ゴルフ練習場ではいつも絶好調なのに、何故かコースでは全然ダメと言う経験のある方は多いでしょう。
折角ゴルフ練習場に通い詰めているのに、中々結果が出ないと悩んでいませんか?
実はラウンドで使うボールとゴルフ練習場で使っているボールでは、大きな違いがあります。
ですから、練習では真っ直ぐを目指さずに、ちょっとスライス気味の方がラウンドで上手くいく可能性が高いのです。
ゴルフ練習場のボールとコースボールの違い
ゴルフ練習場のボールは、コースボールに比べて飛距離が落ちると良く言われます。
実際10%くらい飛距離が落ちるといったデータもあります。
ゴルフ練習場のボールは一般的に1~2ピース構造になっていて、コースボールは使っているものによって違いますが2~5ピースの構造です。
またゴルフ練習場のボールは、コースボールよりも柔らかいので、インパクトで潰れやすくなっています。
インパクトで潰れやすいと、芯を捉えた場合にスライスボールになる可能性があります。
インパクトで潰れやすい柔らかいボールを使うと、球数を打っても疲れにくいですし、ハードヒッターの飛距離や球の高さを抑える効果があるので、ネットを越えるリスクを減らせるのが理由です。
両方の効果は、ゴルフ練習場にとって大きなメリットとなります。
当然ですが、ゴルフ練習場のボールは、何十回、何百回と繰り返し利用されているので、ボールのコンディションも悪いです。
ラウンドでは、ボールの表面に傷ついたら、新しいボールと交換しますが、ゴルフ練習場では多少の傷であればそのまま使用され続けています。
ゴルフ練習場のボールではややスライスで
コースボールに比べて柔らかく設計されているゴルフ練習場のボールは、先程もお話したように反発力がないため飛距離が出ず、ドライバーのような長いクラブになるとそれが顕著に現れ、最高到達点や捕まり具合も変化します。
それがゴルフ練習場では絶好調なのに、ラウンドではダメになってしまう原因の1つだと思いませんか。
ゴルフ練習場のボールは、長いクラブでは芯を捕えづらく、サイドスピンもバックスピンも増えるので、やや右に曲がるスライスショットは、ナイスショットと考えるようにしましょう。
逆に真っ直ぐなボールが打てた場合、ラウンドでは捕まりすぎてフックしている可能性があります。
ですからコースでドライバーを真っ直ぐ飛ばしたいのであれば、ゴルフ練習場ではややスライスを打つくらいが丁度良いのです。
大きなスライスはもちろん修正しなければいけないことは言うまでもありませんが。
スライスが出ると無駄に悩み、スイングを修正してしまうと、ラウンドで上手く打つことができなくなってしまうので気をつけましょう。
ゴルフ練習場ではナイスショットの連続なのに、ラウンドへ出ると、チーピンばかりだと言う人は、そういったボールの違いが大きく影響していると考えてみてください。
ゴルフ練習場のドライバーでのスライスも影響し飛距離はあてにならない
ゴルフ練習場のボールでは飛距離が落ちる話をしましたが、ボールの性能だけでなく、ややスライスになってしまうことも影響しています。
ですから、ヘッドスピードが速い人ほど飛距離は落ちるでしょう。
ヘッドスピードが速い人は、飛距離が出る飛ばし屋になります。
しかしそんな人がゴルフ練習場のボールを打つと、インパクトでボールが潰れすぎて、スライスは大きくなりますし、エネルギーをロスしてしまい、ボール初速も遅くなってしまいます。
逆にヘッドスピードが遅い人であれば、それが良い効果を生み出し、潰れやすさが飛距離ロスに繋がらず、むしろ飛距離を出してくれるでしょう。
何故なら、インパクトで適度にボールが潰れると、バックスピン量が抑えられます。
ヘッドスピードが遅い人は、ラウンドでも柔らかめのボールを使っているでしょうから、ゴルフ練習場とラウンドで飛距離に大きな差は出ないかもしれません。
もちろんこれはドライバーやフェアウェイウッドなどウッド系とロングアイアンに限られたことです。
