ゴルフは道具を使うスポーツですが、激しい動きや接触があるわけではなく、反復運動によって怪我が引き起こされやすいです。
その怪我のうち、代表的なものが”ゴルフ肘”ですね。
今回はゴルフ肘とはどういったことか、治療法や予防法についてお話ししていきます。
左腕(肘)が痛いのはゴルフ肘に違いない!ゴルフ肘とは
スイングすると左腕が痛い、フィニッシュ時に肘をたたむと激痛が走るなどの症状があらわれたら、”ゴルフ肘”です。
ゴルフ肘とはよく耳にするテニス肘と同じスポーツ障害です。
テニス肘は上腕骨外側上顆(親指側の上の肘部分)に炎症を起こした状態です。
ゴルフ肘は上腕骨内側上顆(小指側の上の肘部分)に炎症を起こした状態です。
安静にしていれば殆ど痛みはないのですが、ゴルフ肘と呼ぶくらいなので、ゴルフ好きな人の病気です。
練習しますよね。
特定の動きをすると肘の内側にズキーンと痛みが生じたり、押すと痛んだり不快な感覚が生じます。
ゴルフ肘は上腕の筋肉の緊張により負担がかかって起こるので、肘から先の動きが大きく影響します。
故に、ゴルフのスイングが大きく影響するということです。
練習をお休みすると下手くそになってしまうのではと不安だったり、落ち着かなかったりするかもしれませんが、ゴルフ肘は安静にしておくのが一番の治療法なので、治るまではグッと我慢して練習を我慢しましょう!
左腕(肘)が痛いゴルフ肘は間違ったスイング動作が原因
ゴルフで右打ちの方は左腕、左肘を痛める人が多いです。
その原因は練習のし過ぎだけとは言えません。
ゴルフ肘になる原因として考えられるのは、
①クラブを地面に強く打ち付けている(ダフりもある)
②肘に力が入りすぎている
③両脇が開いたスイングである
④肘を近づけすぎている
⑤グリップに余計な力を入れている
⑥手打ちになっている
⑦前腕を固定し過ぎている
の7つです。
練習のし過ぎというより、練習の仕方が悪いと言ったほうがよいかもしれません。
練習場でゴルフボールを打つときに、すくい上げるように打ってませんか?
すくい上げるように打つと、クラブを打ち下ろす際にその衝撃が腕にも伝わって痛みが出てくるでしょう。
ポイントは”胴体を使う”ことです。
手打ちになっていると勢いと力がそれなりにあればボールは飛んでいきますが、それが一番怪我に繋がります。
そうならないために、グリップを握るときは力を抜き、胸に二の腕をのせるように脇を締め、ゆっくりクラブを振ってください。
そうすると腕に打ったときの衝撃は伝わらないでしょう!
左腕(肘)が痛い場合の治療法・対処法
左腕(肘)が痛い場合は、まず第一にゴルフをしないことです。
悪化してしまうと手術することにもなるので、なるべく痛みを感じたら休むことをオススメします。
それでも毎日クラブを触らないと落ち着かないと言う人もいるでしょう。
そんな人は衝撃を和らげてくれるタイプのグリップに変えたり、日頃使っているクラブより軽いクラブに変えるなど負担を軽減させてください。
また、テーピングやサポーターを着けるだけでも、痛みは減るし、悪化することも防げます。
ただしそれは一時しのぎに過ぎないので無理はしないようにしましょう。
中には痛みに慣れてしまって最悪の場合、骨折してしまう可能性もあります。
プロゴルファーのように、ゴルフを休んでしまっては生活できないわけではないですよね。
痛みをかばいながらゴルフを続けると、変なスイングになり更に別の場所を傷める二次災害的な状態になってしまいます。
また変なスイングが身についてしまうと、完治した後に元のスイングに戻すのにさらに時間をかけなければいけません。
練習を休んでも上達に向けて出来ることはたくさんあるので、完治するまでしっかりと休みましょう!
