ゴルフクラブのグリップは指1本分余らせる握り方がベスト!

最終更新日:2018/04/15

ゴルフクラブのグリップを少し余らせる握り方をすると、飛距離が落ちると思っている人がいるようです。

確かにシャフトが1インチ(約2.5cm)違えば、飛距離は格段に違います。

しかしそれは数値上のことであって、現実のスイングでは短く握ったほうが有利という考え方もあります。

そこでグリップギリギリか少し余らせるか、握り方についてお話します。

ゴルフクラブのグリップは余らせるほうが良いの?

ゴルフクラブのグリップを握る時、グリップエンドをギリギリで握る場合と、指1本強余らせる場合があります。

通常のスイングは別として、多少リスクはあっても飛距離が欲しい場面では、グリップエンド一杯で握りますし、斜面でのアプローチでは短く握ってグリップを余らせることがあります。

つまりゴルファーの大半は、グリップの握る位置によって、飛距離と方向性に違いが起きると考えているわけです。

ただこの考えはデータを検証した結果ではなく、感覚的なものかもしれません。

そもそもドライバーの長さが1インチ違うと、マシンで打つと飛距離は5ヤードから8ヤー違います。

つまり飛距離だけを考えるとシャフトが長いほど当然有利なのですが、一方で長ければ必ず飛ぶというものでもありません。

長いクラブを使いこなせて、飛距離アップに繋げるスイングができたら、飛距離は伸びますが、安定した方向性を考えるとコントロールしたスイングが必要になります。

もしも短く握ることで、思い切り振り抜くことができたら、もしかするとグリップを余らせるほうが飛ぶ結果を得られるかもしれません。

ゴルフクラブのグリップを余らせると小指の遊びがなくなる

実際のゴルフスイングで考えてみると、グリップエンド一杯に握るとグラつくような感覚があるはずです。

特にグリップがグラつくのはトップの位置です。

トップまではクラブを引いているので、あまり気にならないものですが、左手親指にクラブの重量がかかると、グリップエンドが上がり小指が離れてしまいます。

そうした小指の緩みはオーバースイングに繋がり、スライスやトップの原因となります。

そこで小指を離さないように強く握ると、手首が硬くなって動きが制限されてしまいます。

そうして手首が固定されるとヘッドスピードは落ち、飛距離ダウンが予想されます。

またヘッドの返しも遅れることから、フェースが開いてスライスの原因となります。

つまりグリップを強く握ることは、マイナス要因でしかありません。

そのためグリップエンドを余らせる握り方をすれば、小指が緩む心配はなくなり、強く握る必要もありません。

適度に余らせる握り方が、スイングにとっては良い場合が多いようです。

長いゴルフクラブを扱う技量がなければグリップは余らせるべき

ゴルフクラブの長さにもよりますが、例えばドライバーであればグリップの端から指1本分を余らせるとグラつきはほとんどなくなります。

もちろんクラブ全体の重さやバランスなど、トップの位置でヘッドの重みを感じるのには個人差があります。

もしも指1本分短く握ってもヘッドの重さでグラつくようなら、2本分余らせるようにして、軽く握ってもオーバースイングにならないようにしましょう。

ちなみに指1本分はおよそ0.5インチです。

計算上は1インチの飛距離減で5ヤード、もしも2インチであれば10ヤードも飛距離が落ちることになります。

しかし実際のスイングを考えると、グリップエンドぎりぎりに握ると小指が緩んでスイングスピードにロスが生まれ、飛距離はダウンします。

またオーバースイングになれば、アウトサイドインのスイングになってヘッドスピードの加速はなくなります。

つまり長いクラブを使いこなす技量がなければ、グリップエンドを余らせる握り方のほうが、平均的に飛距離はアップすることになります。

ゴルフクラブのグリップを余らせる握り方を固定する!

ゴルフクラブのグリップエンドを余らせる握り方のほうが、飛距離アップが期待できるのであれば、方向性も安定しますし「言うこと無し!」のはずです。

ところがクラブには長さ以外にも、飛距離や方向性を左右する尺度があります。

明確なデータを知らなくても、だれでも握っただけで「しっくりする!」と感じるクラブはあるものです。

これはグリップの太さやクラブ全体の重さ、また少しだけワッグル(ヘッドを揺らす)したことで調子が合っていることが分かります。

グリップが太いと握る力は抑えられるため「握りやすい」と感じますが、グリップが太くなると手首の自由度が制限されるので、スライスの心配があります。

またパワーのある人はクラブ全体の重量が重ければスイングのブレが少なく安心感がありますし、逆にパワー不足のゴルファーは重量が軽いとヘッドコントロールがしやすくなります。

なによりもワッグルでヘッドの効きを感じるのは先バランスの典型例です。

体力や体型によって同じクラブでも先バランスと感じる人がいれば、逆に手元バランスと感じ入る人もいます。

この微妙な違いを知っていれば、グリップの握る位置は固定したほうが、安心感はあるはずです。

適正なゴルフクラブのグリップは指1本余らせる握り方

適正なグリップの位置は、指1本分余らせる握り方です。

もしも飛距離を重視するためにグリップエンドぎりぎりを握りたいのであれば、あと1インチでも長いゴルフクラブを選び、それを1インチ短く握れば同じことになります。

短く握るとテークバックからダウンスイングの切り返しで、タメを作ることができ、正しいスイングプレーンで振ることができます。

またタメを作ることができると、グリップエンドの角にグローブが擦れて破れる心配もなくなります。

消耗品のグローブと割り切ることも大事ですが、グリップエンドを握るとハーフで1枚ペースは珍しいことではありません。

特にアマチュアはメーカー提供を受けることもないことから、経済的な観点からも1インチの余裕は欲しいところです。

グリップエンドでグローブが破れるような状況であれば、左手はかなり握りが甘くなっているか、もしくはヘッドの重みに耐えられずに、オーバースイング&クロスシャフトになっているかもしれません。

このくらいトップの位置でのグリップが遊んでいるようなら、「スイング改造」が必要なレベルになっています。

ゴルフクラブのグリップを余らせる握り方の練習法

グリップエンドを余らせる握り方は、スタンダードなゴルフのグリップ法です。

逆にギリギリを握れるのは、イレギュラーなグリップ法です。

強靭な肉体と腕力を持ち、さらに握力は人並み以上で、軽く握るだけでもブレることはないくらいのパワーの持ち主でなければ、グリップエンドギリギリの握り方はマイナスでしかありません。

1インチ短く握っても不利益になることはありません。

飛距離を気にせずに短く持つことで方向性は安定しますし、しっかり振ることのほうが結果的に飛距離を期待できるようになります。

唯一グリップエンドを余らせる握り方で注意が必要なのは、アームローテーションの時です。

アームローテーションは、グリップが身体の近くになってからするため、グリップエンドが飛び出ていると感じていると、「邪魔」と感じることがあります。

日頃から違和感がないように、グリップエンドの空気穴にティーを挿して練習していると、本番でグリップを余らせる握り方をしても、違和感はないはずです。

グリップを余らせる握りで繰り返しゴルフ練習をする!

ゴルフクラブのグリップを指1本分余らせる握り方をすることで、方向性と飛距離が安定します。

短く握ることのデメリットを心配する必要はなく、逆にグリップエンドギリギリで握ったほうがリスクを伴うことになります。

日頃から指1本分空けた握りで練習するようにしてみてください。