パッティングの悩み解消!ハンドファーストの構え方と練習法

最終更新日:2018/02/06

パッティングのスタイルは自由です。

もちろん基本スタイルはありますが、「入ればOK」なので、構えやすいスタイルでパターを握るほうが良いと言えます。

とは言うもののパターが引けないと悩んだ時には、ハンドファーストが良いそうです。

そこでパッティングにおけるハンドファーストの構え方と練習法について紹介します。

パッティングで迷ったらハンドファーストはどう?

パッティングで真っ直ぐヘッド出すことが難しいと思うようなら、ハンドファーストで構えてみてはいかがでしょう。

他のクラブと違ってパターの構えは自由度が高く、「入るのなら好きに構えても良いよ」と言われたことがあるのではないでしょうか。

確かにプロゴルファーでも、およその形はありますが、左手と右手が逆に握っていたり、両手を離して握っていたりと好みの握り方で打っています。

すでに違反性が問われて、実質使用できないアンカータイプ(ロングパター)も、竹ほうきで掃いているような打ち方だったものが、顎の下にグリップエンドをつけて打つと恐ろしいくらいに入ると評判になりました。
不格好な打ち方と嘲笑されていたのに、入りすぎたことから違反した打ち方としてルールに加えられたほどです。

入るのなら好きに構えて良いというのは間違いではありませんが、前述のアンカータイプには理論的な裏づけがあります。
理論的な裏づけのない打ち方は、たまたま入るだけで長くそのスタイルを続けていくことはできません。

そんな中でパッティングに迷いができたら、ハンドファーストで構えるとスパっと打てるという話があります。

パッティングでヘッドが出ない時はハンドファースト

パッティングはボールを転がしてカップに入れるためのものですが、厳密にはほんのわずか空中を飛球させます。
もちろんショートパットでは転がすだけですが、ロングパットの時にはパターのロフト角の分だけ打ち出したボールは宙に浮くのです。

パターの種類にもよりますが、通常3度から8度くらいのロフト角があります。
ちなみに8度はドライバーのロフト角と同程度です。

通常ロフト角によって逆回転(バックスピン)が掛かりますが、パッティングでは着地後順回転が掛かり、ライン通りに転がすことができます。
ロフト角0度であれば、無回転になることからボールは押し出されて、横回転が生じる可能性があるのです。

パターヘッドが振り子のような動きをするとしたら、ボールを打った後パターのフェースは上を向きます。
ボールも同様に若干浮いてから転がりだすわけです。

この仕組みを分かっていれば、ヘッドが出ないことはないはずですが、実際には真っ直ぐ出せないと悩むゴルファーは大勢います。
その救世主となるのがハンドファーストの構えです。

ハンドファーストは引きを良くするパッティングスタイル

ハンドファーストとはボールよりもグリップ(左手の甲)が、ターゲット側に出ている状態を言います。
近年ではアイアンもこの構え方主流になってきていますが、ストロークの時のフェースの形を逆算しているわけです。

パッティングの動きは振り子が基本になります。
確かに距離感を考えると振り子にすれば、振り幅によってストロークの強さを確認できるので、考えずにパッティングができます。

しかしショートパットでは、距離感よりも方向性が大事です。
方向を間違えずにカップの反対側に当てるくらいの力で打てれば、問題なくカップインできます。

ところがテークバックでヘッドを引いた時に「少しズレた」という思いがあると、インパクトの時に緩んで、打ち出しでミスが起きてしまいます。

この「引き」のミスを解消するのがハンドファーストの構えと言われています。

実際にハンドファーストでパッティングしたらどうなる?

ハンドファーストで構えるということは、身体の左側にグリップがあります。
身体の中央までグリップを引いても左腕に余裕があり、上半身が揺れたり右足に体重が掛かったりすることはありません。
つまり短いパッティグをする時は、身体の中央までグリップを引くだけで済むわけです。
このテークバックであれば真っ直ぐ引けないことはないので、おのずと真っ直ぐストロークができるでしょう。

申し分のないハンドファーストの構えですが、ロングパットの時は若干問題があります。
1つ目はパターのロフト角です。
ハンドファーストで構えたことでフェースは立ってしまいます。
ショートパットであれば強めにカツンと打てば問題ありませんが、ロングパットでは順回転にならずにラインから外れる危険性が高まります。

2つ目はテークバックの幅です。
そもそもハンドファーストにする理由は、テークバックでパターを引くのが難しいからです。
ロングパットになれば、おのずと苦手な引く幅が増えるために、通常のパッティングの構えと同じように迷いが出るかもしれません。

ハンドファーストでも難しいパッティングの距離

好きに打っても良いパッティングとは言っても、ロングパターとショートパターの打ち方を変えるのは良くありません。
なるべく同じスタイルにしないと、微妙な長さの時「これはショート?」と悩んでしまう場面も想定できるからです。

例えばロングは振り子で、ショートはスライドでとヘッドの動きを変えると、安定せずにどちらもタッチが合わなくなってしまう可能性があります。

ハンドファーストにするのであればボールの位置を決めて、もちろんグリップに位置も決めます。
その上でグリップ(ヘッド)を引く幅によって距離を出すことになりますが、基本はヘッドをスライドさせてボールをヒッティングするわけです。
振り子のように当てるのではなく、わずかな引き幅でも「打つ」ので、ボールは転がります。

問題はどの位置まで引いた時に、どこまで転がるのかの目安を知っておくことです。
そのためには、パッティンググリーンで転がる距離を十分に習得しておく必要があります。

ハンドファーストのパッティング練習法

一般的にパッティンググリーンで練習するのは、ラウンド前などの限られた時だけです。
そこで自宅でできるハンドファーストのパッティング練習法を紹介します。

ハンドファーストの場合には、ヘッドを真っ直ぐに引くことが何よりも大切です。
そのためには肩から腕を真っ直ぐに下ろして、手首に角度つけないようにグリップを握りましょう。
左手甲と手首と左腕は一直線の状態です。
ボールは身体の中心より1個から2個左側に置き、左股関節から左腿の間でグリップを構えてください。

この状態でパターを構えてヘッドを引くわけですが、ヘッドの両端に他のクラブを並べて平行に置きます。
シャフトでできたレールの中をテークバックさせて、シャフトにぶつけないようにストロークするのです。

何度も繰り返し、目を閉じてでもレールにぶつからなければOKです。

後はハンドファーストの形が整うまで、左手グローブの甲側に15センチ定規を差し込んで固定しておけば、自然に形はできてくるでしょう。

パッティングに迷ったら取り敢えずハンドファーストで

パッティングスタイルは自由なので、ハンドファーストが正解というわけではありません。

ただパッティングスタイルの主流だった振り子打法が、アンカースタイルで規制を受けたことから、徐々にヒッティングスタイルになってきています。

ハンドファーストで引けても打ちにくければ、クロスハンド(逆手)で打ち出す方法もあるので、悩みがあるようならまずは試してみることが良いでしょう。