飛距離を伸ばすには、まずは鈍った身体を鍛え直すことが大事です。
しかし子供の頃の絵日記と同じで、ジョギングや筋トレは何度トライしても多くの方は長続きしないものです。
そこで日常の生活で続けられる簡単な運動と、それを活かした飛距離アップのスイング法を覚えてみませんか。
飛距離を伸ばすにはヘッドが走るスイングが必要
飛距離を伸ばすには、「飛距離の3要素」を意識したスイングをすることです。
いまよりも初速を増して、適正な打ち出し角でボールを放ち、スピン量を抑制する必要があります。
簡単に言うと飛距離を伸ばすには、ヘッドスピードを加速させて、スイートスポットで打つしかないということです。
ヘッドスピードの速さは、スイングスピードを早めるだけではダメです。
スイングは丸い円形の外側をヘッドが走るので、中心に近いほどその速度は遅くなるものです。
つまりグリップの速度を早く動かしたら、必ずヘッドスピードも速くなるとは限らないわけです。
すでに引退しましたが、宮里藍選手のスイングはとてもゆったりとしたものです。
それでもヘッドスピードは一般男性並の43メートル/秒をマークし、しかも飛距離は一般男性以上の250ヤードをマークしていました。
つまり「ヘッドが走る」ようなスイングをすることが、飛距離アップのカギになります。
筋トレによる肉体改造で飛距離を伸ばす
飛距離を伸ばすには、ヘッドスピードを速くしなければなりません。
ヘッドスピードを速くする方法はいくつかありますが、そのひとつはパワーをつけることです。
簡単に言うと筋トレをすることで、少々なまっている身体に刺激を与えて、あらゆる筋肉を使えるようにすることです。
日常生活で使っていない筋肉は衰えていきます。
ゴルフのスイングは全身を使うので、手の指や手首、肩や肩甲骨の周りの筋肉、また腰や腿の筋肉なども鍛えておきたいものです。
ただ誰にも経験はあると思いますが、筋トレは少し経つと止めてしまいます。
ダイエットや運動不足解消にジョギングを始めても、日常の生活パターンにその運動が入っていないので、時間を割いて続けていける人はいません。
そこで持続可能で簡単な運動を3つ行うようにしてみましょう。
1つ目は腹式呼吸、2つ目は腕立て伏せ、3つ目は股割りです。
どの運動も3分程度で、しかも空いた時間で簡単に行えます。
飛距離のために腹筋を鍛えることが大事!
飛距離を伸ばすには、日常生活に運動を取り入れることです。
ただ過激な運動はすぐに止めてしまいますし、早朝や夜間のジョギングなどは計画段階で続かないことは経験則で分かっているはずです。
一応こんな時間にやると良いかなと、運動開始のタイミングを紹介しますが、基本的にはいつでもOKです。
1つ目は就寝前と起床後すぐに、腹式呼吸を10回程度するだけです。
口から息を吐き出した時に目いっぱいお腹を引っ込めて、鼻から息を吸いながらお腹に溜め込んで緩めていきます。
これを10回繰り返すだけで、腹筋をしたのと同じ効果が現れてきます。
この腹式呼吸のコツは、先に吐き出してお腹を引っ込めることです。
食後以外ならいつ行っても構いませんし、仕事の効率が落ちてきたタイミングや、テレビを観ながらでもできます。
この腹筋の鍛錬が上体の揺れを防ぎ、中心軸となる背骨の安定させてくれます。
ヘッドスピードが速くなればなるほど、慣性モーメントの力で外側に引っ張られるので、軸を支える腹筋は大事な役割を担っています。
肩甲骨の可動域を広げる運動が飛距離を伸ばすためには大事
飛距離を伸ばすには、ヘッドスピード上げる運動をしなければなりません。
2つ目の運動は腕立て伏せです。
すでに腕立て伏せが1回もできないという人がいるかもしれません。
筋トレとは言っても、ムキムキボディを目的にしているのではなく、日ごろの運動不足でまったく動かなくなっている肉体を呼び戻すことが目的です。
ですから負荷をかけた運動でなくても大丈夫、腕立ての姿勢で肘か曲がらなければ、そのままでOKです。
姿勢を保てるようなら3分間がんばってみましょう。
無理なようなら、最初は20秒、慣れてきたら30秒、40秒と増やしていけば、いつかは3分間腕立て伏せを始める姿勢ができるはずです。
ただし、このままでは本来の意味をなしてはいません。
通勤途上、仕事中、休憩中など少しの時間でも運動ができるようなら、壁に両手を付けて腕立て伏せの動きをしていきましょう。
慣れてきたら徐々に壁と足の距離を広げて、上体に傾斜をつけて立ったままの腕立て伏せを行います。
この運動で肩甲骨周りの固まっていた筋肉が動き出し、最終的には石川遼選手のように、クラブが身体に巻き付くようなフィニッシュを迎えられるようになっていけます。
空き時間にもよりますが、1セット5回程度でも数をこなせば、柔らかくなってくるでしょう。
腰周りを柔らかくする股割りが飛距離に効果的!
