ドライバーのヘッドスピードが50m/sだったらと憧れますよね。
力強くパワフルなティーショットがイメージできます。
それほどのヘッドスピードだと一体どのくらい飛ぶのでしょうか。
またそれに少しでも近づくにはどうすればよいのか考えてみましょう。
ヘッドスピードとは
ヘッドスピードとはその名の通り、ボールを捉えるヘッド部分のスイングスピードのことを言います。
インパクトの瞬間に手首の回転が加わり、ヘッドに最大限の力が伝わるのです。
多くのゴルファーは飛距離を出すために力いっぱいクラブを振るのですが、実はそれではヘッドスピードは上がりません。
正しいスイングを身につける事で軽く振ってもヘッドスピードを上げることができ、同時に飛距離も伸びるのです。
ただヘッドスピード50m/s以上ともなると、それなりの力も必要になってきます。
ヘッドスピードは、通常『m/s』という単位で表されます。
これはmeters per secondという意味で、1秒間に何メートル進める速度かということです。
ヘッドスピードが40m/sだと、他の要素がすべて最適だとしても、キャリーで220ヤードくらいが飛距離の限界になります。
これからもドライバーで300ヤード以上飛ばすプロゴルファーのヘッドスピードが50m/s以上と言うのが、いかに速いかが分かるでしょう。
ドライバーのヘッドスピード50m/sはどれだけ凄い?
ドライバーのヘッドスピードが50m/sあるのが凄いと言うのは、自分のヘッドスピードを比べれば分かりますよね。
でもどのくらい凄いのかはいまいちイメージが湧きません。
そこでPGAの選手のヘッドスピードランキングを見てみると、50位でも50m/sを超えています。
松山英樹選手のヘッドスピードは52.69m/sで27位です。
1位は、ライアンブレームの57.29m/sです。
PGAではほとんどの選手が飛距離は軽く300ヤードを超えます。
故に、ヘッドスピードが50m/sあればドライバーの飛距離は300ヤードを超えると言うことなのです。
もちろんこれにボール初速やミート率も深く関係してくるので一概には言えませんが、それらの数値が低かったとしてもそれなりの飛距離は出るでしょう。
アマチュアゴルファーの平均ヘッドスピードは男性で38m/s~43m/s、女性が33m/s未満と言われています。
そしてアマチュアのハードヒッターで48m/sです。
ヘッドスピードが50m/sがどれほどすごいことなのか分かりましたか?
ヘッドスピード50m/sを目指すならドライバーを見直せ
ヘッドスピード50m/sがどれだけ凄いかが理解できました。
それでもやはりドライバーで飛ばすと言う野望はなかなか捨てられないものですよね。
少しでも近づけるために、まずは自分が使っているドライバーを見直しましょう。
飛距離を競うドラコン選手のクラブをお手本にしてください。
彼らのクラブはルールぎりぎりの48インチで、クラブ総重量もそこまで重くありません。ヘッドスピードを上げるには、長くて軽いクラブが有利になります。
また長尺ドライバーでヘッドスピードを上げるには、ヘッド重量も大事です。
重いヘッドだと振り遅れてしまうので軽めのヘッドが良いのです。
さらに同じくらいシャフト重量も大事で、40gから50gのものをオススメします。
46.5インチを超えるドライバーの場合は、普段のシャフトよりも10gから20gくらい軽くした方が振り遅れず、ヘッドスピードも上がります。
もちろんこれはヘッドスピードに限ったことであり、クラブが長くなるとミート率が下がってしまう可能性もあるので、タイミングが合わせやすいことを最前提に慎重に選ぶようにしましょう。
ヘッドスピード50m/sを目指すな筋力と柔軟性を
ヘッドスピードを上げるにはクラブをしっかりスイングプレーンに乗せることです。
そしてそのためにはそれなりの筋力が必要となります。
と考えた場合にまず最初に浮かぶのは「腕力」かもしれませんが、それだけでは良いスイングにはなりません。
ゴルフスイングは体全体を上手に使わなければなりません。
ですからバランス良く全体を鍛えてください。
上半身だけが強くても、フィニッシュで左足がぐらついてしまいます。
逆に下半身だけが強くても、スイングスピードに耐えられず、腕が伸びきってしまえばミスショットにつながります。
ヘッドスピード50m/sで長尺ドライバーを使うとなるとなおさらそのスピードに耐えられる筋力は絶対条件になります。
またヘッドスピードは捻転差も大きく関係しています。
そのためには十分な柔軟性も必要です。
柔軟性とは簡単には得られるものではないので、毎日少しずつでも良いのでストレッチを行うことで徐々に柔軟性をつけていきましょう。
ドライバーで飛距離を出すための条件
ドライバーの飛距離300ヤードを目指しているあなたへ。
ここではヘッドスピードを中心にお話してきましたが、ヘッドスピードが50m/sあるだけでは飛距離300ヤードは無理なのです。
次に挙げる条件が必要となります。
・ヘッドスピード 50m/s以上
・ボース初速 72m/s以上
・ミート率 1.48以上
・打ち出し角 12~15度
・スピン量 2000~2400回転
これらの条件が全て揃って、初めて300ヤード飛ばすことができるのです。
この条件の中で一番ハードルが高いのがヘッドスピードです。
その他は練習を重ね、しっかりとスイングができるようになれば自ずとついてきます。
しかしヘッドスピードは練習を重ねるだけでは得ることができません。
先に話したようにクラブの選択や筋力、柔軟性も必要です。
ヘッドスピード50m/sともなると尚更です。
飛距離が伸びれば有利になる
ヘッドスピード50m/s、飛距離300ヤード。
完全にプロゴルファーの世界ですよね。
しかしなぜ多くのゴルファーがそれを目指すのでしょうか。
ゴルフは飛距離を競うスポーツではなく、打数を競うスポーツです。
しかし多くの人が飛距離にこだわるのは、飛距離が伸びることで有利になるからです。
ドライバーの飛距離だけ伸びることはなく、もちろん他のクラブの飛距離も比例して伸びているはずです。
そうするとまずは、ティーショットでのクラブの選択肢が増えます。
PGAを見ていると分かりますが、ティーショットでドライバーを使用しない場面を良く見かけます。
長い距離であっても十分に飛距離が出るので、しっかりとコースマネジメントできるのです。
もちろんティーショットで毎回ドライバーを握ることが悪いわけではないのですが、ゴルフにおいてクラブの選択肢が増えることはかなり有利になります。
また飛距離が出るとセカンドやサードショットの番手が短くなるのでダイレクトにピンを狙いやすくなります。
このように有利なことはたくさんありますが、飛距離ばかりに集中するより、安定した飛距離を出した方がスコアは安定するのは間違いありません。
ゴルフは全てにおいてバランスが大事
ヘッドスピードを上げることも大事ですが、ボール初速やミート率も同時に上げていかなければなりません。
またドライバーと違ってアイアンは飛距離ではなく、距離感が大事です。
それら全てがバランス良くできるようになったら、間違いなくシングルプレーヤーになれるでしょう。
だからこそゴルフは難しく、時間を要し、それでいて面白いスポーツなのです。