ゴルフスイングでは目を合わせる位置はかなり重要なことです。
目を合わせる位置がずれると打点が定まらず、芯を食わない、ダフリやトップ、大きく曲がるなどミスを誘発します。
ところで目の位置はどうしてずれるのでしょうか?
今回はゴルフにおける目についてお話ししていきたいと思います。
スイング動作で目の位置はずれる?ずれない?
ヘッドアップを防ぐために”ボールを目から離さない”とよく言われますが、それをちょっと間違って解釈している人がいます。
トップの位置でも両目でしっかりとボールを見すぎてしまうと手だけのバックスイングになってしまいます。
目の位置は体の動きと連動するようにずれるのが自然の流れです。
ただ、インパクト直前にすぐに目線がボールを追って飛球線を向いてしまうのはダメです。
それがよく言われる”ヘッドアップ”です。
正しいインパクトが迎えられず、頭がボールに当たる瞬間より前に左を向いてしまうので体が流れやすくなります。
バックスイングのトップの位置で、ボールを左肩越しに斜めに見るために目の位置がずれるのは正解です!
トップではボールを肩越しに見るというのを意識しましょう。
そしてダウンスイングからインパクトまでは目の位置がずれないのが正解です!
ボールに当てた後も一時は目線を動かさないくらいの意識をしましょう。
インパクト後に水平位置にクラブが来た時点でも、頭はまだ下を向いているくらいが良いです。
目の位置がずれるのはどこに原因がある?
目の位置がずれる原因はヘッドアップが原因です。
初心者に特に多いのですが、無意識に打ったボールを追いかけてしまうのです。
ボールの行く末が気になる気持ちはよくわかるのですが、打った後に見ても十分に間に合います!
ヘッドアップとはボールに当たる瞬間より前に左を向いてしまうことです。
そうなると体が左に流れやすくなり、カット軌道のスライスショットになる可能性が大きいです。
「インパクトしてからもボールからすぐに目を逸らさない」イメージを持ってください。
フォロースルーではすでにインパクトを迎えているので、ボールはセット位置にはない状態です。
それでもボールのセット位置から目を離さない意識が目の位置がずれてしまうのを防ぎます。
プロのスイングを正面から見るとよくわかります。
フォロースルーの状態に入っても、目はまだ下を向いた状態になっているはずです。
そして徐々に目が飛球線のボールを追いかけるような動きになっています。
イ・ボミ選手は特に頭(目)が動かない例として雑誌のコマ送り写真に使われています。
是非チェックして真似をしてみて下さい。
目の位置がずれる許容範囲はある?
目の位置がずれる許容範囲は、飛球線の並行ラインです。
あまりにも目をずらさないことに意識をしてしまい許容範囲を狭めてしまうと上体が回らす手だけを使うスイングになってしまうか、極端に左肩が落ちて左足荷重のトップになってしまいます。
バックスイングのトップの位置では左肩越しに斜めにボールを見ます。
アドレスの時よりも顔は右側を向いている状態なので右斜め上から肩越しにボールを見るということです。
肩が回転すると目の位置が動くのは当然の流れです。
またトップからダウンスイング、インパクトにかけても並行ライン上でボールを見ます。
この後に飛球線の並行ラインを逸れるとゴルフスイングで絶対厳禁のヘッドアップになってしまいます。
故にこの許容範囲内であればどれだけ目の位置がずれてもOKということになります!
そう考えるとボールから目を離さず!というプレッシャーから少しだけ抜けられて気持ちが楽になりますよね。
離さずよりも乱れないという表現の方が正しいかもしれません。
目の位置がずれるスイングの修正方法
目の位置がずれるスイングの一番の原因はボールの勢いを早く知りたい!
結果を早く見たい!
という気持ちから初心者のみならず上級者でもルックアップのスイングになってしまいます。
意識として目線をインパクトの瞬間まで逸らさない、離さないようにすることがポイントです。
目線が離れてしまうと顔の向きが変わってしまうので、なるべくインパクトの瞬間から腰の高さにクラブが来るまで目は動かさないようにしましょう。
目線を動かさないように、頭を右に残そうと意識しすぎるとかえってスイング軌道をずらす原因になってしまうので、「眼球を動かさない!」ということが多きなポイントになります。
またインパクトの瞬間を見ることです。
インパクトの瞬間が見えないということは下半身の動きにつられて上半身が動き目線は完全にずれてしまうのでいつまでたってもインパクトの瞬間は見えません。
ゴルフは努力と意識が一番大事です。
眼球を動かさない意識、そしてインパクトを見ようとする努力が目の位置がずれるスイングの一番の修正方法になります。
上達したら目をつぶってもボールを打てる!
ゴルフにとって視覚はとても大事です。
ボールを打つときに、自分とボールの距離を視覚が把握しながら、ヘッドをボールのある所まで持っていきます。
最初はボールまでの距離感がわからないのでフェースをボールにうまく当てることができません。
しかし練習するうちに視覚がボールまでの距離を正確に把握し、芯に当たるようになります。
ところが、視覚に頼り過ぎてしまい、目の位置が動くと思うようにボールを打てなくなるということが起こります。
バックスイングが思ったところに上がらないのは、それを目で確認できないからです。
自分を客観的に見ることができれば、完璧なトップのポジションを作ることができるでしょう。
しかし地面のボールを見ながらバックスイングを上げていくので、自分では理想のトップの位置だったと思っても、オーバースイングだったり、外を向いたりしてしまいます。
しかし上達すると視覚に頼らず体を主体にスイングをするようになり、再現性が高まるので目をつぶってもボールが打てるようになります。
不思議ですが、視覚に頼らないと目の位置も移動しないのです!
利き目を正しく使おう!調べ方がある!
利き腕や利き足があるように目にも利き目があります。
自分の利き目を知ることはゴルフにとって非常に大事です。
ショットはもちろんパターにも関係してきます。
自分の利き目を調べる方法は、腕をある程度伸ばした状態で親指と人差し指をリング状にしてOKマークを作ります。
そのOKマークの輪を両目で覗き輪の中心に基準となる動かないものを収めます。
数メートル離れたところにある適当なもので大丈夫です。
見ている状態で左右の目を交互に閉じたり開けたりします。
片目を閉じたときに輪の中から対象物が消えることがあるはずです。
この時に閉じていた方があなたの利き目となります。
アドレスではボールの位置を左足寄りにしますよね。
右目が利き目の場合ボールが遠く感じます。
遠く感じるとトップが浅くなりやすいです。
しかしこの分、頭を残しやすくなります。
利き目が右目ならトップを深めにするように意識しましょう。
もちろん利き目が逆なら右とは正反対のことが起きます。
トップは深めに入るので、頭を残すことを意識しましょう。
利き目を正しく使うことでアドレスからインパクトまでスムーズにいくでしょう。
また利き目を意識することで目の位置も動かず安定するはずです!
ゴルフの大敵は身体と目の位置のブレ!
ゴルフスイングで目の位置を意識する人は少ないでしょう。
人間は、視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚の五感を使っています。
その五感の約80%の情報を視覚から得ていると言われているのです。
それほど視覚というのは大事なのです。
最初は難しいかもしれませんが、スイングのときになるべく目の位置が動かないように努力しましょう。
スイングにとってブレるということが一番のタブーです。
「トップ、ダウンスイング、インパクト、フィニッシュ」どれを取ってもブレてしまったらきれいなスイングにはなりません。
ブレを防ぐために一番気を付けなければならないのが「目の動き」なのです。