近年、JLPGAの選手たちも飛距離が伸びてきたものの、やはりまだ本場LPGAの選手たちには追いついていないのが現実です。
またトーナメントコースの平均ヤーデージも年々伸びてきています。
選手達の飛距離が伸びたからトーナメントコースの距離も伸びているのか、トーナメントコースの距離が伸びたから選手達の飛距離が伸びたのか、一体どちらなのでしょう。
どちらにしても男性にも劣らない彼女たちの飛距離を見てみましょう。
LPGAトーナメントコースの平均ヤーデージは
年々飛距離が伸びてきているLPGAの選手たちが、戦いの舞台としているトーナメントコースの平均ヤーデージは一体どのくらいなのでしょうか。
アメリカで戦うには飛距離がまだ足りないと言われているJLPGAの選手たち。
その彼女たちが舞台としているトーナメントコースの平均ヤーデージは、6493.7ヤードです。
その中で最も長くタフだと言われているのが、軽井沢72ゴルフ北コースの6637ヤードが最長です。
また米国LPGAでのトーナメントコースの平均ヤーデージは6503.8ヤードです。
平均だと実は10ヤード近くしか変わらないのです。
しかし最長コースだと6887ヤードと、とてつもなく長いコースで戦っています。
ゴルフ場のレギュラーティーで大体6000~6500ヤードですから、一般の男性アマチュアゴルファーにとっても難しい距離のセッティングになっています。
10年前のトーナメントコースの平均ヤーデージは6389.5ヤード、更に90年代だど6245.7ヤードと現在とは250ヤード近くも差があります。
これらは選手達の技術力アップ、クラブやボールの進化の結果なのでしょう。
LPGA飛距離ランキング1位
LPGAの2017年飛距離ランキング1位の選手は『モダミー・ルブラン』です。
彼女の平均飛距離は、279.256ヤードです。
体格も恵めれていて、身長が185cmあります。
しかしゴルファーとしての彼女の知名度で言うと、正直あまりありません。
初めて聞いたという方もいるのではないでしょうか。
今後どうなるかはもちろん分かりませんが、賞金ランキング134位、トップ10の回数が1回、平均ストロークやフェアウェイキープ率、パーオン率、平均パット数など飛距離ランキング以外は全て100位を超えています。
これだけの飛距離を出してパーオン率が66.1%の113位なので、ドライバー以外のショットが良くないのでしょう。
ここから、ゴルフは飛距離を競うスポーツではないと言われている意味が理解できます。
279ヤードを超える距離を出していれば、セカンドショットはウェッジもしくはショートアイアンになるでしょう。
それでパーオンできないのはLPGAでは致命的とも言えます。
持ち前の飛距離を上手く生かすために、彼女には2018年はセカンドショットの精度を上げて欲しいですね。
そうすれば他のランキングでも上位に躍り出ることは間違いないでしょう。
現在男子世界ランキングトップのダスティン・ジョンソンも、爆発的な飛距離にその他の数値が伸びたことで今の地位を築いているのが良い例です。
LPGA飛距離ランキング3位
LPGAの飛距離ランキング2位の選手も紹介したかったのですが、そちらも1位の選手同様知名度、他のランキング共にあまり良い結果を残していないので、3位の選手を紹介します。
飛ばし屋としても名を馳せている選手『レキシー・トンプソン』です。
日本のツアーにも参戦(年に1回程度)するので、知っている方も多いのではないでしょうか。
彼女の平均飛距離は273.786ヤードです。
彼女は飛距離だけでなく、世界ランキング4位、賞金ランキング3位、優勝回数2回、平均ストローク1位、パーオン率1位と様々なランキングで上位に君臨しています。
ただ飛距離が出る分、球の曲がりも大きいので、フェアウェイキープ率は69.4%で116位と方向性は安定していないようです。
しかしそれでもリカバリー力があるので、賞金ランキングが世界ランキングで上位につけているのでしょう。
彼女が飛ばし屋になったのは、男兄弟の中で育ち、兄弟に負けたくない一心で男性並みの飛距離が養われたと言われています。
彼女はプロ転向の史上最年少記録を塗り替え、さらには最年少優勝記録も大幅に塗り変え、飛距離だけでなくゴルフ自体の実力も天才的なのです。
LPGA飛距離ランキング6位
