タイガーウッズの病気と錦織圭の悩みは精神的支柱にある?

最終更新日:2017/09/22

タイガーウッズは腰、錦織圭は腕、それぞれが故障を理由に戦線離脱していますが、外面的な病気以外に内面的な悩みがプレーに影響しているようです。

プロ選手にとって重要なメンタルについて、特に精神的な支柱を元にモチベーションについて考えていきたいと思います。

タイガーウッズと錦織圭が共通する顔の造りと病気について

ネットを見ているとプロゴルファーのタイガーウッズと、プロテニスプレイヤーの錦織圭の顔が似ているというのを発見しました。
一瞬、目を疑いましたが比較した写真を見ると、確かに似ているようです。
目元や口元なによりも輪郭が同じようで、ウリふたつとは言いませんがそれなりに雰囲気は掴んでいるようです。

最近は2人とも病気を理由に戦線離脱していますが、似ていると言うことなのでついでにアスリート、プロ選手としても比較したいと思います。

まずはタイガーウッズです。

タイガーウッズは生まれて数か月でクラブを握り、2歳になると周囲では有名なゴルフ上手の子供となっていました。
4歳からは専属のコーチに指導を受けて、高校・大学では全米・世界の選手権で名を馳せた存在となり、大学2年でプロ入りします。
翌年にはマスターズで優勝、若くしてグリーンジャケットに袖を通した、いわゆる天才肌のプレイヤーです。

ただ、この道を進むきっかけはスクラッチプレーヤー(HDCP-0)だった父親にありました。

天才タイガーウッズと努力の人錦織圭の病気が心配

天才と言われるタイガーウッズに対して、錦織圭は努力の人だったようです。

少年時代に父親からテニスの手ほどきを受けますが、タイガーウッズとは違って錦織圭の父親は趣味の域、ただどんなボールにも食らいついていく、その足腰と勘の良さを発見したようです。
大会出場しても目立った戦績はなかったようですが、父親は自分が教えてあげることができない分、機会があることにレッスンを受けさせていきます。

松岡修造との師弟関係は有名ですが、実際にサポートしたのはソニーの盛田氏でした。
錦織圭の転機とも言える盛田基金でテニス留学が決まり、渡米の機会を手に入れます。

数人のメンバーと共にテニスアカデミーでレベルアップと語学を習得し、最終的には世界的な選手の可能性があるとの評価を得て、さらに高いレベルでの指導を受けられることになります。

盛田氏が世界に通用する選手の育成を目指して作った基金だったこともあり、それまでの滞在費やレッスン料などを拠出してもらっていましたが、レベルアップしたコーチングには年間1,000万円です。
高額の費用が追加されますが、快く引き受けてくれたことで現在に繋がっていると思います。

もちろん一緒に行った仲間が「帰りたい」という中でも、石に噛み付いてもという気概で頑張り、米国で過ごす決意をした本人の努力があったのは当然のことです。
また支えてくれたのは盛田氏でしたが、テニスを始めて続けることができたのは父親のおかげだと思います。

現在の錦織圭は、腕を怪我したり病気でのリタイヤで、選手生命の危機とまで言われていますが、努力でまた這い上がってきてほしいと思います。

スポンサーが気にするタイガーウッズと錦織圭の病気について

顔の形で共通性を噂されるタイガーウッズと錦織圭ですが、2人は「人気選手」としての共通性もあります。

プロスポーツ選手の場合には、戦績に比例して賞金を稼ぐことができ、毎年宝くじを引き当てるくらいの収入を得ることができます。

ただ人気選手の場合には、憧れるファンが選手と同じものを使いたいと考えて、メーカーはスポンサーとして専属契約をします。
ゴルフやテニスというカテゴリーの中で人気があるほど契約金は高く、例えばタイガーウッズのプロ入りのときには戦う前に日本円で90億円の収入があったそうです。

錦織圭も世界ランキングが上位になったことと、バラエティ番組などの出演も相まって、日本市場ではテニス関連以外のスポンサーからもオファーがあり、その収入総額は天文学的とも言われています。

ただし莫大なスポンサー料は、契約条項に違反すると相応のペナルティーを受けることになります。
錦織圭の場合、ミスショットでラケットを地面に叩きつけて折ったことから「ラケットが悪いから」とアピールしたともとられて、罰金を科せられています。
またタイガーウッズはプライベートでのトラブルでスポンサーは、タイガーウッズに商品性が失われたと考えたようで撤退したということもあるようです。

