ゴルフ練習場に通って、練習できないのがバンカーショットではないでしょうか。
砂の感触をつかまなければ、エクスプロージョンショットも上達しません。
そんな悩みを解消するために、自宅の庭に自作でバンカーを作ってみませんか。
今回は簡単に作れる方法を紹介します。
自宅の庭にゴルフ場のバンカーを自作してみよう!
ゴルフは練習場でボールを打つと、スイングが作れて上達するものです。
しかしコース内は芝の丈やライの状況、またアンジュレーションがあって、人工芝のような状態で打てることは稀と言っても良いのが事実です。
実際にはゴルフ場で経験を積まないと、スコアを作ることはできません。
ただし、練習場も進化してきて、足場を傾かせたり、深い草丈の人工芝を導入したりと、スイング作り以上の利用も可能になってきています。
そんな1つにバンカーショットがあります。
エクスプロージョンショットなど、バンカー独特の打ち方を知っていても、実際に練習したことがなければ、本番で上手くいくわけがありません。
そんなバンカーショットは小さなスペースで練習できることから、インドアのゴルフ練習場で設置されていることが多いようです。
スコアアップには、ぜひとも練習しておきたいバンカーの打ち方ですが、実は自分の庭にスペースさえ確保できれば自作することができます。
練習環境が整えば、わずかな時間でもバンカーショットの練習ができて、もちろん苦手意識もなくなるはずです。
ゴルフ練習用のバンカーを自作するための準備と知識
自分の庭にゴルフ場のようなバンカーを作るといっても、ある程度の道具と資材は必要です。
それと自作の場合にもっとも大事なことは労力です。
毎日少しずつ施工使用と考えると、いつまで経っても完成しないことが多いようです。
やると決めたら、必要なものをすべて揃えて、一気に作ったほうが確実にでき上がります。
所要時間は5時間程度、約半日の作業ですから、「思い立ったが吉日」でやり遂げるようにしましょう。
まずはじめに自作するバンカーの完成形をイメージします。
するとスタンスを取って、ゴルフスイングができるスペースが必要だと気づきます。
それはおよそ畳1枚のサイズで十分ではないでしょうか。
あと自作バンカーからボールが飛び出すため、1メートル先にネットをぶら下げるだけの間隔が必要になるでしょう。
そして野ざらしの状態ですから、雨が降った時に排水ができないと、いつまで経っても水が溜まった状態になります。
そのため自然に排水ができるように暗渠(あんきょ)を入れるか、横から雨水が流れるようにします。
また風の強い日は、「砂が舞う」ことで、せっかく入れた砂が飛んでなくなってしまいかねません。
雨と風の対策として、使用しない時には建築用のブルーシートをかぶせておけるようにしましょう。
ゴルフ練習用の自作バンカーは土台作りに費用がかかる!
では自作でゴルフ練習用のバンカー作りを始めます。
まず土台作りからです。
排水を考えて、バンカーの底は地表よりも高い位置にします。
そこで相当分の土が必要になりますが、土台を作るだけの土を購入するとしたら、かなりの出費を覚悟しなければなりません。
一般的に土を購入する時は、1立方メートル単位ですが、これに運搬用のダンプ代を入れると、数万円が必要になるでしょう。
一方でホームセンターなどで販売されている黒土は、0.05立方メートル程度ですから、同じ量で考えて100袋を購入すると、同じく数万円が必要になります。
そこで費用削減のために、バンカーのエリアを整地して、少し厚めのスタイロホーム(発泡材)を敷くことをオススメします。
敷く時わずかに傾斜をつけておくと、バンカーの底で溜まるはずの雨水が流れるので、排水設備が簡素化されて便利です。
また敷地内に余った土がある場合は、足で踏み固めて土台を作ることができます。
ある程度土を盛り、整地してから踏み固めると均一の面になります。
また意識的に一方に傾斜をつけると、そのあとの暗渠パイプ(穴が開いた水が染み込むパイプ)の設置が簡単になります。
