インパクトで左肩が動く原因と知って得する止める方法!

最終更新日:2017/06/26

インパクトで左肩を止めることができないのはなぜでしょうか。

実はインパクトよりも前のテークバックにその原因があります。
またフォロースルーやフィニッシュに対する関心度が止まらない理由となっています。

左肩が止まらない原因とその対処法、そして修正のための練習法を紹介します。

「左肩を止める」インパクトの重要性とは

ゴルファーのスイングでもっとも大切なことは、インパクトの瞬間をどう再現するかです。
つまりクラブヘッドをボールの後ろにセットした、その光景をイメージしてスイングに入ることが重要となります。

クラブヘッドをテークバックでトップの位置まで持っていき、ダウンスイングを開始して最終的にインパクトするまでを再現するわけですが、同時にスイングの連続性を考えるとインパクトしたあとのフォロースルーも大切です。

実際に再現してみましょう。

まずはボールの後ろにクラブヘッドをセットし、このとき思い描いた方向性や球筋、飛距離を実現するために再現するので、このセットアップで想像することが大事です。

テークバック、トップ、ダウンスイング、インパクトと、各ポイントを押さえながらスイングすることになりますが、逆に考えると「再現」ができなければ、セットで想い描いたボールを打てないことに繋がります。

その「できない」理由の中で、もっとも多い症状が「左肩を止めることができない」ことです。

本来は身体の中心軸の周りを左肩が回転しているはずです。
それなのにテークバックで左肩が右サイドに移動し、インパクトでは左サイドに移動するふらついたスイングになると、いわゆる「命中率」が落ちることになります。

上体だけがゆらゆらと揺れているような状態、これでは再現性を求めることは難しいと思います。

インパクトで左肩を止めることができないゴルファーとは

なぜ左肩が右サイドに行くか、まずはここを確かめておきます。

テークバックで左肩を回して捻転しているつもりなのに、実際の左肩は右サイドに移動しただけになっているはずです。
つまり左肩は、回しているのではなく右横に移動しただけです。

こんな不自然な動きをするのは、左肩を回したいためです。
たぶん左肩を回せば身体が捻転し、遠くに飛ぶと思い込んでいるのでしょう。

結果として左サイドの上体がブレることで、ダウンスイングでは身体が先に戻るために、ヘッドが遅れてインパクトゾーンに入ってくることになります。
遅れてきたヘッドのフェースは開き、スライスボールを打つことになります。

しかもこのインパクトのとき、左肩を止めることなく左側にスライドしているはずです。一般的にはこの状態を「左肩がつっこむ」といって、なるべく早めに修正するべきスイングです。

左肩を止められないインパクトになる理由

インパクトで左肩を止めることができないのはなぜでしょう。

一番の理由は、自分のスイングが正しいと思っているケースです。

間違っていないけれど「完成していないだけ」と勘違いしているので、さらに症状は悪化していき、ついには左肩を止めることができないスイングが、タイミングの合った自分流のスイングになっているのではないでしょうか。

その完成型として、左肩を十分に回して身体を捻転したスイングを求めているため、自分の柔軟性を理解しないで、無理に肩を回そうとした結果といえます。

実は無理をするほど捻転しても、ダウンスイングでその無理したパワーは削がれてしまい、結果的にインパクトで生かされることはないわけです。
しかもパワーが削がれるだけではなく、ミート率が下がることになります。
無理をして左肩を回そうとした結果、中心軸の周りで円運動されず、左肩が右側に移動しただけになっています。

この状態でダウンスイングに入ると、腕を振り下ろしながら身体を元の位置に起こさなければならず、ただでさえ難しいインパクトにより複雑な動きが加味され、ミート率が下がります。

ですから「良いスイング」「十分に身体を捻転する」ことを、頭の中から消し去ることが修正の第1歩となります。

インパクトで左肩を止めるための1つ目の練習法

左肩を止める練習の方法は2つありますが、どちらも簡単に習得できます。

1つ目は、頭の中の良いスイングを消し去ることです。

テークバックで良いスイングにしたい気持ちが左肩を回そうとしています。
でも本当に良いスイングとは、インパクトゾーンの再現性とヘッドスピードの速さなのです。

ところが引きの区分であるテークバックで体勢を崩してしているために、重要な振り下ろす区分のダウンスイングのスピードに身体を立て直すことができない状態になっています。

そこで良いスイングの区分をテークバックやダウンスイングではなく、インパクトゾーンに切り替えます。
実際には時速150kmぐらいで振り抜くインパクトゾーンの中では、作為的に何かをすることができないので、インパクト後のフォロースルーでそのイメージを養います。

身体の中心軸の指針となるおヘソは、インパクトでボールに向いていますが、フォロースルーでは飛球線上にあるターゲットに向いています。

このおヘソをターゲットに向けることを、スタンスでセットした時に思い浮かべるだけで、左肩を回すことが良いスイングという記憶を消し去ることができます。

インパクトで左肩を止めるための2つ目の練習法

左肩を止めるための2つ目の練習方法は、両足を揃えてスイングすることです。

両足を揃えた状態だと、左肩を回そうとするとバランスを崩してしまいます。
テークバックは自分で適当と思われる箇所をトップにして、ダウンスイングではスイートスポットを意識してインパクトします。

最初は振り子を意識してボールを打ちます。
慣れてきたら少し膝を曲げて、上体を前傾した姿勢で同じように打ちます。
このとき大事なことは、左手の甲でリードすることです。

何も考えずに振ると、おヘソが先にターゲット方向に向いてしまいます。
両足を開いたスタンスになると、身体が開いたスイングになってしまいますので、左手小指を意識して振り抜くようにしましょう。

インパクトゾーンを繰り返し練習することで、徐々に振り幅を広げていき、最終的に通常のスタンスをとっても、左肩を回すよりもインパクトを重点にするスイングができるはずです。

左肩を止めるとき気をつけること

インパクトで左肩を止めることができない、「つっこむ」状態が気になり出すと反動を起こすことがあります。

最近では聴くことは少なくなってきましたが、そのフィニッシュの形から「明治の大砲」と呼ばれた時代があります。

インパクトしたあと、体重が飛球線の後方にバックしてきます。
剣道のメンを打って後退り(あとずさり)するような感じで、重症になるとクラブを青眼の構えにして2~3歩後退りする人がいたものです。

昔の大砲は、発射してから砲身が後ろに出てくることから、それに近い動きをするスイングを「明治の大砲」と揶揄していたようです。

単に左肩を止めることだけを考えると「明治の大砲」になって、結果はアッパースイングになってしまいます。

インパクトで左肩を止めるためには、軸を意識して上体を揺らさないこと、そしてフォロースルーからフィニッシュまでのイメージを持ち続けることが大切です。

練習を繰り返すことが解決の早道

インパクトで左肩が左方向に動くのは、テークバックで右側に動いているからです。

ですから止めるためには、テークバックでの左肩の動き、それに連動する上体の揺れに着目できれば、すぐに問題は解決できるはずです。

ただし頭の中にあるイメージと言うのは、なかなか抜けないものです。
それを可能にするのが練習、繰り返し練習することが解決の近道になるはずです。