ショットの練習は打ちっぱなし練習場で思い切りできます。
パターもパターマットを使えば自宅で好きな時に練習できます。
しかし傾斜のあるグリーンでパターの練習をする機会はなかなかありませんよね。
でもゴルフではパッティングは非常に大切です。
またパット数を減らすためには傾斜の読み方を覚える必要があります。
ただ感覚や勘頼みでは、スコアはいつまで経ってもスコアは伸びないでしょう。
全体からグリーンを読む
グリーンの読み方として、まずはゴルフ場全体から情報を得て判断することが大事です。
・グリーン表面の傾斜の角度
・ボールの転がる速さ(練習グリーンでチェック)
・芝の種類(高麗芝やベント芝etc)
・芝目の伸び具合や方向
・グリーン上の湿度
・グリーン上空の風
この6つの情報がグリーンを攻略するのに最も大切な情報です。
またそれだけでなく日本のゴルフ場は、山や川、海や湖などが近くに隣接していることが多く、傾斜や芝目が全体として山を背にして湖側に向かって向いています。
歩いてグリーンに乗ったとき全体を見渡すことで学ぶこともたくさんあります。
グリーンは平に見えても、山から谷に傾斜しているとしたら大抵の場合、平に見えても谷側に傾斜していると思ってください。
このようにグリーンに乗る前に多くのことに注意を払う習慣を身につけましょう。
この習慣を身につけることで、ゴルフ場や自然に関する多くのことを学ぶことができ、初めて行ったゴルフ場でもいろいろなことを判断することができるようになります。
グリーンの傾斜の読み方(ゴルフコースの低い位置から)
グリーンの傾斜の読み方で大事なのは、グリーンに上がる前からすることです。
まずグリーンに上がる前に、一番高い部分と低い部分を見つけておくようにします。
グリーンに上がってしまうとその高低差が分かりにくくなってしまうのですが、グリーンの外から見ると全体の大まかな傾斜を掴みやすくなります。
また傾斜は高いところから読むよりも低いところから読んだ方が簡単で、ラインも良く見えます。
グリーンがゴルフコースの高い位置にある場合は、グリーンに上がる前から傾斜を確認します。
もちろん高い位置にあるとは限りません。
そうなるとグリーン上に上がってから傾斜を読むしかないのですが、それでも低いところからと言うのは必須です。
ラインを読む際はボールの後方にしゃがみ、できるだけ低い姿勢で傾斜を読みます。
またそれだけでなく必ずカップの向こう側にも回り込み、低いところからだけでなく高いところからも確認するようにしましょう。
ラインをより複雑に感じたら、四方八方から傾斜を確認してください。
グリーンの傾斜の読み方(ゴルフクラブを使う)
自分のゴルフクラブを使ってのグリーン傾斜の読み方もあります。
まずはラウンド前にパターヘッドの先を左右や手前などいろいろな方向にし、垂直な柱などを見つけてグリップ部分をつかんでぶら下げてみます。
それでパターヘッドをどの方向にするとシャフトが垂直になるのかを把握してください。
ここで重要なのが自分の利き目を知っておくことです。
パターを垂らすことで垂直線が見えるのですが、利き目を使いボールに合わせてカップを見ます。
カップの中心よりも左にずれているのであれば、左側が高いです。
この方法で傾斜は分かるのですが、カップの左にヘッド2個分垂直線が指しているからと、そこを狙うのは間違いです。
これはあくまでも傾斜を見るだけです。
また自身の身体が傾斜に沿って少し傾いてしまうので、若干の狂いが生じます。
この狂いを防ぐためには自分の身体を傾斜に垂直にしてパターを垂直にしなければなりません。
残念ながらこれは無理なので、若干の狂いは許容範囲としてあくまでも目安と考えるようにしましょう。
グリーンの微妙な傾斜は他のゴルファー頼り
S字ラインやカップ付近など傾斜が微妙でラインが分からない場合も多々あります。
そんな時は自分が1番遠くでなければ、他の人のパッティングを見ておくのも1つの読み方です。