暗渠パイプの回りに玉の大きな砂利を入れると、浸透性が良くなり水抜けしやすくなります。
ちなみに暗渠パイプは、排水しても良い方向にバンカー外まで伸ばして設置しなければなりません。
ゴルフ練習用の自作バンカーに砂を入れる前の作業
ゴルフ練習用のバンカーの土台をスタイロホームにした場合は、その上に砂を乗せていきます。
土で土台を作った場合は、シートを敷きます。
建築材の土台用シートは、暗渠パイプの目詰まりを防ぐ効果と、雑草が生えてこない効果があります。
「砂利下専用」のシートであれば1000円から2000円程度なので、これはぜひとも敷いておきたいところです。
これで自作バンカーの土台部分は完成です。
スタイロホームなら30分から1時間程度、土を盛り上げる場合は2時間から3時間程度がここまでの所要時間です。
砂を入れたら横から崩れ落ちていくと困るので、自作バンカーの場合は囲いが必要です。
砂場のようにレンガやブロックで囲う方法もありますが、ホームセンターで安価なコンパネ(コンクリートを流し込む時の枠材)をカットしてもらい、四角いマスに組めば十分です。
この時、暗渠パイプによる水の流れ道になる部分を開けるか、もしくは継ぎ目に間隔を入れて、そこに網戸の網を張って砂の流出を防げば水抜きの水路になります。
ゴルフバンカーに大切な砂選び
あとは砂を入れるだけで自作バンカー完成ですが、ここで問題なのは砂の入手法です。
常識的に考えても、海岸の砂浜から砂を失敬してくるのはアウトです。
例え許可がもらえたとしても、海砂は塩分を含んでいるので、一度洗って塩を落とさなければなりません。
塩分がついたまま砂が風に舞うと、庭のほかの植物が塩害になってしまうからです。
本来は川砂を使いたいところですが、こちらも勝手に持ち出すことはできません。
また許可をとったとしても、河川敷から砂を運び出し、フルイにかけてバンカー用の砂の粒子を集めるのは大変な作業です。
現在、ゴルフ場のバンカーの砂は、ビリを使うところが増えているのはご存知でしょうか。
いわゆる山砂で、石材を切った時の削りカスをビリと言います。
削りカスといっても立派な商品で、ミリ単位で品揃えされていて、グリーン用は細粒、フェアウェイ用やバンカー用は中粒を使うことが多いようです。
ちなみに風の力で飛ばされやすいのは、粒子の小さなものです。
ただこちらも運搬費用がかかるので、やはりレンタカーの軽トラックなどを借りるのが安価に入手できる方法だと思います。
自作のゴルフ練習に必要なバンカーの砂の入手先は?
ホームセンターで砂を購入すると、やはり黒土と同程度の費用がかかります。
また砂利業者から購入すると、運搬費用がかかるため同様の費用がかかります。
万が一自前で車を用意できたとしても、取引実績のない個人に売ってくれるのかも微妙なところです。
そこで近くにコンクリートを練りこむ砂を扱う左官屋、ダメな場合は砕石している山までいくと売ってくれることが多いです。
ただし積み込みはホイルローダーのバケットから直接なので、乗用車のトランクで運ぶことはできませんのでご注意ください。
そうしてなんとか入手した砂を自作したバンカーの土台の上に敷き詰めてから、散水して砂を固めれば自宅ゴルフ練習場の完成です。
簡単に作るのであればスタイロホームを土台にして、砂を2立方メートル購入すれば、ゴルフ練習用のバンカーは即日で作ることができるはずです。
ただし、砂の入手先を探しておくこと、これがバンカー作りのもっとも大事なポイントだと言えるでしょう。
ゴルフが上達して自作バンカーが必要なくなったあとの使い道
自作のバンカーを作る時、手をかけすぎるといつまで経っても完成しないので、肝心のゴルフの練習ができません。
あくまでも練習をすることがメインなので、簡単に作れる方法を選んだほうが良いに違いありません。
ちなみにバンカー練習が必要なくなったら、ビリなら土に混ぜ込むと、柔らかい土として園芸にも使うことができます。