fw5の飛距離は現在のゴルフスタイルに合っているのか?

最終更新日:2018/03/04

最近のフェアウェイウッドでは、fw4を外してfw5に変えているのが、スタンダードなセットになっています。

これはドライバーの飛距離が伸びたことと、代わるユーティリティーができたことによるものです。

そこでフェアウェイウッドが今後も使われ続けていくのかを考えていきます。

コースに合わせたらfw5の飛距離は大丈夫?

一般的にフェアウェイウッド5番(fw5)の飛距離は、200ヤードを目安にしています。

fw5は200ヤード、fw7は190ヤード、fw9は180ヤード、と奇数番手で10ヤード刻みなので、fw5が200ヤードであればスイング幅を変えて飛距離調節をしないで、クラブ本来の飛距離を出すようにスイングするだけです。

ただしレギュラーティーからラウンドした時、残り距離が200ヤードという場面があるかということです。

仮に400ヤードのミドルホールの場合、ドライバーで230ヤードまで運ぶことができれば、残り距離は170ヤードです。

ドライバーが230ヤードのティーショットで、fw5は200ヤードのセカンドショットであれば、ミドルホールで必要な距離は430ヤードという計算です。

一般的なコースであれば、18ホールで1ホールあるかないかの条件です。

ましてドライバーショットが飛距離230ヤードであれば、ランを入れるとさらに距離は伸びていきます。

ではロングホールならどうでしょう。

ロングホールの規定は471ヤード以上ですから、仮に480ヤードであればティーショットが230ヤード、fw5が200ヤード、残りは70ヤードです。

このように中途半端な残り距離になるので、このままでは使い勝手の悪いクラブとなってしまいます。

セカンドショットに必要な飛距離とfw5の飛距離を比較

コースの距離と、1w+fw5の飛距離を考えると、上手くマッチングしないことが考えられます。

もちろん、グリーンに少しでも近づけるコースマネジメントも間違いではありません。

しかしピンを狙う時に、クラブをフルショットできれば無用な距離調節をせずにアプローチができます。

できれば、クラブの持つ最大飛距離でピンを攻めたいところです。

fw5から放たれたボールは高く吹け上がり、最頂点から急激に落下してくるため、ランの少ない球筋になります。

飛距離200ヤードであれば、ランを考えても205ヤード程度でしょうから、方向性さえ担保されたらグリーンを狙えるクラブです。

しかも急激な吹け上がりはバックスピンによるものなので、打ち方によってはピタリと止めることも可能です。

問題なのは残り200ヤードから攻めることができる、ファーストショットの飛距離です。

マネジメントで考えれば400ヤードのミドルホールは、ファーストショットfw5+セカンドショットfw5で400ヤードです。

他のクラブと飛距離が合わないfw5でマネジメントできない?

前述したようにコースマネジメントを考えなければ、fw5は使えないクラブなのでしょうか?

ミドルホールの最大距離は470ヤードですから、ホールの距離が440ヤード以上あれば使用する機会は出てきます。

またロングホールも最大距離は575ヤードですから、当然使う場面があるはずです。

フェアウェイウッドは単なる飛距離だけではなく、ラフからは安定したショットを打てるクラブです。

fw5はfw3に比べると、ややフェース面が小さくなっています。

しかし奥行きがあるため、重心が深くなりストレートボールを打ちやすいクラブになっています。

つまりスライスやフックを心配することなく、フェースさえ合わせることができれば、ターゲットに向けてストレートに打ち出すことが容易になっています。

ラフから打つ場合にはグリップを短く握って、ダウンブロー気味にインパクトします。

レベルブローやアッパーブローにすると、芝草の抵抗を受けてヘッドが抜けなくなり、インパクトが弱くなるからです。

短く握りダウンブローで打ち込むと、飛距離は10ヤード程度ショートするので、190ヤードが目安になります。

fw5はその飛距離とロフト角による高い弾道が魅力

fw5の特性考えると、飛距離よりもソールの広さから、ライが悪くとも「ヘッドが抜ける」ところを活かしたほうが良さそうです。

そんなfw5のスイングは、レベルブローが基本です。

スイングの最下点とボールの接地点が同じになるようにインパクトできれば、ロフト角を活かすことができます。

ここで気をつけたいのは、ダウンブローに打ち込むスイングです。

深いラフのような場合は、ダウンブローのスイングで正しいのですが、フェアウェイなどの短い芝の場合にはレベルブローが正しいスイングです。

一般的なfw5のロフト角は17度から19度です。

飛距離を求める打ち出し角は、14度がもっとも飛ぶ角度ですが、ターゲットポイントを定めてショットするのであれば、ロフト角が3度から5度プラスであることが適正と言えます。

ダウンブローでフェースを合わせるとロフト角が小さくなり、折角の17度の良さが消えてしまうので、正しいスイングが正しい飛距離に繋がるはずです。

fw5の飛距離をアイアンやユーティリティで比較

fw5の飛距離を他のクラブと比較すると、今では使われることがない2iです。

3iでも難しいため、2iを実践で使えるゴルファーは、ほんのわずかだと思います。

そのためfw5には「簡単なクラブ」という魅力があります。

一方でウッドとアイアンの中間にあたるユーティリティが台頭していることから、ウッドの保有率が下がっています。

すでにfw5の兄貴分に当たるfw4は消えつつあるようです。

これは前述にあるように、210ヤードという飛距離をセカンドショット以降で使う場面が少なくなったからです。

その理由はドライバーの飛距離が伸びたことが大きな要因でしょう。

ゴルフ界は常に進歩してきましたが、特にここ数年はチタン製ヘッド、カーボンシャフトが技術革新されたこともあり、爆発的に飛距離が伸びて、中間クラブが必要なくなってきています。

この傾向は今後も続くことになるでしょうから、単純に飛距離を求めるだけのクラブであれば、いずれ淘汰されていくことになるのではないでしょうか。

fw5は楽に飛距離を伸ばせるゴルフクラブ

現在のクラブ選択を考えると、fw4を外してfw5がその代わりを果たしています。

しかしfw5も風の影響を受けることから、アゲインストではut17度を選択することもあり得ます。

ユーティリティは低い弾道で、しかもフェアウェイだけではなくラフからもヘッドの抜けは良く、しっかり飛距離を出すことができるからです。

しかもヘッドの奥行きが小さいことから重心が浅く、ヘッドコントロールが可能なクラブです。

つまりインテンショナルなドローやフェードを打ち分けることができ、プロを含む上級者にとっても魅力的なクラブとなっています。

ただパワー不足もしくはラウンド回数の少ないプレイヤーにとっては、42.5インチのシャフトの長さは魅力的です。

fw5は軽く振ってフェースを合わせるだけで、200ヤードの飛距離を得ることができるクラブだからです。

今後も道具が進化を続けていっても、フェースを合わせるだけで200ヤードの飛距離を生むクラブが開発される可能性は少ないでしょうから、アマチュアゴルファーのニーズは今後も続くことだと考えられます。

唯一、fw4のように消えていくことになるとしたら、アイアンの飛距離が極端に伸びてfw5を超える日が来るときではないでしょうか。

ますますfw5の飛距離が必要になる時代が来る

実際にラウンドしていると、常にフェウェイからセカンドショットを打てるわけではありません。

またティーショットを打ち損じて、230ヤードの飛距離どころか150ヤードにも満たないことだってあるものです。

高齢化社会の中でゴルファーも年齢層が高くなり、ますますfw5の活用度は増えていくのではないでしょうか。