特に同じラインでより遠くから打つゴルファーがいる場合は、転がるスピードや曲がり具合、重要なカップ際の切れ方がとても参考になります。
もちろんその人の視界に入ったり、ラインに影が入るような位置に立ってパッティングを見るのはマナー違反なので気をつけましょう。
参考にするのは大事ですが、あくまでも相手の邪魔にならないように注意してください。
また他の人のパッティングだけでなく、自身がグリーンの外から打ったアプローチが止まるまでボールの転がりを見ておくのもラインの参考になります。
しかしここで注意して欲しいのが、パッティングの強さによってラインは変わってくると言うことです。
強く打つと傾斜の影響を受けにくいですし、弱いと影響を受けやすくなります。
ですから相手のパッティングの強弱もしっかり見てラインを参考にしてください。
グリーンの芝目の影響の読み方
ゴルフではパッティングが一番重要だと言われています。
それだけ慎重になる必要もあり、1つのグリーンでできるだけたくさんの情報を取り入れなければいけません。
ここまでは傾斜の読み方を説明してきましたが、もちろんそれだけではパッティングは上手くいきません。
なぜならグリーンの芝目を読むことも大切だからです。
グリーンの情報を得る中で最も難しいのが芝目です。
フェアウェイやラフを見ると良く分かるのですが、芝は真っ直ぐには伸びません。
もちろんグリーンの芝でも同じことが言えます。
芝目が右に向かって生えていると、その方向へボールが曲がることは間違いありません。この芝目の影響が特に大きいのが高麗芝である場合です。
順目と逆目では転がりが倍程違ってくることさえあります。
日当たりの良い日であれば、太陽の反射で芝が白く光って見えるのは順目になります。
また芝が黒く見える場合は、芝の切り口を見ていることになるので、多くの光を反射しないことから逆目になります。
芝目は曲がりだけでなくスピードにも影響するので、逆目なら強めに、順目なら弱めに打たなければいけません。
また順目の場合は転がりが良くなる分、曲がりを多く見るようにしましょう。
ファーストパットの重要性
ゴルフではトータルパット数をいかに少なくするかが重要です。
キーポイントとなるのは「ファーストパット」です。
パッティングデータによると、1m以内のパットは80%以上の確率で入りますが、それが2mくらいで50%になり、3.5mから4mを超えると20%以下になります。
故にファーストパットでカップを2m以上オーバーしたりショートしたりすると、次にカップインする確率は半分以下になるのです。
逆にカップそば50cm以内に運べれば、そのパットを外すことはほとんどなくなります。
ロングパットでは入れに行くことよりも、確実に寄せることに集中した方が良いのです。
ここでまた重要に為ってくるのが、傾斜の読み方になります。
寄せたとして、オーバーしたとしてもショートしたとしても、上りのパットを残した方が有利になります。
どんなに短い距離を残したとしても、それが下りになると傾斜の影響を大きく受けます。強めに打てば影響は減るのですが、その分外すと大きくオーバーしてしまうことになり、結果3パットになってしまう可能性が大きくなってしまいます。
グリーン上ではファーストパットをどこへ運ぶかもしっかりと考えてファーストパットに挑みましょう。
知識を得ても結果は練習と経験次第
グリーンの傾斜の読み方やパッティングによる重要事項を説明しました。
しかしどんなにたくさんの知識を得ても、ゴルフとは自然との戦いでもあるので、同じゴルフ場だとしても状況は全くことなります。
そこはやはりラウンドの回数を重ねた経験と、たくさんの練習から学んだ距離感や技術が必要となってきます。
ラウンド回数をいきなり増やすことは難しいのですが、せっかく得た知識をきちんと使えるように、練習を欠かさないようにしましょう。