アマチュアゴルファーの夢、それはシングルハンディキャップではないでしょうか。
自分のハンディキャップが1桁なんて、憧れますよね。
しかし、いざシングルプレーヤーになり、知り合いのシングルプレーヤーと同じ数値なのに技量にばらつきを感じませんか?
同じハンデ5なのにその日の調子を差し引いても、基本的な部分で差がある様に感じる、なんてことはざらにあります。
これは、ゴルフ場とコースの難易度によって差が出る為に起こる事なのですが、ハンデキャップ算出の元となる数値とは別の視点から見たハンディキャップについて見ていきましょう。
ゴルフのハンディキャップはメンバーコースでなくても取得できる時代
ひと昔前までは、JGAのオフィシャルハンディキャップを取得するには、高いお金を払ってメンバーシップのコースメンバーになるしかなかったです。
しかし現在ではメンバーシップコースではないJGA加盟のパブリックゴルフ場のスコアカード10枚を提出すれば、オフィシャルのハンディキャップを取得できる様になりました。
このオフィシャルのハンディキャップを取得するメリットは、友人知人とのラウンドで公平なハンディキャップを設定してゴルフが楽しめる様になる事の他に、JGAが主催する公式競技に参加できるようになる事ですね。
メンバーシップゴルフ場の会員権を購入する為のお金を、パブリックゴルフ場でラウンドする為のお金として使用できるので、無駄がない様に思われます。
確かに、メンバーシップゴルフ場の会員になる事にもメリットがありますが、今ではそのメリットを最大限享受できるのは一部の高級倶楽部くらいです。
いわゆるビジネスでの社交の場としてのゴルフ倶楽部という意味です。
何百万円する会員権を購入するお金で何十ラウンドするほうが、ゴルフは上手くなりますよね。
そういった意味で、現代のゴルフはよりスポーツ寄りに変化したと言えるのかもしれません。
ゴルフのハンディキャップ、コースレートを知る
実際にラウンドされるゴルファーならほぼこの言葉を見たり聞いたりした事があると思いますが、コースレートは古くからあるゴルフコースの難易度を表す数値です。
数値が高いほど難しく、低いほどやさしいとなります。
もちろん、レギュラーティー、バックティーによって数字も違います。
コースレートの考え方は、例えばスクラッチプレーヤー(ハンディキャップ0)がそのコースを回った時のスコアという考え方になります。
当然、簡単なコースなら少ないスコアで回れるでしょうし、難しいコースなら打数は増えるという考え方です。
また、コースレートはあくまでもアマチュアゴルファーの指標として用いられており、プロゴルファーには全く関係のない数字となります。
そして、このコースレートがそのコースでのハンディキャップ算出の根拠ともなる数字です。
当然、コースレートの数値が大きいコースでハンディキャップを取得するとスコアを上げる事が難しくなりますよね。
一要因としてこの事が、後の同じハンディキャップなのに技量が異なる事に繋がってきます。
いつも同じゴルフコースを回ってハンディキャップを算出する為に起きる事
通常ハンディキャップはメンバーシップ、パブリックのゴルフコース問わず、ほとんどの方が同じコースを何回も回って取得されます。
中には、いくつかのコースを掛け持ちして、ハンディキャップ取得をされる方もいますが、稀です。
お金も時間も掛かってしまいますし、この方法だと効率よくハンディキャップを上げる、すなわち数値を下げていく事ができませんよね。
するとどうでしょう。
いつも同じコース、大体同じ仲間でラウンドしてスコアカードを提出するとなると、ハンディキャップの数字は上げやすくなります。
プレッシャーもなければ、コースも勝手知ったるからです。
上がらない訳がないですよね。
確かに、月例競技の時は初めて会う同じレベルの会員や参加者とラウンドする事になりますが、それでもコースの事は知っています。
そうなると、大体ハンデキャップ10台前半位までのゴルファーの腕前や技術は似てきます。
コースの難易度も同じ条件なので、そこそこ上手いけど、特段目立つ物もないといったゴルファーができあがります。
中にはハンディキャップ1桁のシングルプレーヤーでも、”さほど”な方もいます。
いつも同じ条件というのは、ゴルフに限らず洗練されにくいものなのです。