ちなみに海外のスポンサー契約の場合には、期間中に選手側に不備があるときは契約料がストップされる特約を結んでいることが多いので、病気などで戦線離脱すると莫大なスポンサー料は消えてしまうことがあります。

タイガーウッズや錦織圭が心をコントロールできないのは病気

テニスプレーヤーがラケットを壊す、ゴルファーがクラブを折るというのは、ミスショットをしたことが原因と考えることは少ないようです。

ゴルフやテニスのゲームではミスショットをすることは当たり前で、その頻度が少ないものが勝利を収めるわけです。

ひとつひとつのプレーに対して一喜一憂するようでは、タフなゲームを戦い抜いていくことはできません。
まして世界でトップクラスに入るような選手が道具を壊す行為で、自分のミスに対して「怒り」を表現することは許されないと考えるのが常識です。

でもタイガーウッズも錦織圭も、オフシャルである試合会場でその愚行を繰り返しています。
これは精神的に不安定になっていることで、感情をコントロールできなくなっている心の病気でもあります。

その一因には、身体の故障や体力を含めたコンディションなどの外面的なものもありますが、大きな部分としては精神的な支柱となるものが信頼できていないからだと思います。
プライベートな部分については情報がクローズされているので詳細は分かりませんが、父親の影響があったのではないかと推測する向きもあるようです。

タイガーウッズと錦織圭の病気の発端は心の支柱にある?

タイガーウッズの精神的支柱は、ゴルフを授けてくれた父親にありました。
最初のコーチからゴルフの基本を仕込まれ、2番目のコーチからは勝つ戦い方を教えられましたが、タイガーウッズ自身が振り返るときは必ず父親の指導法でした。

ティーショットを打つときに大きな音を立てることで、どんなときでも平常心でスイングができるようにした父親の教え、その些細なことがいつまでも心に残っていたようです。
ところが2006年、もっとも信頼できる父親が亡くなりタイガーウッズの支柱が消えると、音を立てたように崩れ落ちていきます。

一方で錦織圭は父親の手ほどきでテニスを始めますが、小さな頃から自分で判断することを最善と教えられて育ちます。
チャンスを生かして父親の元を離れ渡米して、現在の活躍するプロ選手となりました。

もちろんその間も両親からは精神的なサポートを受けていて、例えば転機となったマイケルチャンをコーチに迎え入れることができたのは、マイケルの妻がカフェにいたところを狙って母親が頼んだと言う逸話もあるほどです。

ところが「彼女」の存在に対して否定的な両親・コーチ・スタッフに対しての不満が、ミスショットのときに爆発したという話もあるようです。

信頼している人から裏切られた想いと、裏切り行為をしている自分への苛立ちを収めるためには、心の病気を取り除くしかないような気がします。

タイガーウッズの病気は錦織圭の悩みと一緒

タイガーウッズがなぜゴルフをしたかと言えば、父親に誉めてもらいたかったからでしょう。
わずか2歳で天才とまで言われたのですから、父親の期待も相当なものだったと思います。
またその期待に応えたいという強い思いを持ち続けたことがトップまで駆け上がる原動力になったことは間違いないと思います。

また錦織圭がなぜテニスを続けてこられたかと言えば、父親の期待に応えたいと思ったからでしょう。
父親は毎週末の2日間は試合会場までの送り迎えと応援をして、しかも勉強までサポートするほど期待をかけていたことに応えたいという思いがあったはずです。

2人とも技術論的には自分で判断できるほどの経験と知識を持ち合わせています。
敢えて技量を求めるコーチングを必要としているとは思えませんが、心に病気を抱えているとしたら精神的な支えは必要としていると思います。

錦織圭が「強くなった」と感じたのは、マイケルチャンのコーチングからですが、実際には最後まで諦めない「根性論」の指導が多いと言われています。

今のタイガーウッズにも精神的に支えるコーチが現れれば、復活は時間の問題だと思いますが、あまりにも偉大すぎるスーパースターのコーチを引き受けられる人がいるのか、そこが問題かもしれませんね。

錦織圭を真似ることでタイガーウッズは病気から脱出できる

錦織圭のコーチであるマイケルチャンは、常に「信じろ!君ならできる」と指導し、父親が錦織圭の将来を信じたように自分自身を信じることの大切さを説いたそうです。

こういったことからタイガーウッズにも同様に信頼できるメンタルサポーターがいれば、今の悩み多き病気とも決別できるのではないかと思います。