ショートアイアンやウェッジなど短いクラブでは、ヘッドスピードもそれなりに落ちるので、ボールの潰れすぎによる飛距離低下にはほとんど影響ありません。
ゴルフ練習場でややスライスになる練習
ゴルフ練習場ではスピンが掛かりやすいのが分かりました。
ですからフルスイングの練習をしていても、スライスやフックが出てしまいがちなだけになってしまいます。
つまり急にヘッドを走らせると言う動きは、練習には必要ないと言うことです。
良くゴルフ雑誌等に、フルスイングの練習をするより、ハーフスイングやスリークォータースイングの方が練習になると書かれています。
それはゴルフ練習場のボールの性能のことを含めて言っているのではないでしょうか。
ゴルフ練習場で習得して欲しいのは、完璧なフルスイングではなく、基本的なボディーターンです。
コンパクトなスイングでヘッドのスピードと同調させるように腰を回してください。
ヘッドと同じ角度で腰を回転していくイメージでスイングすると良いでしょう。
同調させるように腰を回すと、切り返しから腰が回ります。
そうなるとゴルフスイングで大事な上半身との捻転差が生まれます。
捻転差をしっかりとキープしていけば、インパクトでヘッドは走るのです。
この練習をしっかりしておけば、ゴルフ練習場とラウンドでのショットの差は限りなく抑えることができるでしょう。
ゴルフ練習場とラウンドで違うのはボールだけではない
ゴルフ練習場とラウンドで違いがあるのは何もボールだけではありません。
大きくスライスやフックをするのはボールが理由ではなく、それはスイングに問題があるので改善しなければなりません。
しかしゴルフ練習場のボールが原因でややスライスやフックをするくらいであれば、ラウンドで大けがすることはありません。
しかしゴルフ練習場ではナイスショットでも、ラウンドでダフリが出るのは大問題ではありませんか?
それはラウンドでは本芝ですが、ゴルフ練習場では人工芝だから起こるのです。
ラウンドでダフってしまう人は、ゴルフ練習場で厚く打ちすぎている可能性があります。
厚く打つと感触も良く、ボールも良く飛びます。
そういった打感は気持ち良いので中毒性が高く、その感覚を求め、どんどん手打ちになってしまいます。
人工芝は、多少ダフってもヘッドが滑ってくれるので当たりは良くなります。
むしろ多少ダフった方がヘッドを前に押し出すので、感触が良くなります。
しかしラウンドで同じ感覚でショットするとダフリが出てしまうので気をつけてください。
ゴルフ練習場のボールの性質を踏まえて
①ドライバーを無理に飛ばそうとしない(特にヘッドスピードが速い人は大きなスライスになる可能性が高い)。
②ウッド系やロングアイアンの距離感を掴む練習にはならない。
③ゴルフ練習場でドローやフェードの曲がり幅が大きすぎると、ラウンドではスライスやフックになる。
ゴルフ練習場で練習する際は、ボールの性能を踏まえたこれら3点に注意した方が良いでしょう。
コースでは〇〇ヤード飛ぶのに、とその飛距離に近づけようと練習すると、力んだり、正しいスイングをしているのに無駄に改造したりしてしまいます。
あくまでも「練習」と位置づけて、正しいスイングを身につけることを一番に考えることが大切です。
そのためにはフルスイングでバンバン打ち込むのではなく、ハーフスイング、もしくはスリークォータースイングで時間を掛けてゆっくりと練習すると良いでしょう。
その練習はアプローチ技術向上の練習にもなるので一石二鳥です。
またドライバーでは、飛距離よりも方向性やインパクトの正確性の向上を重視して練習するようにしましょう。
ゴルフ練習場へ行く意味がないように感じる?
ゴルフ練習場のボールとコースボールでそこまで差があると、ゴルフ練習場までわざわざ足を運んで練習する意味を感じられなくなったのではないでしょうか。
もちろんそんなことは全くありませんので練習をやめないでください。
ボールの性能の違いをしっかりと把握し、身になる練習方法を続ければ、ゴルフ練習場へ通い詰める意味は大いにあります。
何も考えず打ち込んでいるだけでは、ボールの性能の違い以前に上達はできません。