ゴルフで腰痛が心配なときは「ながら体操」で解消しよう!

最終更新日:2017/12/22

ゴルフをしすぎて腰痛になってしまった。
もしくは腰痛が心配というゴルファーは、腰痛防止のための体操が効果的です。

ただ、ダイエット体操同様に三日坊主というのが一般的なので、簡単にできる体操や「ながら体操」などを紹介します。

準備体操をしないでゴルフを始めれば腰痛になって当然!

腰痛が起きるのは決してゴルフばかりが原因とは言えません。
ゴルフは腰痛のきっかけにはなっても、本当はもっと違うところに原因があるかもしれないのです。

そもそもゴルフのスイングは、腰を基点に前傾する不自然な姿勢を取るため、腰痛の原因がスイングではないかと疑うのは当然です。
しかしもしその考え方が正しければ、ゴルファーは全員が腰痛になっているはずです。
でも実際は腰に故障を抱えずにゴルフを楽しんでいるゴルファーがたくさんいます。

「腰痛のあり無しの違いは?」というと、身体能力や基礎的な体力が大きく影響しています。
すでにスポーツをしなくなって年月が経ち、全力で走る機会もなくなっている日常の生活の中で、ゴルフをするときだけクラブをブンブン振り回し、コースの中を走り回っているわけです。

スタート前に準備体操をするとか、ラウンド終了後に整理体操をするとか、スポーツをやる上で最低限必要な運動さえもしていなければ、例え強靭な身体の人でもいつかは故障が起こるはずです。

つまりゴルフは故障のきっかけではあっても、本当の原因は自分自身の肉体にあると考えられます。

ゴルフを始める前に体操をすると腰痛は防げる!

基本的に腰痛が起こるのは、日常の運動量の少なさと身体能力の低さ、そして過度なプレッシャー(動き)によるものです。

日常の運動量が少ないことで、身体はなまった状態になっています。
普段スポーツをすることもなく、健康のためにランニングやジム通いをしているわけでもなく、職場と自宅の往復くらいしか身体を動かすことがないとしたら、ゴルフを始める前に入念な体操はしておきたいものです。

また元々運動音痴だったとか「運動は苦手で」という人は、運動に適応するだけの身体能力が低いかもしれません。
それはジョギング初日にいきなり42.195キロを完走しようとするようなもので、それなりの準備も無しに急激な運動をすれば故障に繋がるのは当然のことです。

身体能力が低いと感じているのであれば、初日は素振りだけ、次は50球程度、練習を重ねて100球に到達するくらいの「間」が必要です。

そしてゴルファーの性(さが)とも言える、過度な反応が腰痛を引き起こします。
素振りではスムーズなスイングができるのに、ボールを打つと不自然なスイングになるのは、遠くに飛ばそうとか上手く打とうと結果を気にしすぎるからです。
自分に対する過度なプレッシャーが、無理なスイングをさせて、結果的に故障の原因となっています。

ゴルフの腰痛防止に「ながら体操」を取り入れる

ゴルフによる腰痛の原因が分かっても、対策をしなければ根本的な解決にはなりません。
身体がなまって日常の運動量が少ないのであれば、通勤途中や家事をしながらの「ながら体操」で十分に改善することができます。

例えばハムストリングスやふくらはぎを鍛えるために、自宅では歯磨きをする時につま先立ちを繰り返すのがオススメです。
踵を上げ下げするだけの体操なので、「よし、やるぞ!」なんて意気込む必要はなく、歯磨きをしながら1日5分も行えば十分です。

ハムストリングスとは、腿の裏側の筋肉で、歩く時の膝の曲げや蹴り足に重要な筋肉です。
普段、椅子に座る時間が多い人、特に自動車の運転をする人などの腰痛は、このハムストリングスが硬くなり、骨盤が後傾することで起こるものです。
マッサージは効果的ですが、ハムストリングスは身体の裏側なのでセルフケアには向きません。
簡単な体操を行い血行を良くすることで腰痛を防止します。

