アプローチでシャンクしたときの動画を使った確認と修正法

最終更新日:2017/09/02

アプローチでシャンクが出るのは「上手くなってきた証拠」と言われますが、できればシャンクではない方法で技量を認定してもらいたいものです。

そんなシャンクが出る原因とその対策をするための動画チェック、そして修正法について確認していきます。

アプローチがシャンクしているところを動画で確認する

昔から「シャンクをすると上手くなった証拠」と言われますが、シャンクして上手くなったと言われてもピンとこないと思います。

そもそもシャンクとは何か、あらためて確認してみましょう。

シャンクとはアイアンのソケットやネックにボールが当たることで、主にアプローチなどシャフトの短いクラブに多いミスショットです。

ソケットとはクラブフェースの根元にあたる箇所で、シャフトを挿している部分のことです。
このソケットはシャフトの膨らみによってフェースよりも盛り上がっていて、ボールが当たるとターゲット方向ではなく、左右のどちらかに飛び出すことになります。
そのうち右方向にボールが飛び出していくのが一般的にシャンクと呼ばれます。

では、なぜソケットで打つことになるのでしょう?
最初にクラブヘッドを置いたとき、ボールに正対してフェースを構えています。
テークバックしてトップの位置まで引き、その後ダウンスイングしてインパクトの場所まできたとき、フェースの位置が若干トゥ(先端)側に動いてしまったからです。

そのため本来ボールを捉えるはずのフェース面ではなく、ヒール(後方)側のソケットが当ってしまうことになります。

自分の意識の中にはスクエアにインパクトしているはずなので、その部分の分析は動画を撮影して、実際の場面を見ながら修正すると納得できるはずです。

シャフトが短いアプローチだからこそのシャンクを動画で確認

シャフトが短くコントロールしやすいはずのアプローチ用アイアンなのに、なぜシャンクするのでしょう?

理由はその短いシャフトにあります。
シャフトが短いとスイングは必然的に縦振りになりやすく、飛球線に対してスイングプレーンはアウトサイドインに近くなります。

飛球線とは、ターゲットを定めてボールのある位置と、ターゲットを結んだ線のことを言います。
その飛球線の後方線上のラインで、身体側が「イン」、飛球線をはさんで向かい側が「アウト」と言います。

ダウンスイングでアウトサイドインになるということは、飛球線よりも外側からスイングが始まり、インパクト後には自分の体の横にグリップがあることになります。

まずは動画で自分のスイングを撮って確認しましょう。
本来、テークバックからトップの位置までグリップを引いたとき、そのグリップはインにあるものです。
自分の肩の上、もしくは右耳の少し上にグリップが来ているはずですが、アウトサイドの軌道になるということは、すでにトップのときにアウト側のグリップが映っているはずです。

シャフトの短いクラブなので、グリップをまっすぐ上に引いてしまい、結果的にトップがアウトポジションとなったわけです。

動画に映るシャンクした時のアプローチに修正のヒントがある

アウトサイドインのスイングになるとヒール側から先に下りてきます。
いわゆる「袈裟掛け」と言われる斜め切りのようなスイングになっているので、ソケット部分から先に下りてきます。

これは飛球線の後方からソケット部分が先行してくるのではなく、あくまでもアウトからインパクト、そしてインにフェースが移動している中でのソケット先行です。
つまりスイングが斜めに振っているので、ソケットでしかボールに当てることができない状態になっているわけです。

アプローチなどの短いシャフトのとき、すべてアウトサイドインになるということではありません。

このシャンクの理由はいくつかありますが、最初にスイングミスがあることを自覚していないと直らないので、自分のスイングを動画で撮って確認しながら直していくことが修正の早道です。

アプローチでシャンクをなくす方法は動画に隠されている

トップの位置まで引かないときに限って、シャンクが出る人のケースを確認します。

テークバックの時にまっすぐ引こうという気持ちが強いと、腰から上が右サイドに傾きます。
普通であれば上体の揺れを感じるはずですが、左肩を回していると勘違いして、単に左肩を右サイドに移動させているだけです。

