ゴルフで重要と言われるミート率の平均を知りそれを超えよう

最終更新日:2017/11/03

ゴルフ雑誌やゴルフレッスンで良く見たり聞いたりする「ミート率」。
それだけミート率が重要なのは理解できますが、一体どのくらいのミート率があればOKなのでしょうか。

ゴルファーのミート率の平均、そしてプロゴルファーたちのミート率はどのくらいなのかご存知ですか。

また平均以下だった場合、どうすればミート率を上げることができるのか考えてみましょう。

ゴルフで重要なミート率とは

「ミート率、ミート率」と言われているので、それが高いと良いのは十分理解できています。
しかしそもそもミート率とは一体何のことを言っているのでしょうか。

ミート率と言われると、何となくですが「しっかりと芯を捉えた確率」みたいな感じを受けます。
しかしこれはきちんと計算式で求められる数値なのです。

ボールの飛んでいく速度(ボール初速)をスイングした時のヘッドの速度(ヘッドスピード)で割った数値がミート率になります。
ですからミート率が高いと言うのは、ヘッドスピードに対して効率よくボール初速が出ていると言うことなのです。
分かりやすく言うと、効率よくエネルギーをボールに伝えられていると言うことなのです。

ミート率が高いのは良いことですが、世界で活躍しているプロゴルファーでミート率が凄まじく高いと言っても実は物理的に上限があるのです。

そのミート率の上限は、1.56だと言われます。
あの世界を驚かせたゴルフの神様タイガーウッズですらこの上限に達しておらず、1.4の後半から1.5くらいと言われています。
ですから、アマチュアゴルファーであれば平均的な数値のミート率であれば十分なのです。

ゴルフのミート率の平均値は

アマチュアゴルファーのミート率の平均値は、1.3前半と言われています。
数値だけで考えると、平均ミート率が1.4前後出ればかなりのミート率と言えます。

アマチュアのシングルゴルファーで平均1.3後半から1.4くらい出れば良い方です。
一般的にミート率が1.4以上であれば、効率良くボールに力が伝わっていると言うことになります。
逆に1.39以下になると、ボールにうまく力が伝わっていないと言うことです。

先ほどミート率の上限についてお話しましたが、もしその上限を超える数値が出るようなボールがあったとしたら、それは「ルール不適合」のボールになります。

まずアマチュアゴルファーであれば、1.3前半出ていれば平均であったとしても十分な数値と考えてください。
ミート率が重要だと考えすぎて、ミート率を上げることばかりに意識が行ってしまい、芯に当てようと必死になった結果、スイングが歪んでしまう人がいるからです。
ミート率を上げることを意識するのではなく、しっかりとしたスイングができた結果としてミート率が上がると考えるようにしてください。

ミート率が平均以下のゴルファーは

ではミート率が平均以下のゴルファーはどのようにミート率を上げれば良いのでしょうか。

まず大切なことはクラブヘッドの芯で打つことです。
「芯」とは、ヘッド内に存在する重心からフェース面に向かって垂線を引っ張りフェース面と交わる点のことを言います。
この芯に限りなく近いエリアで打つことができれば、インパクトのパワーを正面で受けられ、ボールに伝わるエネルギー量が大きくなり、初速が上がるのです。
つまりミート率が高まって、エネルギーを効率良くボールに伝えらえる状態になるのです。

最近ではこの芯と同等の反発力を得られる範囲(スイートエリア)を大きくしているクラブがたくさん出ています。
しかしこれは実際に芯が広いと言うことではなく、芯を外してもヘッドのブレが少なく初速の下がり具合が少ないということなのです。
どんなにスイートエリアが大きかったとしても、ヘッドの芯はあくまでも「点」であることを理解しておいてください。

そんな芯に当てることばかりに意識を持ってしまうと手先だけでボールをコンタクトしようとしてしまい、手打ちになってしまう危険性が高いのでそれだけは気をつけてください。