運動音痴がゴルフの腰痛の原因ならリズム体操で改善できる

ゴルフがきっかけで腰痛が発症し、その原因が子供の頃からの「運動音痴」にあるとしたら、まさに根本的な対策が必要です。

一般的に運動音痴と言われていますが、専門用語では「運動遅滞」と言うそうです。
いわゆる反射神経の鈍い人のことなので、元々は鍛えれば克服できる筋力や体力のことではなかったようです。

ところが現在では、運動の不得意な人に対して「音痴」という言葉は使われています。
でもゴルフでは運動が得意でなくてもシングルプレーヤーはいますし、体力が劣っていても筋骨隆々の人よりも上手な例はたくさんありますので、ゴルフに限っては反射神経の鈍い人が当てはまると言えるでしょう。

研究者によると運動音痴の人は、反射神経が低いだけではなく、知覚運動能力が低いので、イメージしたスイングを実際に行うことができないのだそうです。
もちろん自分ではイメージしたスイングをしているつもりなのに、録画した自分のスイングを観て驚愕することになるようです。

そしてプロ並みと思い込んでいるそのスイングが腰痛の原因となっているので、まずは客観的に自分のスイングをチェックすることから始めましょう。
日常的にはリズムを刻む簡単な体操を取り入れて、自己流ではなく正しい体操を繰り返すことで改善してくことができます。

顎を真っ直ぐ伸ばす体操をすればゴルフの腰痛防止になる?

素振りでは問題なくスイングができるのに、ボールを目の前にすると平常心が消えてしまいます。
つまりプレッシャーを感じてスイングが乱れ、結果的に腰痛へと発展しているわけです。
この症状はプロアマを問わず、多くのゴルフプレイヤーが感じているものです。
世界の第一線で活躍した宮里藍さんで有名になったメンタルトレーニングもこのプレッシャーを克服するためのものですし、ジュニアからプロまで多くのゴルファーがやっているルーティンも平常心を保つためのものです。

メンタルトレーナーをつけることができる、またはルール改正に伴い最短のルーティンができるのであれば効果のある方法ですが、簡単な体操でも同じ効果を得られるようです。
体操自体はどんなものでも良いのですが、心と身体のこわばりをほぐすために、緊張していることを認めます。
プレッシャーを理解した上で身体を動かすと、緊張感は高揚感(成功する気持ち)に変えられるというものです。

例えば顎を上げて首筋を真っ直ぐにした状態で深呼吸し、両肩を上げ下げするような体操を行うだけで気持ちの切り替えができ、腰痛の原因となるプレッシャーを克服することができるのです。

ゴルフのプレー中にできる腰痛防止の体操とは

2019年度からの大幅ルール改正で、アドレス前のルーティンの所作は制限されることになるはずです。
前のプレイヤーが打ち終えてから40秒以内に打ち終えないと、ペナルティが科せられるようになります。

簡略した所作でないと時間に対するプレッシャーが掛かり、却ってマイナスになることも考えられるので、ルーティンを取り入れているゴルフプレイヤーは、今後他の方法を考えておくべきだと言えるでしょう。

また腰痛の原因が緊張によるものであれば、スイングの準備体操と疲労回復も兼ねて、毎ショットの前に短時間でできる体操を取り入れてみてはいかがでしょう。
太ももの裏側を伸ばして股関節の緊張をほぐす体操です。

まずは右足を1歩前に出し、左足の膝と左股関節を軽く曲げます。
右手で前に出ている右足の腿を上から押して、膝を伸ばしたまま足裏の筋肉を伸ばします。
この時、右足の踵だけをつけて、つま先を立てるとハムストリングスは伸びます。
グーっと1度押すだけで、グイグイと繰り返して押す必要はありません。
プレー中にこの体操を行うだけで、腰痛の予防になるはずです。

ゴルフによる腰痛を再発させないための簡単な体操

ゴルフによる腰痛を再発させないためには、日頃から体操で鍛えて故障に強い身体を作ることです。

腰痛体操やストレッチなどたくさんの情報は溢れていますが、長時間の体操や苦しむハードなものは、長続きができないので腰痛が再発してしまいます。

仕事や家事をしながらできる「ながら体操」は、自分のペースで腰痛予防を兼ねられるので、腰痛の心配があるようなら一度取り組んでみてはいかがでしょう。