風の強い日のゴルフがなぜか楽しいと思える!打ち方を伝授!

最終更新日:2017/08/02

風の強い日のゴルフは大変ですか?
それとも楽しいですか? 

風の影響を受けたボールはなぜか思いがけないほど曲がっていくことがあります。
でも、その強い風を防いで打つ方法を知っていれば、意外に楽しいゴルフができるかもしれません。

風に対応したスイングの仕方とコースの状況について紹介します。

強い風の影響力!打ったボールが思わぬ方向で「なぜ?」

風が強いとき、普段以上にボールの行方は気になるものです。

ボールは風やスピン量による影響が少ないようにディンプルが作られています。
1個のボールの表面に、おおむね432個のクレーターのような凹みがつけられていて、それによってボールは揺れずにターゲットに向かっていくわけです。

ただ推進力、前に向かう力に対しては聞き分けの良いボールですが、横風や向かい風に対しては敏感に反応してしまいます。

さほど風のないとき、ドライバーショットが途中から横方向に流れていくときがありませんか。
その時「なぜ?」と思われるかもしれませんが、ティーグラウンドでは無風に近くても、樹木よりも上空は強い横風が吹いていることがあるのです。

またセカンドショットでショートアイアンをフルスイングしたら、距離が足らずに「なぜ?」ということもあります。
横風と同じように上空がアゲンストだったというときに起こる現象です。

そこで風の影響についてもう少し掘り下げていきたいと思います。

なぜ身体が揺れる?強い風に影響されない姿勢とは

アドレスをとったときに強い風が身体に当たると、わずかに姿勢が崩れそうになるので、それを防ぐために余分な力をかけることになります。

身体の軸がブレないようにすれば、いつも通りのスイングはできるはずです。
でも、その軸をブレないようにするためには、いつ吹くか判らない風のために力を入れていなければならず、結果的にいつも通り打つと「なぜ?」という結果になってしまいます。

この防御のためのわずかな力の加減が、スイングのバランスを崩してミスショットへと繋がることになります。

そこで、風が強いときにはコンパクトなスイングを心掛けることです。
実際には、ハーフショットをイメージして、インパクトを中心にしたスイングをします。
「できるのかな?」と思うかもしれませんが、たぶん林の中や斜面では日常的に確実なショットを打つためのスイングをしていると思います。

まずは風が強いときは、影響されないスイングが大切です。

ドライバーが思わぬ方向へ!強い風の影響を防ぐ打ち方

強い風に影響されないスイングができるようになったら、次は風による影響を最小限にするボールを打ちます。

その打ち方は3種類あります。

1つ目はティーショットです。
ティーアップしていることからボールは高く上がる傾向は強くなります。
ましてコンパクトなスイングになると、クラブフェースが開く場合があり、より高く上がる可能性があります。

そこでインパクト後に、グリップエンドが自分のおヘソの辺りを差すように心掛けます。それだけでクラブフェースは開きませんし、フォロースルーでも右手甲をかぶせる形ができるはずです。
これによってボールは低く打ち出せます。

さらにティーを気持ちだけ低めにし、通常左足内側のくるぶしの延長線上にあるボールの位置を半個程度右側に移動させます。

なぜなら、本来はボールの手前が最下点で少し上がり気味のときインパクトするのですが、「最下点=インパクト」にすることで、フェースが立った状態でボールをとらえることができ、結果として低い弾道になるはずです。

アイアンの距離感がなぜか合わない!強い風の対策法

2つ目はアイアンショットです。

特に番手の大きなショートアイアンは、普段からボールを高く上げてランを少なくするショットを心掛けていると思います。
でも風の強いときに高いロブショットを打つと、風の影響をもろに受けてしまい、方向や距離がなぜか合わなくなってしまいます。

そこで低いボールでグリーンオンを目指す打ち方をします。
その時は自分の手を使って下手投げで投げるような高さをイメージします。
低い球筋でもバックスピンはかかりますので大丈夫、クラブの性能を信じて打ち込みましょう。

普段ピッチングを使う距離なら、少し大きめの9番か8番を若干ですが短く握ります。
通常ならピッチングのボールの位置は、身体の中心からボール1個半右側にあるはずです。
でも8番でピッチングの位置にあるボールを打ち込むと、もともとピッチングよりはフェースが立っているのに、さらにフェースが立った状態になり低い球筋になります。

大事なことは「すくわない」こと。
打ち込んだときに左手が負けないこと、この2点を気をつけます。
あとは距離感を養うだけですぐに実践で使えるはずです。

なぜ改正せずにグリーン上の強い風のルールが変わる?

そして3つ目はパターを打つときです。

強い風のときにパッティングで注意が必要なのは、アドレスに入ったときに、なぜかボールが勝手に動いたときです。

以前は、アドレスしてから風によってボールが動くと2罰打を課せられ、元の位置に戻して打っていました。
ところが2012年になると、風で動いても無罰となり、元の位置に戻して打つことになったのです。
そして2017年になると全英・全米など名だたる国外大会は、ローカルルールによって無罰で戻さずに打つことにしたのです。

ゼネラルルールは全英・全米の主催団体が実質上改正権限を持っているので、改正時期になれば変更されると思いますが、それまでは日本全国のゴルフコースによってルールが違うことを頭に入れておくと良いと思います。

さてパターの打ち方です。
打つときは普段よりも少し広めのスタンスにして、風の影響を最小限にします。
また姿勢はできるだけボールを真上から見るように、屈み込むような姿勢をとります。
そこからストロークは振り子のようにして、ドライブ(縦方向の回転をかける)で打ちます。
芝目や傾斜と同じように風の強さも考慮して距離感や方向性を定めるようにします。

なぜかバンカーでトップ!理由は強い風にある

強い風によって影響を受けるのは、プレイヤーやボールだけではありません。

海岸線沿いにあるリンクスなどは、レイアウトにアップダウンが少ないことから、敢えて風の影響を受けやすいコースを造っていることが多いようです。
このようなコースで、もっとも気をつけなければならないのはバンカーです。

一般的なバンカーは、グリーン周りにあるガードバンカーと、セカンドショット地点に配置されているクロスバンカーです。

クロスバンカーは砂が少なく、条件が良ければフェアウェイウッドで打てることもありますが、ガードバンカーのときは砂と一緒に打ち出すエクスプロージョンショットを使うことが多いのではないでしょうか。

ところが風の強いコースでは、ガードバンカーの砂が風に運ばれて飛んで行ってしまい、表面上はたくさん砂が入っているように見えても、実際には砂の下はすぐに土と言うことが多いようです。
それに気づかず砂と一緒に打ち出そうと打ち込んだら、なぜかカーンという音とともに向かい側のバンカーに……というのはよくあることです。

強風が売りのコースではバンカーは砂がないと思ってクリーンにボールを捕らえた方がミスは少なくなります。

強い風の日のゴルフは楽しむべきか悩むべきか

考え方によっては強い風を受けてするプレーは楽しいものです。

近代ゴルフの発祥地スコットランドは、風が強く樹木が生えないような土地をゴルフ場にしていたので、ゴルファーとしては風の強い日はルーツに巡り合った感があるものです。
一方でゴルフの目的のひとつにベストスコアというのもあります。
ゴルファーとしての楽しみとプレイヤーとしての目的、どちらを優先するか人それぞれでしょうか。