LPGAの飛距離ランキングでアジア勢も負けてはいません。
ランキング6位は台湾出身の『ヤニ・ツェン』です。
宮里藍選手と親友関係にもあり、引退の際に大粒の涙を流していたのが印象的です。
ここ数年大きな活躍はありませんが、2011年までは台湾が生んだスーパースターと言われるほどの活躍を見せていました。
彼女の飛距離平均は270.815ヤードです。
身長165cmと飛距離ランキング上位につけている選手達と比べると小柄な方です。
しかしパワフルなスイングで世界トップクラスの飛距離を誇っています。
19歳でメジャー戦でプロ初優勝を飾り、出場回数27回でトップ10フィニッシュが10回、内2位が5回、3位が2回、予選落ちは僅かと好成績を残し、文句なしのルーキーオブザイヤーに輝きました。
さらには2010年にメジャー2勝を含む年間3勝を上げ、ツアー史上2番目の若さで最優秀選手賞を獲得しました。
そして2011年には世界ランキング1位にまで登り詰め賞金女王になったのです。
現在大きな結果は残していないものの、飛距離は健在のようです。
また彼女のスーパープレーが見れる日が来るのを心待ちにしています。
LPGA飛距離ランキング7位
LPGAで現在最も結果を残し更なる大きな期待を持たれている選手が、飛距離ランキング7位に入っています。
それは韓国の『パク・ソンヒョン』です。
平均飛距離は270.629ヤードですが、飛ばすときは300ヤード近くまで飛ばします。
女子ゴルファーのスイングとは思えないダイナミックでパワフルなスイングをします。
しかし全盛期のタイガー・ウッズのように身体を痛める可能性が高いのではと囁かれています。
昨年より本格的に米国ツアーに参戦し、全米女子オープンでツアー初優勝を飾り、同年ツアー2勝しています。
そして11月には世界ランキング1位になりました。
ルーキーが世界ランキング1位になるのは史上初の快挙です。
レキシー・トンプソン同様、飛距離が出る分球が曲がるので、フェアウェイキープ率69%で120位と低いです。
しかし、パーオン率75.7%で7位、平均ストローク69.247で2位とリカバリー力があるので、この結果となっているのでしょう。
飛距離だけでは世界のトップには立てないと、このLPGA飛距離ランキングがはっきりと証明しています。
もちろん飛距離がある方がセカンドショットは有利になります。
しかし実際に必要な飛距離は、人並み以上くらいで十分なのかもしれません。
JLPGA飛距離ランキング
では世界で戦うにはまだまだ飛距離が足りないと言われているJLPGAの飛距離はどうでしょうか。
1位は葭葉ルミで260.76ヤード、2位は川岸史果で257.45ヤード、3位は穴井詩で255.16ヤード、4位はテレサ・ルーで254.18ヤード、5位は山城奈々で252.45ヤードです。
1位の葭葉ルミの飛距離は米国のLPGAでは25位くらいに位置します。
トップの選手とは18.496ヤードも違います。
ゴルフは飛距離を競うスポーツではないと言えども、ここまで差が出てしまうとそれなりに影響があるのでしょう。
もちろんそれだけでなくそれ以外の技術にも差はあります。
ではなぜ日本やアメリカ、韓国などでこのように差が出てくるのでしょうか。
それは幼少期のゴルフ環境、そして体格の差にあります。
日本では大人だけでなく子どもがプレーするのにも、割安だと言っても料金が掛かってしまいます。
ですから子どもをゴルファーにしようとすると相当な出費を覚悟しなければなりません。
しかし米国ではジュニアゴルファーはプレー代無料だったりとゴルフへの敷居がそこまで高くありません。
幼い頃から思い切り練習できる環境があるのも差が開く大きな要因でしょう。
女子ゴルファーのスイングを参考にしよう
プロゴルファーのスイングを真似るのは非常に難しいと言われています。
しかしそれは男性プロゴルファーのことであり、女子プロゴルファーのスイングは是非真似て欲しいです。
男性プロゴルファーは一般アマチュアと違い強靭な肉体を鍛え上げた中でスイングしているものです。
真似ようとスイングが崩れるだけなら良いですが、身体を壊しかねません。
対して女子プロゴルファーの場合は柔軟性を除けば一般アマチュアとそれほど変わりません。
そんな彼女たちが飛距離を出しているのですから参考にしない手はありません。