女子プロのスイングを見ると、ドライバーでのバックスイングはゆっくりで軽いです。
しかし男子プロのスイングを見るとバックスイングは速く力強いです。
もちろんプロですから、どちらも十分な距離を出してきます。
では私たちアマチュアであれば、バックスイングのスピードはどちらが良いのでしょうか。
プロはドライバーのバックスイングのスピードが速い
PGAプロたちのスイングに憧れるゴルファーは多いでしょう。
あんな飛距離に憧れる気持ちは良く理解できます。
ですが私たちアマチュアゴルファーは当然彼らとは体格や筋力など基本が全く違います。ですから彼らのようにドライバーのバックスイングのスピードを速くして上手くいくはずがないのです。
真似をしても飛距離が出ないのは、このバックスイングのスピードが原因です。
肘はグリップが右越しの横辺りに来るまで曲げてはダメです。
それ以前に肘が曲がってしまうと、スイングが小さくなってしまいます。
スイングとは、大きくゆっりとするのが良いのです。
プロのバックスイングのスピードは速く見えるかもしれませんが、実は上半身の動きはゆっくりで、下半身の動きが速いだけなのです。
「だけ」と言いましたが、下半身の動きを速くすることこそ、プロだからできると言って良いでしょう。
上半身はゆっくり、下半身は速くと正反対の動きをするのは大変難しいです。
故にアマチュアゴルファーは、上半身も下半身もゆっくり、そして大きなスイングを心がけるのが良いのです。
バックスイングのスピードを速める注意点
先にも話したように、ドライバーでのバックスイングのスピードはプロや上級者であれば速く、初心者ゴルファーはゆっくりがベターです。
良くスイングを真似るなら女子プロゴルファーが良いと言われますよね。
参考のため彼女たちのバックスイングの速さを紹介します。
引退した元賞金女王の古閑美保選手はスイングがゆっくりと言われていましたが、リズムとテンポを重視しているので、意外とバックスイングは速めで1秒です。
そしてイメージ通りゆっくりなのが、今シーズンで引退すると発表した宮里藍選手です。他の選手と見比べてもそのゆっくり具合は一目瞭然で、2秒です。
バックスイングをプロのように速くするのであれば、リズムとテンポを取り、リズム良く振り抜いていかなければいけません。
例えば、イチ、ニの2テンポでスイングするのであれば、バックスイング開始時に「イチ」、切り返しで「ニ」となりとなります。
それ以降は意識しなくても流れに乗っているので問題ありません。
そしてバックスイングを速くする時に最も気をつけなければならないのが、慌てないことです。
慌ててバックスイングをすると、リズムやテンポは完全に崩れてしまうので注意してください。
アマチュアのドライバーでの正しいバックスイングのスピード
ドライバーでのバックスイングのスピードをゆっくりと考え、何秒でトップになると言ったようにゆっくりと言う時間の概念はありません。
そのためスイングに必要な力やエネルギーが筋肉に蓄積できるくらいゆっくりと考える方が良いでしょう。
「飛ばしたい!」や「ヘッドスピードを上げたい」と言う気持ちが、バックスイングのスピードを速くしてしまいます。
バックスイングが速いと、捻転や身体の回転が着いてきません。
速い動作と言うのは、速く動くことを意識してしまい、筋肉にパワーやエネルギーが蓄積されません。
ですがバックスイングのスピードをゆっくりすることで、捻転が作られる前にダウンスイングに入ってしまう、所謂打ち急ぎがなくなります。
ゆっくりと言うとスローモーションのようになってしまい、ぎこちないスイングになってしまうので気をつけてください。
そうではなくて、ダウンスイングを開始するタイミングをゆっくりすると考えてください。
レッスン雑誌等でよく取り上げられているように、ゆっくりな中にもしっかりとリズムやテンポを取るようにするとスムーズなスイングになるでしょう。
手を使ってのバックスイングはNG
