ゴルフスイングは、ヘッドを自然に落下させる方が上手くいく

最終更新日:2017/06/20

ゴルファーの皆さんは、ダウンスイング時にどの様なイメージでクラブを振るでしょうか。
恐らく、ほとんどのゴルファーがダウンスイングを手で下ろしてくるのではないかと思われます。

しかし、ゴルフスイングは手や腕を使うと反復性(いつも同じ動きを行う事:再現性)の低いスイングとなってしまい、方向性や飛距離が安定しません。
特にダウンスイングは手や腕ではなく、下半身リードで行いクラブヘッドが自然に落下するのを待つ必要があります。

では、クラブヘッドを自然に落下させる方法について見ていきましょう。

ゴルフスイングの仕組み、ヘッドが落下するタイミングについて

手を使う意識の強いゴルファーの特徴として、バックスイングやダウンスイングのスピードが速くなる傾向があります。

肩や背筋など体の大きな筋肉を使うとクラブを速く上げる事ができない為、手を使うゴルファーのスイングテンポはどうしても速くなりがちです。

バックスイングを手で上げると、今度はダウンスイングも手で下ろす事につながります。こうなるとダウンスイング時、体は動いているのにクラブが一瞬止まった様に見えるスイングの間、この時クラブヘッドが地面に向かって落下していくのですが、この動きが無いスイングとなります。

これではボールは正確に遠くへは飛びません。

手打ちを防止する方法は、バックスイングを肩の動きを使って行う様に心がけてください。
両脇を締め、肩を回転させる事のみに意識を集中させます。

ただし腕を後ろに引いてはいけません。
肩を回す意識と言うと、どうしても腕も背中側に回してしまうゴルファーが多いのですが、肩を回しながら両脇を締めた状態をキープすると、腕は上方向にしか動かない事が分かるはずです。
これは、正しく前傾角度を保てれば難しい動きではないはずです。

スライサーはダウンスイングでヘッドが落下してこない

アマチュアゴルファーがゴルフを始めて最初にスイングで悩む所と言えば、スライスではないでしょうか。

トップまでクラブを持っていく動作は他のゴルファーとそう変わらないと思っている方も多いと思いますが、ダウンスイングが異なる為、ボールがこすり球となってスライスしますよね。
いったい何が違うのでしょうか。

結論から先に言いますと、ダウンスイング時のクラブヘッドの通る道が違います。
スライサーはクラブヘッドの通る道が外側になります。

スライサーはダウンスイングを手で行う為、手が前に出て右肩が突っ込みます。
ここからボールに当てようとすると、左肘を引かなければならなくなります。

するとクラブを横に使う動きとなる為、ボールの外側からクラブが入り、インパクトでは極端なアウトサイドイン軌道となります。
この動きである限り、スライスは止まりません。

トップからダウンスイングに移る際、クラブヘッドは真下方向に落下する動きが必要です。
この動きがあればクラブヘッドはインサイドへと移行する為、スライス軌道が直ります。
1つの方法として、ダウンスイングを手で行うのではなく、左足の踏み込みをきっかけに行ってみてください。
手が前に出なくなりますよ。

正しいスイングを確認する方法。ヘッドを落下させながら上半身を回転する

ゴルフスイングの正しい動きは、クラブを縦に使う事です。
スイングは円運動の為、どうしても手を横に使う動きと勘違いされやすいのですが、クラブは縦にしか動きません。

その事を確認する方法として、右打ちならバックスイングを右肩方向に立てるイメージでクラブを上げます。
肩の動きが止まった状態ならそのまま右肩にクラブが当たると思いますが、肩を右に回転させながら右肩方向にクラブを立ててみてください。
ヘッドを釣り竿のキャスティングの様に引く感じと言えばよいでしょうか。

どうでしょう。
しっかりとトップが出来上がりますよね。
これがバックスイングの正しい動かし方です。

次にダウンスイングは右足側面にグリップエンドを下ろすイメージで、クラブを落下させてみてください。
肩が左回転していなければ、クラブはそのまま落ちると思うのですが、肩を回転させながら行うと今度はヘッドがインパクトゾーンにちゃんと戻ってくると思います。

