ゴルフ会員権を売却したら会計処理で得することはできる?

ゴルフ会員権を売買したら、売却による損失と自分の利益を相殺できて、会計処理すれば税の還付が生まれると言われています。

いわゆる損益通算で所得税の還付をうけるわけですが、平成26年に税法改正によって売却後の処理方法が変わったので、その損益通算について紹介します。

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ゴルフ会員権の売却を迷っているなら会計処理を確認しよう

いまゴルフ会員権を持っている場合、売却したほうが良いのか、そのまま保持したほうが良いのか、会計処理も含めて悩んでいる人はいるのではないでしょうか。

多くの会員権には預託金が入っているため、償還期限が来れば原則返還してもらうことができます。

一般的には10年据え置きで、10年後には返還するタイプと、10年以上保持していて退会した時に返還するタイプがあります。

預ったお金(預託金)は、どちらのタイプも返す意思はあるので、例え返せなくても基本的には犯罪行為とはなりません。

一方で貸したほうの会員は、その預託金が戻らないし、毎年の年会費を払うのも馬鹿らしいと放棄するケースがあります。

一般的に贈与税は受け取った側(ゴルフ場)が税金を支払うことになっていますが、もしもゴルフ場が税金を払えなければ、贈与した側(会員)が連帯納付することになっています。

つまり預託金を諦めて、そのほかに贈与税を請求されるかもしれないのです。

実質上は破綻している預託金制度ですが、額面金額分が贈与税の算定基礎になるので、例えば2000万円の預かり金なら税額750万円を納付することになります。

ゴルフ会員権を売却しても損益通算の会計処理ができない?

ゴルフ会員権を放棄すると、ゴルフ場側も会員側も贈与税の問題が発生して困る場合があります。

そもそも預託金返還に応じられないゴルフ場が、贈与税を払えるわけもなく、例え「払います」と言っても会員権償還で「10年後にはお返しします」との約束と同じで、信用はできません。

また1円売却とか年会費と相殺と言った方法で、売買として終結する方法があります。

会員権の売買は、売却額をいくらにするかは売主が決めることができ、買主が納得すれば売却交渉は成立します。

実質の価値がなくなっていて、会員権業者も取り扱わないようなら、実勢価格と比較しても贈与となる可能性はありません。

もし心配なようなら、管轄の税務署や国税局に相談して、売却による不利益が発生しないかを確認しましょう。

ここで問題となるのが「損益通算」の会計処理です。

売却によって発生した損失を、他の所得利益と相殺できるのが損益通算です。

2000万円を1円で売却すれば、1999万9999円の損失が出るので、所得税の控除に使うことができます。

しかし、この損益通算は平成26年までしか適用されないことになっています。

非課税で会計処理するのにゴルフ会員権の売却は預託金にした

バブル崩壊やリーマンショックで、大多数のゴルフ会員権は暴落してしまいます。

会員権の預かり金の第1次返還ピークは、バブル期から10年後の平成10年以降です。

2年前にリゾート法が施行されて開発ブームが起こり、全国各地にゴルフ場が造成されました。

まさにバブルの影響で地価が高騰したこともあり、課税対象の入会金ではなく、非課税で会計処理ができる預り金で会員権を発行し売却していきます。

当時は、初値より値上がりするのが常識でしたから、預託金でなくても会員権は販売できたはずですが、節税のために預託金つきゴルフ会員権を発行したわけです。

返還期限が目前に迫る中、すでにバブルは崩壊して返還の目処は立っていません。

預託金はコース造成や維持管理に使われ、すでに現金としては残っていなかったわけです。

法的整理か任意整理で預託金の債務免除を申し立てるゴルフ場、入会時の会員権相場は承知していても返済を希望する会員、両者の溝は埋まらず裁判所の指示の元で預託金の減額や消失に応じることとなります。

この状況下では損金として会計処理ができたため、一応は救われた部分もありました。

現在は損益通算が認められていないので、資産の減少として処理するしかなく、つまり泣き寝入りということになるわけです。

恩恵が受けられるゴルフ会員権の売却にともなう会計処理

高値で購入したゴルフ会員権をタダ同然の価格で売却したら、単に自分の資産が目減りしただけで、平成26年以降は税の恩恵を受けることができなくなっています。

ただ、どんな決まりにも抜け穴的なものはあるものです。

個人資産で持っているゴルフ場の会員権を、自分の会社に譲渡(売却)して会員としての名義人はそのままの状態にします。

ここで気になるのは個人から会社に売却する時に、名義変更料が発生することです。

預託金返還が遅れているゴルフ場であれば、交渉の余地はあると思います。

その上で預託金つき会員権は、購入時の入会金+預託金+既往の年会費の合計額までを売却額としても利益は発生しません。

個人に対しては売却が完了します。

会社の収益を見ながら、最大利益を得たところで売却すると、法人企業は損益通算で会計処理を行うことができます。

ただし所有期間が5年を境に違いはあるので、税の恩恵に違いは出てきます。

売却するゴルフ会員権で得する会計処理とは?

個人の売却に対しては認めていない損益通算ですが、法人に対しては認めているので、仮に事業主であれば何らかの手段を講じれば損金計上の会計処理が可能になります。

ただし日本が誇る国税調査は、そのグレーゾーンの売却取引を黙認するとは思えません。

もちろん正当な手続きで、個人の財産を資本金に充当して起業し、成功して利益が生まれたことで、売却損を出して節税をしても問題はありません。

しかし損益通算ありきで、個人の不良資産を相場よりも高値で買い取らせて、法人に損失を蒙らせているのであれば、課税対象としての調査があると覚悟しておいたほうが良いと思います。

この微妙な兼ね合いを理解できるかは、日常的に会計処理に携わり、申告などを自分で行える知識を持っていることが必須です。

なお法人の損益通算も、その範囲は限定されているので、特に預託金つきゴルフ会員権ついては、事前に適応範囲をしっかり把握しておくことが大切です。

ゴルフ会員権の売却による会計処理のメリットより大事なもの

ゴルフ会員権を売却の是非を考えるのであれば、投資した金額に見合う利用があるかを判断しましょう。

すでに購入済みである以上、捨て値で売却しても何も残らないのと一緒です。

一方でゴルフを続けるのであれば、やはりメンバーコースは料金的にも予約としても利用価値は高いはずです。

わずか数万円の年会費ですから、土日に数回プレーをすれば元を取ることはできます。

またゴルフ会員権が今後も延々と低迷しているとは限りません。

「もしかしたら」ですが、値上がりすることもあるかもしれませんし、メンバー以外の予約は受け付けない時代が再来するかもしれません。

例え法人に振り替えて損益通算が可能になっても、会員権の全額分の税金が戻ってくるわけではありません。

わずかな金額を浮かせるために会計処理を駆使しても、起業費用や法人の収益までの期間などを考えると、相応の見返りはないに等しいと思います。

ゴルフ会員権が必要ないなら、なる早く売却して会計処理を済まし、必要があれば毎年の年会費等を諸会費として会計処理できるよう、考えてみたほうが良いかもしれません。

会計処理を考えずにゴルフ会員権を売却するなら急いで!

ゴルフ会員権を売却する時の会計処理は、現実的に利益を生む構造になっていないはずです。

購入費用や維持管理費も経費算入できるので、売却代金を受け取っても所得税がかかることはないはずですから、買主が現れたすぐに売却をしても心配はないはずです。