ヘッドスピード38m/sが速いのか遅いのか、ドライバーの飛距離は人それぞれです。
ただ飛距離を求める人であれば、スイングスピードを上げて、さらにヘッドスピードを増す方法を探すか、もっと他の方法を探すのではないでしょうか。
今回はヘッドスピードと飛距離の確認方法と、他の方法で飛距離を求める方法について紹介します。
ヘッドスピード38m/sのドライバーショットのスコアメイクとは
ドライバーの飛距離はヘッドスピードの速さの違いが大きな要因です。
確かにヘッドスピードが速いと、遠くに飛ばすことができます。
逆にヘッドスピードが遅いと、あまり飛ばないと言われています。
単純に考えても、ヘッドスピードの速いほうがインパクトでの衝撃は強く、ボールに与える反発力は強くなります。
裏付けるデーター上の飛距離を見ても、やはりヘッドスピードが速ければ遠くに飛ばすことができることになっています。
つまり、弾き飛ばすパワーの強さが飛距離に関係すると言うことです。
でも実際にはヘッドスピードが遅くても飛ばせるゴルファーはいます。
例えば平均的な男性のヘッドスピード40m/sで見ると、計算上の飛距離は210ヤードです。一方で実際のドライバーショットを見ると、ヘッドスピードが38m/sでも、飛距離は230ヤードということがあります。
理由はさまざまですが、飛距離の三大要素で、初速が7割、スピン量と打ち出し角で3割と言われています。
初速はヘッドスピードに関係しますが、同時にミート率も大きな部分を占めています。
そこで例に挙げたヘッドスピード38m/sを元に、ドライバーの飛距離を伸ばす方法を探っていきます。
ドライバーのヘッドスピード38m/sの机上と現実の飛距離を比較
ドライバーのヘッドスピードが38m/sのとき、計算上の飛距離は210.9ヤードです。
でもコース上で実感する飛距離は200ヤードの少し手前と言ったところではないでしょうか。
ヘッドスピードを元に飛距離を割り出すときは、「ヘッドスピード×5.55=飛距離」で計算するのが一般的です。
くどいようですが実態と違うと感じるのは、インパクトでのミート率が関係しているからです。
ドライバーヘッドの芯で捉えると、ヘッドに当たったときスッと振り抜ける感触があるはずです。
抵抗感の少ないヘッドの走りに対して、ボールにかかる反発力は高く、そらが飛距離を生むことになります。
ちなみに、ここで表示している数値はあくまでもキャリーです。
着弾後に転がっていくランは入っていませんが、仮にランを加えた飛距離は228ヤード、ざっと230ヤードが机上の数値です。
実際に数値で考える216ヤードですから、条件がよければ220ヤードと言ったところでしょうか。
この220ヤードから230ヤードの飛距離が、多いか少ないかは人によって違います。
ただレギュラーティーでプレーするのであれば、パー4ならツーオン、パー5なら軽くスリーオンができる飛距離です。
まずはヘッドスピード38m/sの飛距離の実態を確認した上で、飛距離アップについて考えていきます。
ドライバーのヘッドスピードが38m/sならセンターから攻める
ドライバーのヘッドスピードが38m/sでも、飛距離がプレーに影響することはないはずです。
もちろん、よりグリーンに近づけることができれば、スコアアップは期待できます。
でもプロゴルファーのように各ホールでバーディーを狙って、60台のスコアを目指すわけではないでしょうから、アマチュアはほどほどの飛距離を保てればスコアメイクはできるはずです。
ここで気をつけたいのは、無理に飛距離を求めないことです。
あと5ヤード、上手くいって10ヤード伸びれば、スコアが良くなると思い込むことは危険です。
セカンドショットの番手が1つ違うだけで、確実にスコアアップが可能なプレイヤーはごくわずかです。
5ヤード・10ヤードの違いを活かせる技術力と言えば、プロやトップアマ程度のレベルが必要です。
もしもその域に達していたら、ヘッドスピードは38m/sではなく50m/sを超えているはずです。
そこでヘッドスピード38m/sのプレイヤーがスコアメイクするためには、センター狙いのドライバーショットを心がけることです。
そのセンターを打てるショットの中で1ヤードでも前に進めるのであれば、「もっと良い」と言うことになるでしょう。
