インパクトのときに左肩を開くのには4つの理由がある!

最終更新日:2017/06/16

インパクトで左肩を開くのはなぜか、そしてなぜ悪いのか。知っているようで知らない「左肩を開く」ことの意味とそして対処法や練習方法。
またインパクトで左肩を開くことがないような意識の持ち続け方なども確認していきます。

インパクトで左肩を開くことがなぜ悪い?

インパクトで左肩を開く状態がなぜ悪いのでしょうか?

インパクトで左肩を開くことの善し悪しを考えると、誰でもマイナスの答えしか出てこないと思います。
左肩を開くことがダメだと知っているのに、敢えてそのスイングを矯正しないのは、それを治す方法を知らないからかもしれませんね。

そこでインパクトで左肩を開くことのないスイングを考えていきます。

まずはインパクトの瞬間を考えます。
左肩を開くということは、左肩が外側(背中側)に引かれているのと同じこと。
この状態でインパクトをするとボールを擦ることになり、スライスボールが多くなります。

スライスボールを打っている事実があるのに、なぜそんなスイングをしているかと言うと、本人は「正しいスイングをしている」と思っているのだと思います。
右肘を開かず、身体の中心軸で捻転して、トップの位置なども完璧なのに、「たまたま」スライスボールになっていると考えているはずです(もしかしたら、そこまでは考えていないかもれませんが……)。

球筋がスライスもしくはフェード系統であれば、左肩を開くスイングになっているかもしれませんので、一度チェックしてみましょう。

インパクトで左肩を開く原因のチェック法

インパクトで左肩が開いていることをチェックする方法は簡単です。
テークバックでトップの位置になったとき、右肘の状態をチェックすることで左肩が開く原因は分かります。

インパクトのときに左肩を開くのは、右肘の窮屈さが最大の原因になっています。

本人は、「右肘が開かない」ようにしているため、トップからダウンスイングに移る段階で右肘を下に降ろしてしまい、結果として右肩が下がっていくことになります。

このままスイングを続けると、身体の左側面が伸びきった状態になり、結果として肝心のインパクトの前に、左サイドを解放して左肩を先に開いていくことになります。

そこでトップの位置でスイングを一旦止めて、右肘の状態を確認します。

最近は見なくなりましたが「そば屋の出前」の形になっているかをチェックしてください。
肩の上辺りでドンブリを乗せたお盆を抱えた状態、そのとき右肘が身体の中心部に入っていたら「右肘が窮屈な状態」になっていると言うことです。

練習場で左肩を開くインパクトの修正法

右肘が正常なのに、左肩を開くスイングになっていることがあります。

これがもっとも簡単な理由で、スタンスを取ったときすでに身体が開いているというものです。
いわゆるオープンスタンスになっていて、極端な例ではバンカーショットの打法のように飛球線に対して左足を45度開いたスタンスで構えている人もいます。

このオープンスタンスはインパクト後スムーズにフォロースルーの形に入れることから、身体が硬くなった年配者に多いと言われていますが、意外にも多くのゴルファーがこのフォームになっています。

チェックするにはボールの後ろ、飛球線の後方線上に立って、ターゲットとなる目標物を定めます。
次にスタンスを取り、構えたときに握っているクラブを両爪先に付くように前へ置きます。
もう一度、飛球線の後方線上に立って、ターゲットと置いたクラブを見比べればオープンスタンスをチェックすることができます。

これは練習場で簡単に修正することができます。
最初に飛球線の後方に立ってターゲットを決めたときに、イチロー選手がバッターボックスでバットを構えるときのようにゴルフクラブを差し出します。
そのままクラブを置き、もう1本そのクラブと平行に置いて爪先の位置とするだけです。

何度かターゲットを変えて構えただけで、オープンスタンスは修正されます。

左肩を開くインパクトはアウトサイドインが原因

そして左肩を開くもっとも面倒な原因が、アウトサイドインのスイングになっていることです。
テークバックの引き方が間違っているため、トップの位置がアウト(外側)になっています。
その位置からダウンスイングすると、右肘が内側、左肘が外側に逃げてしまいイン(内側)に引くことになります。

つまり刀の袈裟掛けのように斜めに切った感じのスイングになっているわけです。

このスイングを修正するのは時間が掛かります。
まずは広いスペース(安全が確保できる)で立ち、ドライバーのヘッドのネック部分を左手で持ちます。
クラブを左手だけで握り、ブーンという音が聞こえるように強く振ります。

このとき音の出ている位置が右サイドであればダメ!
インパクト後である左サイド(飛球線の前方)で音がするようになるまで振り続けます。
人によっては数日掛かることもありますが、必ず「前方」で音がするので根気強く振りましょう。

音が前方で鳴るようになったら、すぐに両手でグリップしてスイングをします。
あら不思議、修正している……はずです。

インパクトで左肩を開く4つ目の理由

普通は上記の3つの原因からインパクトで左肩を開くことになりますが、始めたばかりのビギナーゴルファーの場合には、もうひとつの原因があります。

それは左膝の使い方が間違っているときも、インパクトで左肩を開くことになります。

インパクトの瞬間、左膝はどんな形をしているでしょう。
もし伸びきった状態であれば、左サイドにタメが無くなっていて、身体が外に逃げているはずです。

本来はフォロースルーを取って、そのあとクラブを背中側に巻き込んでいく一連の流れですが、強烈なインパクトを狙っているためにスイングが途中で終わってしまったようです。
しかも左腰が左足の外側に出ているようであれば、かなり重症かもしれません。

この左肩を開くインパクトの修正は簡単です。
まずフィニッシュの態勢を身体に覚え込ませます。
理想的なフィニッシュは2種類ありますが、ここでは1つだけ紹介します。

フィニッシュでシャフトを背中側に回し、首の後ろから右肩甲骨にかけて斜めの状態で身体に付けます。
必ずシャフトを身体に付けること、常にこのフィニッシュを気にしているだけで、インパクトで左膝が伸びることはないはずです。

インパクトで左肩を開くことがないよう基本を身につける

ゴルフのスイングはもっとも大切なところはインパクトです。
スイングプレーンがアウトサイドインだろうとインサイドアウトであろうと、左肩を開くといった理由があろうと、インパクトの瞬間が正常であれば問題はありません。

ゴルフはインパクトの瞬間を楽しむことも大切ですが、やはりスコアメイクを楽しむためというのが本来の目的ではないでしょうか。
その目的のためにはナイスショットよりもミスショットを減らすことが大切です。

インパクトをいかに迎えるかをテークバックの段階から準備して、インパクト後のフォロースルー、そしてフィニッシュへと繋げていくスイングが身につけば、ショットのバラつきは格段に減り、ミスショットを減らすことができます。

最後に、左肩を開く人は右手リードのスイングをしていることが多いようです。
テークバックを右手主導で引き、ダウンスイングも右手で押しつけるようなスイングをしているとしたら、また左肩を開くスイングに戻ってしまします。

そうならないためには、基本のスイングを身につけること、結局これが最善で最短の練習法だと思います。

左手のリードは意識の中だけで

左手でリードするスイングをすると、インパクトで左肩を開くことはなくなります。

ただ現在のゴルフは左手だけのスイングでは成り立ちません。
ですから左手リードは気持ちの中だけ、実際にはその心がけを持っていることだけで、両手を使ってスイングすることになります。

症状が現れたときには、対処法として左手でリードする練習法を試してみてはいかがでしょう。