長いクラブはミート率を下げる

ドラコン選手たちが好んで使うのが長尺ドライバーですよね。
ゴルフクラブは長いほど飛距離が出やすいのは事実です。
それは長い方がスイングの時に遠心力が高まり、ヘッドを加速させやすいので、ヘッドスピードが上がりやすいからです。

しかし長ければ長いほどクラブ操作し辛くなるのは容易に想像できます。
ですから安にクラブを長くしてしまうとコントロール性を失ってしまい、必要とするミート率の低下に繋がってしまいます。

長いクラブを使うとしても、如何にコントロール性を失わずに長くできるかと言うことを第一に考えてください。
いくら長尺ドライバーを使ったとしてヘッドスピードが上がったとしても、ミート率が低下してしまったら、エネルギーをボールにしっかりと伝えることができないので飛距離は望めません。
もちろん技術は進化していて、最近の長尺クラブはパワーを如何にボールに伝えられるかを重視していて、長くしてもミート率を上げられるような工夫はなされています。
だからと言って長いクラブが必ずしも平均飛距離を伸ばせるとは思わないようにしましょう。

ミート率が平均以上ならスコアアップできる?

ミート率が高ければ高いほど高率良くエネルギーが伝わるので良いことではあります。
しかしそれが必ずしも高いほど良いというわけではありません。

ドライバーに限り、ミート率が平均以上であることに越したことはありません。
しかし予想以上に飛んでしまい、ドッグレッグのホールを突き抜けてOBなんてことになってしまっては、どんなにミート率が高くてもうれしくはないですよね。

いつも以上にミート率が良くて計算以上に飛んでしまうのは、安定性を求められるゴルフにとっては危険です。

UTやアイアンでピンを狙う場合は、飛距離を出すことよりも、狙った通りの距離を飛ばすことの方が重要です。
故に、そういったショットではミート率を上げることよりも安定した数値を出すことの方が重要なのです。

実はシングルゴルファーであっても、1ラウンドで芯を捉えたショットができるのは数発だと言います。
どんなにナイスショットに見えても、しっかりと芯を捉えていないのがほとんどなのです。
ただ平均的にミート率が高いので、芯から多少ずれていてもそれなりの安定したショットとなり、スコアがまとまるのです。

ミート率が高いだけではなく、上下限の幅の狭い安定したミート率を持って初めてスコアアップに繋がるのです。

ミート率と飛距離の関係

アマチュアゴルファーのミート率の平均が1.3前半、タイガーウッズのミート率の平均が1.4後半と言う話をしました。

「あのタイガーウッズとアマチュアゴルファーのミート率がたったの0.1~0.2しか変わらないなら、ミート率はあまり重要ではないのでは!?」と思った人もいるのではないでしょうか。

実はミート率は、0.01高くなるだけで約5ヤード程度飛距離アップします。
故に、ミート率が0.1違えばそれはかなりの違いになると言うことなのです。

例えば、ミート率1.36のゴルファーが、ミート率を0.08高めてミート率が1.44になったとします。
すると飛距離は40ヤードもアップできると言うことになるのです。
ですから、0.1の違いは「たった0.1」ではなく「0.1も」違うのです。

飛距離を伸ばすために日々ヘッドスピードを上げることに精進している人を多く見かけますが、ヘッドスピードが遅くてもミート率が高ければ飛距離を出すことができます。
実際に女子プロゴルファーは男性アマチュアゴルファーよりもヘッドスピードが遅い場合がほとんどですが、ミート率が高いため飛距離を出しているのが何よりも証明していますよね。

しっかりとしたスイング軌道が一番

ミート率が重要なことは十分理解できたかもしれませんが、ミート率は上げようと思って上げられるものではありません。

プロゴルファーもミート率に意識を置いて練習している人はほとんどいないでしょう。

ミート率を上げるには、しっかりとした正しいスイングをすることが一番です。
正しいスイングをすれば、自ずと芯を捉えるのです。