ヘッドスピード38m/sでも飛距離を稼ぐドライバーショットとは
ドライバーの飛距離はキャリーだけではなく、芝に着弾後の転がりであるランの距離も重要です。
ヘッドスピードが38m/sであれば、キャリーの最大飛距離は210ヤードです。
でも仮にランで何十ヤードと転がれば、相対的な飛距離は十分すぎるものとなります。
ドライバーのキャリーは、高弾道のほうが有利です。
でも着弾後のランが期待できず、いかに飛ばすかが勝負となります。
一方で低弾道であれば、キャリーの飛距離は落ちます。
でも高弾道に比べてランの割合が多くなり、転がすことで高弾道を上回る飛距離を出すことができるかもしれません。
比較するとヘッドスピードが38m/sであれば、低弾道を狙ったほうが距離を稼ぐことができるはずです。
ただ低い球筋の欠点は、バックスピンの回転数が増えることです。
比較的フェード系のボールが出やすくなり、ランの出るドロー系を打つのには意識的なドローボールのスイングが必要です。
ティーアップの場所を若干内側(右側)に寄せると、スイングの最下点でインパクトできるので低い球筋になります。
あとはクローズスタンスをとって、インサイドアウトでスイングすればドローボールになります。
ドライバーのヘッドスピードが38m/sなのは捻転不足に原因がある
ドライバーのヘッドスピードを増すために、ヘッドスピード・低い弾道・ドローボールの効果を紹介してきましたが、マイナス要因についても確認しておきます。
ヘッドスピードが38m/sなのは、スイングスピードが遅いことが原因です。
スイングスピードが遅いのは、捻転が不足していることが大きな原因だと考えられます。
捻転は左肩を回して身体を捻ることではありません。
左肩を外転しますが、軸となるのは背骨ではなく右足の付け根の部分の股関節です。
右サイドに軸を置いて左サイドを回すと、外転域は広くなり、バックスイングは大きくなります。
ところが背骨を中心に軸を置くと左肩の可動域が狭くなり、スイングは小さくなります。そんな小さなスイングはヘッドスピードを落とすことになり、結果的にドライバーの飛距離も短くなってしまいます。
テークバックで右股関節の上に軸を乗せ、その右股関節を後ろに引きながら右肩を引きます。
左肩は身体の前で回転するのではなく、右横にスライドするだけで背中はターゲットの方を向いています。
できれば左肩甲骨を左サイドに目いっぱい移動して、トップの位置を迎えることができれば、十分な捻転ができていることになります。
ドライバーのヘッドスピードが38m/sでも飛ぶビハインドボール
ドライバーのヘッドスピードが38m/sであればパワー不足は否めませんが、飛距離を求めるのであれば頭を残すスイングが効果的です。
ヘッドスピードが1m/s速くなると飛距離は5ヤード伸びると言われています。
ヘッドスピード38m/sが48m/sになると50ヤードも飛距離は伸びますが、ヘッドスピードをそれだけ上げることは不可能に近いものがあります。
そこでヘッドスピードのロスをなくしてスクエアなインパクトをしましょう。
しかもインパクト後のフォロースルーのほうが加速するスイングで飛距離アップを狙うことができます。
ビハインドボールと言われる姿勢をとることで、インパクト以降のスイングを加速できます。
アドレスのときから頭の位置を動かさず、インパクト後に身体が左サイドに移動してフィニッシュを迎えるまで頭を残すスイング法です。
ドライバーのショットでは、左足内側のくるぶしの延長線上にボールを置くため、ボールよりも頭は後ろ側にあります。
この頭を残すスイングでインパクトして右腕を地面と平行になるまで送ると、インパクトでの衝撃のロスが減り、ヘッドスピードは加速していくことになります。
結果的に方向性を保ちながら飛距離は伸び、しかも低い弾道でランも期待できるショットが可能になるのです。
ドライバーのヘッドスピード38m/sよりも大切なこと
ドライバーのヘッドスピード38m/sというのは男性にとっては少し物たりないものです。
でもレギュラーティーであれば、スコアをまとめられる飛距離は得られます。
肝心なことは曲がらないこと、コースのセンターでプレーができればスコアメイクができるはずです。
ゴルフはヘッドスピードよりも何打で上がったかが重要なのですから。