飛距離を伸ばすには、腰の動きが重要になります。
上半身だけではヘッドスピードを上げることはできず、腰の回転を加えることで加速されていきます。
腰を使うことでゆったりしたスイングでもヘッドスピードが速くなり、飛距離を伸ばすことができるのです。
そこで3つ目の運動は股割りです。
正確には筋トレではなくストレッチですが、意外にハマるので継続性は高いメニューです。
最初に完成体を紹介します。
床で両足を広げて、その間に胸とアゴを付けるだけです。
ここまで柔らかくなるのには半年以上かかりますが、途中経過でもスイングには効果を与えてくれるはずです。
壁面を背中して、股関節で床に座っているイメージで足を開きます。
例え膝が曲がっていても、まずはこの正しい座り方を覚えてから、次に腰の裏側を壁面に密着させていきましょう。
あとは息を吐きながら前傾し、最初は手を着き、2か月くらいで肘着きを目指し、6か月で胸が着けられるようにしていきます。
コツは徐々に足の開きを大きくしていくことです。
またオススメのやり方として、仰向けになって両足を上げてお尻を壁につけてから足を広げてみてください。
重力で徐々に開いていきます。
ダイエット効果もあるので、誰もがハマること間違いなしのストレッチ方法です。
腰で切るスイングを習得すれば飛距離は伸びる
3つの運動を繰り返し行うことで、身体は活性化されていき、強いスイングをしても耐えられるようになっています。
飛距離を伸ばすに必要だった運動する身体ができてきたら、腰を使ったスイングを覚えましょう。
野球選手だと「腰で切るスイング」と言いますが、ゴルフでも回すのではなく切るイメージを持つのです。
通常のスイングは右足内側を軸に、左肩を回してトップの位置までグリップを引き、左肩と左腕などの左サイド主導でダウンスイングを行います。
確かにプロ選手はタイミング良くボールを捕らえていますが、筋力的に劣る一般ゴルファーはインパクトで下半身を使えていません。
右股関節の上に軸が来た時、右腰は45度後ろに引いていますが、戻り切らないうちにインパクトしています。
そこで飛距離を伸ばすにはダウンスイングよりも先に、腰を左サイドに動かすのです。
これだけで、右腰はほどけて下半身も使ったインパクトができるわけです。
この時グリップを真下に下ろせば、ビハインドザボールになり、さらに飛距離アップが期待できます。
飛距離を簡単に得たいならスプリング効果を活かす!
飛距離を伸ばすには、ヘッドスピードを速めることです。
しかしヘッドスピードを速めようとリキむと、今度はミートができなくなります。
確実なミートさえ練習すれば、クラブの性能を最大限に活かしたスプリング効果が得られて、さらに飛距離を伸ばすことができるはずです。