この状態を動画に撮ってどのようなスイングになっているかを確認してください。
テークバックで左手甲を飛球線に合わせて引いているはずです。

本来は右脚の腿のあたりでグリップエンドはターゲットの方を向いていて、動画に映っている自分のグリップエンドはアドレスしたときと同じ向きで右側に移動しています。
このままトップの位置までグリップ上げると、手首は甲側に返り軽いオーバースイングになります。

結果としてアプローチで、トップまで引かなくても上体が右側に揺れて、捻転ができずにスイングしていることが原因となっています。

この修正方法は、テークバックを始める前にヘッドを引き、グリップを飛球線と並行になるようにすること。

この状態で左手の親指と左腕には、90度の角度が作られこれをコックと言います。
先にコックを固めてから、飛距離に必要な分だけの振り幅を引けば、距離感を保ちながらインサイドインのスイングが可能になり、シャンクはなくなります。

動画で右肘をチェック!アプローチのシャンクを止める方法

ここではボールを高く上げようと、すくうような打ち方をする人に限ってシャンクが出るケースについて確認します。

ボールを上げようとフェースをフラットに入れると右肩が下がります。
同時に右肘は窮屈になり、右肘を脇腹につけたスイングになります。
この状態では上体が右側に「く」の字に折れたような姿勢になり、スイングするための姿勢が崩れています。

右肩が下がり右肘の自由度がないことから、ヘッドはソケットが先行してボールに向かいます。
つまりフェースはスクエア(飛球線に直角)ではなく、開いた状態でインパクトするわけです。
これでは当然のようにソケットでインパクトすることになり、シャンクしてしまいます。
そこで撮影した動画をチェックして右肘の位置を確認します。
最初にアプローチでフルショットして、次にハーフショットします。
このときフルショットの軌道にハーフショットがあれば問題ありませんが、シャンクする場合にはコンパクトなスイングをしようとして、右肩が引けていないはずです。

テークバックを始動するとき、右肩を後ろに引くようなイメージで先行すると、すくって打つ打法を修正することができます。

アプローチが上手くなってきた証拠のシャンクを動画で確認

アプローチでシャンクすると「上手くなってきた証拠」と言われのは、スイートスポットでボールを捉えようとしているということです。

現在のアイアンはキャビティや中空などのさまざまなタイプがあるので、一概にここがフェースの芯とは言えませんが、おおむねフェース面の右下にあります。
つまりソケットのすぐ横がスイートスポットなのです。

この芯でとらえるスイングができるようになると、わずかなブレがシャンクの原因となります。

その中で多い理由に、左膝が落ちるという症状があります。
テークバックで左肩を回そうとして、左膝が前側に落ちる(曲がる)ことがあります。
特に右股関節を意識したテークバンクをするとき、腰を回すために膝をわずかに曲げるとスムーズに捻転することができるわけです。

身体の内側(中心軸)に向けて膝が寄るのは問題なのですが、クラブを引くとき膝が前に落ちると、振り下ろすときにその膝がまっすぐに突っ張ってしまいます。
もしくは膝が外側(左サイド)に逃げてしまい、結果としてわずかなブレを起こしてしまうわけです。

アウトサイドインではないのにシャンクが出る人は、左膝を動画で撮影するとその癖を発見できるかもしれません。

シャンクが止まらない!アプローチを8番アイアンで回避

あとわずか、「ここでピンそばに寄せれば」というときにシャンクが出ると、次のアプローチから怖くなってしまい、今度はザックリやトップ、そしてまたまたシャンクと悪循環に陥ることがあります。

グリーン周りでどうしても不安なときは、8番アイアンでパターと同じ打ち方をすると、ピッチエンドランになってとりあえず回避することができます。