ゴルフ界屈指の飛ばし屋、ダスティンジョンソン。
なんと平均飛距離317.7ヤード、飛ばすときは軽く350ヤード超え。
彼ほど飛ばすのは無理かもしれませんが、彼のスイングをスーパースローで徹底分析して、目標の飛距離に少しでも近づけましょう!
また飛距離だけでなくパットなども上位につけているのでトータル的にも見ていきたいところです。
ダスティンジョンソンの全て
ダスティンジョンソンと言えば、優勝に絡むもプレーオフの機会を逃したり、予想できないような展開で優勝を逃してしまうなどして「悲劇のヒーロー」と呼ばれていました。
しかし実力はもちろん世界トップクラスです。
USPGAツアーで通算15勝を挙げ、2016年には全米オープンで悲願のメジャー初制覇を成し遂げました。
そこから2017年2月には世界ランキング1位にも上り詰めました。
33歳と今や若手選手とは言い難いですが、身長193cm・体重86kgと恵まれた体格です。
彼のスイングは柔軟性を生かしたパワフルなスイングで、リリースをしながら大きなフォロースルーで飛距離を伸ばしています。
193cmのしなかやかな体を目いっぱい捻り、前傾姿勢の長い力強いスイングです。
飛ばし屋で挑発的なゲーム戦略をするのですが、距離が出る反面、方向が暴れてしまい勝利を逃した試合も多々あります。
そんな攻撃性のある彼のプレーは世界中で人気です。
真似るのは難しいかもしれませんが、そんな世界中を魅了する彼のスイングをスーパースロー動画で分析していきましょう。
スーパースローで見るダスティンジョンソンのスイング
スローではなく、スーパースローなのには理由があります。
ダスティンジョンソンのスイングがスローでは分析できないくらい速いからです。
もちろんスローでもある程度問題はないのですが、細かく見たい場合はスーパースローでないと見られないでしょう。
彼のスイングは、パワフルですがとてもシンプルです。
手を全く使わずに、トップまで捻った体を元に戻すだけです。
手を使わないことで、低く長いインパクトゾーンを作ることができます。
また柔軟性が高いので、クラブが高い位置に収まります。
そこから一気に全身を使ってクラブを下ろしてくるので、皆さんが憧れる飛距離を叩き出してくるのです。
ハイヘッドスピードで、打ち出すポイントも角度もスピン量もすべて安定した形で打てるのは、手を使わず身体を使ったシンプルなスイングだからです。
普通に彼のスイングを見ると独特なスタイルに見えるのですが、スーパースローで見ると、とてもシンプルな動きをしてることが良く分かるでしょう。
彼のスイングが独特なスタイルに見えるのは、彼の手首に理由があるのです。
スーパースローで見るダスティンジョンソンのスイングでの手首
ダスティンジョンソンのスイングをスーパースローで見る時に、手首に注目してください。
この手首部分が彼のスイングを独特に見せているのです。
トップで左手首が手のひら側に曲がっています。
もちろんこれは普通の人では成し得ないことです。
人間の身体の構造では、この状態だと握力が出しにくくなってしまいます。
しかしこの違和感ある手首の使い方で彼は飛距離と方向性を両立させています。
次に注目して欲しいのは、インパクト後の手首の甲です。
インパクトの後でも手首の甲はまだターゲットを向いています。
これが、インパクト付近でのフェースターンを最小限に抑えるのです。
フェースターンが最小限だと、身体を必要以上に回転したとしてもボールを捉えることができます。
彼の飛距離や方向性に憧れて、真似したくなる気持ちは良く理解できますが、左手首を痛める危険性を持つスイングです。
彼のように手首の柔軟性に自信があるのであれば、挑戦してみても良いでしょう。
スーパースローで見るダスティンジョンソンのスイングの捻転差
通常の動画で見ると速すぎて、ダスティンジョンソンの凄まじい捻転が分からないでしょう。
しかしスーパースローで彼のスイングを見たら、あの飛距離が出るのも納得の捻転差を生み出しているのが見られます。
彼自身、飛距離を出すコツとして、柔軟性が大変重要だと話しています。