ゴルフのハンディキャップはそんなに大事?最近の若者の感覚
ゴルフを上手くなるにはお金も時間も掛かる。
これはゴルファーなら知る周知の事実ではないでしょうか。
結局の所、練習場のマット上ではなく、芝生や土の上からいかにボールを打った回数が多いのかでゴルフの腕前は決まってきます。
真剣にゴルフをする方なら一生懸命練習して、より少ないハンディキャップになる為に努力されているのではないでしょうか。
しかし、最近の若者は少し感覚が違う様です。
最近の若者は、ゴルフをする人数も減っていますし、都内なら車を持たない方も多いので、電車やレンタカーを使ってゴルフコースを楽しむという若者も多いと聞きます。
そうした若者は、ハンディキャップの多寡は関係なく、単にゴルフを楽しめればよい、一日一緒に楽しくといった考え方なのです。
こういった若者はゴルフの他に趣味も多く、ゴルフだけに時間とお金を使う訳にはいかないといった金銭的な事情もあると思いますが、ハンディキャップに価値を見出していない為、上司がシングルハンディキャップだったとしても、うらやましくも何ともないのです。
置かれた環境、世代間の考え方の違いによるものなのでしょうが、ゴルフを運営する側からすると、この先危機感を持たざるを得ない今どきの若者感覚です。
ゴルフハンディキャップの新指標、スロープレートとは
先に説明したコースレートの他に、現在ではハンディキャップの算出方法としてスロープレートという指標が用いられています。
コースレートがハンデゼロのゴルファーを元にした考え方であるのに対して、スロープレートはハンデ20位のゴルファーを元に算出される指標となります。
中央値は113となり、55から155の値で、値が大きければ難しく、小さければやさしいとなります。
スロープレートは1980年代にアメリカで考案された指標ですが、コースをボギーペースで回るゴルファーの難易度を数値化したものとされています。
スロープレートの算出方法は多岐に亘りますが、コースレートとの大きな違いはコースの長さを元に算出されるコースレートとは圧倒的に考え方が違うという事です。
スロープレートはグリーンの大きさ、形状、セカンド地点のライの難易度などによって数値化されます。
ですので、距離が短いコースであってもスロープレートの値が大きいという事象も見られる様になります。
計算式は、(スコア-コースレート)×113÷スロープレート=ハンディキャップ
となります。
現在、スロープレートが世界的なスタンダードとなっていますので、計算式を覚えておきましょう。
それでもシングルハンディキャップはゴルフで特別な存在
所属するゴルフコース、スコアカードを提出するゴルフコースで腕前に差が表れるハンディキャップの数値ですが、それでもシングルハンディキャップは特別と言えるのかもしれませんね。
一説にはゴルフ人口が700から800万人と言われる中で、シングルプレーヤーは10%もなく数%と言われています。
一時期、全てのアマチュアゴルファーの憧れ、プロよりも憧れると言われていたシングルプレーヤーですが、今でもゴルファーの中でその存在感というのは大きいと言えるかもしれません。
ただ、ラウンド70台、時に60台で回れるゴルファーからするとシングルになったからと言って特別意識する様な事も少ないのですが、回りのゴルファーを見るとゴルフクラブの使い方、スイングに悩み続けている方も多いのが実情です。
最近ではインドアゴルフでシングルプレーヤーにならせてくれるような会社も現れました。
結構いい値段するのですが、活況の様ですね。
それだけ、多くのゴルファーが上手くなりたいと思っている表れでしょうか。
いつかはシングルプレーヤーにと、ゴルフを真剣にする方が増える事は、ゴルフ業界にとって良い事ですね。
ゴルフ、ハンディキャップは5以下で初めて上手いゴルファーと言える
ハンディキャップの算出方法がコースに依存している以上、同じハンディキャップのゴルファーでも腕前に差が生まれるのは当たり前と言えます。
そういった意味で、本当に上手いゴルファーのハンディキャップというのは5以下と思われます。
ハンディキャップ5と言えば、70台は当たり前ですので、多くのゴルフ場、コースにも対応できる腕前を持つレベルと言えます。
シングルプレーヤーにも色々あるので、一概にシングルだからといって凄い、とは言えないのが実情です。