後はフォロースルーで左肩方向にクラブを立てていけばフィニッシュまでいけると思います。

いかがでしょう?
こうやって動きを確認しながら行うと、クラブは縦にしか動かない事が分かると思います。

ダウンスイングの動き、実はヘッドが落下する所が一番難しい

ゴルフスイングで一番難しい動き、場所と言えばどこになるでしょう。

実は、一番難しい場所、動きと言うのがダウンスイングの初期、体の切り返しの部分です。
ちょうどトップからヘッドが真下に落下する部分です。
プロもここの動きのズレやミスでショットがブレます。

毎日ボールを打つ事のないアマチュアゴルファーがここの動きを毎回正しく行うのは、至難の業と言える程難しい部分と言えるのです。

バックスイングからダウンスイングの動きは切り返しとなり、真逆方向への動きとなりますよね。
ゴルフクラブはモーメントという動作する方向に動いていこうとしますので、切り返しで真逆の動作が入る動きは力のモーメントに反発する動きとなります。

後ろに行こうとする力を切り返しで前方向へと変更する。
この動きがゴルフスイングの中で一番難しい動きとなる事は、想像に難くないですよね。
スイングの一番繊細な部分でもある為、緊張や力みで動きが変わりやすく、この事がゴルフを面白くしている理由の1つとしても挙げられます。
いつも同じ動きが難しい為、ミスショットを誘発します。

アマチュアゴルファーは、ボールを打つ事よりもここの練習だけを行ってもスイングが上達します。

ダウンスイングでヘッドが落下するイメージはダフるイメージで怖い

ダウンスイングではトップからヘッドが右足側面方向真下に落下する事が正しい動きですが、慣れないゴルファーにはとんでもなくヘッドがボール手前に落ちてダフるイメージを持たれると思います。

これは、ダウンスイングでグリップエンドをボール方向に動かすイメージでスイングするゴルファーならだれでも感じる事なのですが、実際、上半身の回転を伴わずクラブヘッドを真下に落下させると、ダフります。

ゴルフスイングはタイミングが必要になる為、実際は回転が止まった状態でスイングする訳ではありません。
ダウンスイングで上半身が回転しながらクラブヘッドが落下してきますので、ダフる事はないのです。
それでもダフる方は右肩の動きを確認してみてください。
恐らく右肩が落ちていると思います。
トップから前傾角度を保ったまま、ダウンスイングでヘッドを落下させるとクラブフェースはボールの後ろに戻ってくると思います。

この動きはシンプルに、余計な動きは一切入れずに行ってください。
手でクラブを何とかしようなどと絶対に思わない事が必要です。

飛距離が落ちるから嫌だ、という方はこの動きを固めてからフルスイングする様にしてください。
この動きを体が覚えてしまいさえすれば、振っても正しいスイングができると思います。

ゴルフスイングは終始下半身リードのイメージが必要

ゴルフスイングは、終始下半身が上半身や腕、手をリードする必要があります。

ダウンスイングを下半身リードで行えば、ヘッドは正しい位置に落下してくるのです。
逆に、下半身リードでなければゴルフスイングは上達しません。
なぜなら、ゴルフスイングは反復性を必要とする為、1回や2回正しい動きをするだけではスコアアップに繋がらないからです。

いつも同じ動きを行おうとすれば、リラックスし体の大きな筋肉を使う必要があります。その為に大きい筋肉が多い下半身に意識を集中する方が、変な力みもなく、スムーズにクラブを振れる様になるからです。

ただ、下半身だけに意識を集中する事は、ゴルフでは非常に難しいのですよね。
なぜならスイングを速く振って飛距離が欲しいという気持ちが邪魔をするからです。

しかし、実はプロでも腕や手の意識を弱めて振っているのです。
上半身の力みはスイングのズレに即つながる為、プロはできるだけ意識を下半身に集中させています。

ここ一番でミスの多いプロは、恐らく意識が上にある為と思われます。

力みを取る為に下半身へ意識を向ける事は有効ですので、アマチュアゴルファーも試してみる価値ありますよ。

ヘッドが自然に落下する様に力みを取りましょう

クラブヘッドは力み、特に手や腕の力みによって落下しづらくなります。
また力んだ状態でクラブヘッドを落下させても、振り遅れにつながります。
腕が力んでいる分、スムーズに振れなくなるからです。

クラブヘッドをいつもオンプレーンに乗せるには、力みを取り除く必要があり、その方法として良いのが下半身への意識の集中です。
下半身リードを身に着ける上でも有効な方法となりますので、下半身意識の練習を行いましょう。