身体の捻転差を最大限に使うには、高い柔軟性が必須のようです。
ダスティンジョンソンは、腰は41度回転しているのに対して、肩の回転は152度も回転させているというデータがあります。
その角度差はなんと111度です。
平均的なプロゴルファーの捻転差の倍くらい捻転差が大きいのです。
これは相当な柔軟性の持ち主でないと到底無理でしょう。
また彼は柔軟性だけでなく、腰の戻りからダウンスイングを開始することで捻転差を増やしています。
その凄まじい捻転差から生まれるヘッドスピードは、なんと54m/sをはるかに超えるスピードを生み出しています。
このヘッドスピードから計算すると飛距離は311ヤードを超えます。
実際彼の平均飛距離も317.7ヤード、飛ばすときは軽く350ヤードを超えてきます。
柔軟性の高さだけでここまでできるわけではないのですが、間違いなく秘訣の一つです。
柔軟性と同じくらい大事なのは強固な下半身
ダスティンジョンソンのスイングを独特に見せているのは、手首だけでなく下半身もです。
動きとして特別なわけではないのですが、がに股になっているのが特徴です。
スイングで一番大事なアドレスを見るのにスーパースローである必要はないのですが、スイングの一連を見るためにもスーパースローでアドレスもチェックしましょう。
がに股でガッシリと構えています。
そしてスイングの間は、両膝を全く動かさずに下半身を安定化させています。
トップで前傾姿勢が深くなり、クラブを縦に落下させるのですが、アマチュアがこれに挑戦すると、ダフリなどのミスが出やすいかもしれないので気をつけてください。
彼の身体や手首の柔軟性の高さについてずっとお話してきましたが、実は彼の下半身の安定感も飛距離や方向性を出しているのです。
ゴルフで下半身が大事と言うのは結構皆さん知っていることだと思います。
ですから、スイングの際に意識している人も多いのではないでしょうか。
しかし、足元は意外に不安定なっています。
こればかりは意識だけでなく、しっかりとした筋肉が必要なので、スクワットやジョギング等で不安定にならないくらいの下半身の筋力はつけるようにしましょう。
ダスティンジョンソンのクラブセッティングを覗いてみよう
スーパースローなどでダスティンジョンソンのスイングを解析していくのも勉強になりますが、世界トッププロがどのようなクラブを使っているかを知ることも大事です。
もちろん、技術や筋力、体格等彼とは全く違うのでクラブセッティングを真似することはできませんが、参考にすることはできるでしょう。
彼はテーラーメイドの契約プロです。
ですから使用しているクラブはパター以外は全てテーラーメイドです。
試合によってはパターもテーラーメイドを使用していることもあります。
以下が彼のクラブセッティングです。
ドライバー:テーラーメイドM2(ロフト角10.5度)
FW:テーラーメイドM1
アイアン:テーラーメイド ツアープリファードMBアイアン(3~9番)
ウェッジ:テーラーメイドRシリーズ ツアープリファード
パター:スコッティキャメロン コンセプト2プロトタイプ
ボール:テーラーメイド ツアープリファードXボール
M2ドライバーは飛距離を出せるクラブとしてアマチュアにも人気のドライバーです。
シャフト等を自分に合わせ、一度試打してみると飛距離を望めるかもしれません。
プロゴルファーでも使っている選手が多いので、使ってみる価値はあるでしょう。
だからと言ってダスティンジョンソンくらい飛距離が出ると勘違いしないように!
しっかり見ればシンプルさを理解できる
雑誌のショット写真や数秒で流れるように映るスイング動画で見ると、ダスティンジョンソンのスイングは独特に見えます。
しかしスーパースローで解析しながら見ると、いかに彼のスイングが基本に沿ったシンプルなものかと言うのが分かります。
独特だからと参考にするのを避ける人もいるようですが、彼のスイングこそ参考にすべきスイングなのです。
あくまでも参考で、真似るのはいろいろな点で危険なので注意しましょう。