左腕(肘)が痛くならないためのストレッチやアイテム
左腕(肘)が痛くなるのは練習のし過ぎや、スイングが原因ですが、もちろん日頃から体力や筋力をつけ、負担が掛かっても耐えられる体を持ってれば避けることはできます。
練習やラウンドの前後に必ずストレッチをして筋肉を柔らかくするようにしましょう。
それだけでも肘への負担は大きく減ります。
肘だけでなく体全体のストレッチを5分くらいはするといいです。
片方の腕を伸ばし手首を数秒手の甲側に反らします。
それを両腕共行います。
両手を組み、手の甲が見えるようにして15秒くらい腕と肘、背中を伸ばします。
両腕を手のひらが上に向いたままで胸の前まで伸ばし、そこから手首を内側と外側に回します。
以上を軽く練習前後にするとよいでしょう。
またサポーターやテーピングを使うのも良いです。
腕の筋肉が無理に動かなくなり肘への負担が減ります。
しかしテーピングたといちいちテープを巻き直さなければならないので、サポーターの方が手軽で良いでしょう。
ゴルフショップに行けばゴルフ肘予防サポーターが販売されています。
またたくさん練習した場合は、アイシングと水分補給をしましょう。
血流がよくなり疲れの原因である乳酸を排出しやすくなります。
右肘だって痛くなる。原因はなに?
右肘が痛いゴルファーは右手の使い方に問題があります。
右手首も同じことです。
右手でボールを打ちにいっていることが原因です。
右手でボールを打つとヘッドがボールに当たる瞬間ヘッドが一瞬止まります。
ここで手は止まりますが、肘は進みます。
これが右肘に大きな負担がかかる原因です。
グリップはスイングしているとフォローに入ってからますます止まりません。
この時点で肘の関節は伸びる状態になっているでしょう。
この癖がつくと右肘に負担はかかる一方です。
右肘を痛めないためにはスイングを根本的に見直す必要があります。
右手で打つと右肩が下がりボールの下を打ってしまいます。
左肩をもっと速く回すことができれば右手に負担をかけずにスイングができます。
左肩が速く回ることで飛距離も伸びてきます。
また左肩が速く回ることで左腰は肩が回る前に先に回りだします。
この打ち方が腰で打つということです。
そうすると直接ボールを打ちダフらないようになります。
あなたのゴルフクラブ重すぎませんか?
左腕に痛みを感じている人は、重いゴルフクラブを使っていませんか?
軽いクラブと同じ速さのスイングを重いクラブでしようとすると腕や肘、肩に負担がかかってきます。
体に痛みが出るというのはクラブが合っていない、もしくは体の使い方が間違っているということです。
重いクラブを腕だけで振ると体に大きな負担がかかるのは簡単に想像できますよね。
また重いクラブを持つとグリップをしっかり握らなければなりません。
グリップを握るのに余計な力を入れてしまうとゴルフ肘になります。
実は、軽すぎるクラブも原因のひとつと考えられます。
どちらもグリップを異常に強く握ってしまうということが悪いのです。
左腕が痛いと感じている方、重いかもしれないと思っている方は一度ゴルフショップや工房に行ってクラブ診断をしてもらうとよいでしょう。
自分に合ったクラブを使用しないと、左腕だけでなく、肩や腰などいろいろなところを痛めてしまう可能性があります。
ヘッドやシャフトの重さをきちんと診断してもらいましょう!
左腕が痛くなったらスイング注意報です!
ゴルフ肘はゴルファーの勲章!なんて勘違いしないでください。
ゴルフ肘になるということは何かが間違っているだけです。
私たちの何倍も何十倍も多く練習しているプロゴルファーが、腰や手首を痛める選手は聞きますが、「ゴルフ肘」だという選手はあまり耳にしません。
故に、勲章なんて大間違いです!
クラブが合っていないか、間違ったスイングをしている証拠です。
たくさん練習をしているからと誤解をせずに、自分のスイングをもう一度見直してみましょう。
正しいスイングを身に付けてたくさん練習してゴルフが上達することが”ゴルファーの勲章”です!