ドライバーでのバックスイングのスピードが速いのが悪いと言うのは分かりました。
ではその原因をもう少し追究していきましょう。
体を使わず手だけを使うことでバックスイングは速くなっています。
正しいバックスイングは手を動かすことはなく肩を顎の下に移動するだけなのです。
バックスイングが終わってもまだ肩は顎の下に収まらず、ここから下半身を少し使って腕を上に上げるだけです。
これでバックスイングは完成です。
レッスン番組等でよく紹介されている方法でそれが良く分かります。
脇が空くのを防ぐために、脇にタオルやヘッドカバーを挟んでスイングをする方法です。
手だけを使っている人は、この状態ではバックスイングができません。
体全体を使っていれば、挟んでいることに違和感がないので、何の問題もなくバックスイングができます。
あなたはバックスイングでどちらを使っているのかこれでチェックしてみましょう。
もちろん挟んだままフルスイングはできません。
フルスイングで挟んでいる物が外れてしまうのは、普通のことなのであまり気にしないでください。
手だけを使っている人は、フルスイングどころかクラブを少し動かすだけでも違和感があるでしょう。
ドライバーに必要なシャフトのしなりを出すための練習グッズ
ドライバーで飛距離を出すにはヘッドスピードを上げる必要があります。
となると、無駄にスイングを速く(打ち急ぐ)人がいますが、それではいつまでたっても飛距離は伸びません。
ヘッドスピードを上げるためには、上半身と下半身の捻転差を利用することが大事です。そうするとシャフトがしなり、飛距離も伸びます。
そこで重要なのがバックスイングになります。
かと言って無駄にスピードを上げるなどの方法は間違っています。
そこで適切な練習グッズを紹介します。
ゴルフ番組の間のCMでよく紹介されているのが「トルネードスティック」です。
シャフトのしなりやインパクトでの力の加減の練習に良いです。
柔らかくしていた手首やグリップの握り(卵を包むくらいと言われている)を、インパクトの一瞬「ギュッと」力を入れてやる(雑巾を絞る感じと言われている)ことで、手元のスイングスピードにブレーキがかかる反面、シャフトのしなりが戻り始めるのでヘッドが走りヘッドスピードが加速します。
この感覚は練習を続けて身体で覚えていくしか方法がありません。
身体が覚えるまで根気強く練習をがんばってください。
最後はやはりクラブを見直すこと
バックスイングも問題なく、ヘッドスピードもミート率も悪くはない。
でも何故かドライバーの飛距離が伸びないと言う人もいるでしょう。
そんな改善点が見つからない時は、自分のクラブを疑いましょう。
ドライバーのスペックを見直す時は、ますはシャフトです。
プライドなのかお店の人が悪いのか、意外と硬めのシャフトを使っている人が多いです。柔らかいシャフトだとミート率が下がったり、非力なイメージだったりとネガティブなイメージがあるからかもしれません。
ゴルフにおいてクラブに自分を合わせるのではなく、自分にクラブを合わせることが一番大事です。
特にドライバーは、プロのような体格や筋力でない限り、SR~R程度のシャフトの方がうまくしなりを使えます。
無理して硬くて重いシャフトを使うのは何故ですか?
今一度考え直しましょう。
高いお金を出して自分に合わないクラブを買い、飛距離だけでなくスコアを落としてしまうことほどもったいないことはありません。
信頼できるゴルフショップやゴルフ工房へ行って、しっかりと自分に合うものを選んでもらいましょう!
アマチュアゴルファーなのだ!を心に留めて
プロゴルファーへの憧れの気持ちは良く分かります。
真似したくなる気持ちも理解できます。
しかしアマチュアゴルファーは簡単にプロみたいにはなれません。
自分の持てる時間やお金など全てをゴルフに費やせば、可能性はゼロではないかもしれないですが。
ですからバックスイングでも何でも、完コピを目指すのではなく、「参考に」するようにしましょう!