチでおよそ5ヤード飛距離が変わると言われていますから、指の太さ3本程度短く握ると10ヤード飛距離が短くなります。
これはヘッドスピードとミート率から割り出す机上の計算ですが、7番ウッドも6掛け程度で同じような数値を求めると、およその飛距離を割り出すことができるでしょう。
そこで7番ウッドの場合は1インチで3ヤードとして計算すると、指4本分短く握るとおよそ10ヤードということになります。
大雑把ですが、ゴルフ場では芝の状況によってランの距離も変わりますし風の影響も受けますので、ザっとした距離を把握してあとは練習で距離を習得していくしかありません。
ちなみに7番ウッドの下が9番ウッドで飛距離の差は10ヤード、また11番ウッドなら20ヤードなので、10ヤード以上距離を落とすのであれば、7番ウッド以外のゴルフクラブを選択したほうが良いかもしれません。
ゴルフクラブによっては7番ウッドの飛距離と同じ番手がある
7番ウッドを購入する時、ドライバーからすべて同じラインナップで揃える場合もあるかもしれませんが、多くは「買い足す」のではないでしょうか。
同じメーカーで同じモデルであれば、番手間の飛距離は適度に開いているので使いやすいのですが、違うメーカーやモデルだと番手が違うのに、「4番ウッドと同じ飛距離」なんてことが良くあります。
7番ウッド飛距離は、まずヘッドのロフト角とヘッド自体の反発係数で、打ち出し角と初速を割り出すことができます。
もちろん、ここにヘッドスピードとスイートスポットで捉えたインパクトの強さが加わります。
これにシャフトの長さや剛性など、程よくしなるシャフトの性能も飛距離にとっては重要なものとなります。
この基礎データを元にして、買い足すゴルフクラブの飛距離が自分の求めているものかを判断しなくてはいけません。
飛距離がですぎても、4番ウッドや5番ウッドにかぶってしまいますし、短ければ9番や11番にかぶってしまうからです。
7番ウッドは飛距離よりもゴルフクラブの安定感で選ぶ
頼りになる7番ウッドですが、ゴルフ場における実践では、200ヤードの飛距離が必要な場面はそう多くはないかもしれません。
ミドルホールの最長距離は470ヤードですが、この場合はドライバーショットが270ヤード飛ばなければ、7番ウッドを使うことはありません。
ドライバーショットが230ヤードであるならば、グリーンまでの総距離は430ヤードの時しか使わない計算になります。
厳密にはティーショットが曲がる分だけ距離はロスしていますし、距離表示はグリーンのセンターで測っているので誤差は生じますが、使う場面が限定されていることに間違いはありません。
ロングホールであれば、残り80ヤードのサードショットに繋ぐために、200ヤードの距離が必要だと考えると、510ヤードのロングホールの時にだけ使うことができると言えます。
それでも多くのゴルファーが、7番アイアンは頼りになると高い評価を与えているのは、やはりラフからのショットが大きいでしょう。
7番ウッドは飛距離よりも、ライに影響されずに振り抜ける安定感が「使う派」の支持を受けているのではないでしょうか。
ゴルフ練習場で飛距離を調節した7番ウッドを習得する
ゴルフクラブの中で3番アイアンに変わる7番ウッドは、その使いやすさからフェアウェイだけではなく、ラフからも想定の飛距離を確実に刻むことができます。
一方で距離を調節するのが難しいため、実践で使う場合は事前に短く握ったクラブで距離感を習得する必要があるでしょう。