ゴルフのためのトレーニングでどこを鍛えれば良いのかを検索すると、一番多いのは下半身強化ですよね。
スイングでは、クラブを持つし、捻転が大事なので上半身を鍛えることの方が必要だと思いませんか?
ゴルフで鍛えるべきなのは上半身より下半身とは何故なのでしょう。
ここで一緒に考えてみましょう!
ゴルフにとって上半身よりも下半身とは
CMやプロゴルファーの密着番組などを見ていると、選手が汗を流しながら上半身や下半身を鍛えている様子が流れたりします。
プロゴルファーはそれが仕事なので、ゴルフのために全身をバランス良く鍛えているのです。
ボールを遠くへ飛ばすには、上半身の筋肉(特に上腕二頭筋などの腕の筋肉)を鍛えることが重要だというイメージがあります。
しかし実際は、飛距離が出やすいクラブを振る際のヘッドスピードを上げるためには、腕の力をなるべく抜いて肩周りをリラックスした状態にさせることが重要です。
腕に力を入れた状態でスイングをすると棒のように引っ張ってしまい、体幹部分が思うように動かず、ヘッドスピードを上げることができません。
そこでヘッドスピードを上げるために必要な筋肉が下半身の筋肉となってきます。
下半身とは筋力を安定させることで、バランスのとれたゴルフスイングを可能にし、1ラウンドで4~5時間という長い時間動くためにも、ゴルフおいて大変重要なのです。
またショットの正確性を安定させるためにも下半身の強化は意識して取り組んでいきましょう。
上半身とバランスの取れた下半身の基礎作り
プロゴルファーは専属トレーナーのもと、バランスの取れた、それでいてとてもハードなトレーニングをします。
彼らは、下半身ばかり鍛えるのではなく、同じくらい上半身も鍛えています。
しかし突然彼らのようなトレーニングを始めてしまうと、怪我をしたり、仕事などのに支障を来たしてしまいます。
ですから、私たちアマチュアは日々の生活に無理のないトレーニングから開始するようにしましょう。
下半身を強くするにはまず歩くこと。
最初は、トレーニングとして時間を取ってまでする必要はなく、日ごろの生活の中で、バスやタクシーを使ってたところを歩くようにするとか、階段を積極的に使うなどするだけでも十分です。
このような意識で下半身を使う頻度を増やすことで基礎体力は大幅に変わります。
まずは歩くことからはじめ、慣れてきたら走るようにしましょう。
歩く、走ると言った運動は、下半身強化になるだけでなく、持久力や体力も同時に付くので、一石二鳥、三鳥の効果が望めます。
ゴルフに必要な下半身とは、決してボディビルダーのような盛り上がったカチカチな筋肉質なものではないのです。
無理なくバランスの取れた下半身の筋力アップ
歩いたり、走ったりすることで、持久力のある基礎筋力が出来たら、次は筋力強化です。
単純運動で体力を消耗するイメージがありますが、継続することで短時間での効果を期待できるのが「スクワット」です。
スクワットで下半身を鍛えると、筋力アップだけでなく股関節の可動域アップにもなり、ゴルフに必要なことを同時に鍛えることができるオススメトレーニングなのです。
★太ももとお尻を鍛えるスクワット★
①肩幅よりやや広めに足を開きまっすぐに立ちます。
②両腕をクロスさせ、両手を両肩に置き、上半身を動かさないように腰を下ろます。
(お尻を後ろのほうに突き出すイメージ)
③適切な高さまで下ろした腰をあげて立った状態に戻します。
スクワットは、無理をしたり、間違った姿勢だと腰や膝を痛めてしまいます。
ですからしゃがみこむほど腰を下ろさず、背筋を伸ばした状態で維持できる姿勢を保ち、時間をかけて行うようにしましょう。
10回程度を2~3セット行うのが理想ですが、慣れるまでは自分のペースで問題ありません。
柔軟性の高い下半身とは
ゴルフのための下半身のトレーニングでは、筋力トレーニングだけでなく、柔軟性を高めるストレッチも必要です。
その中でも重要な下半身とは、実は足首です。
先に紹介したトレーニングと違い、簡単にどこでもできるので是非空いた時間を上手に使って行って欲しいです。
これは、足首の柔軟性を高めながら、足首を強化することもできます。
★足首ぐるぐるストレッチ★
①まず足首を左右にぐるぐると回転させましょう。
座りながら、片方の足を上げて、ぐるぐると左右に足首を動かすだけです。
②片方の足首を20回ほどぐるぐる回したら、もう片方の足も同じようにやってください。
簡単すぎて拍子抜けしませんでしたか?
仕事の空き時間にデスクで、寝る前のリラックスした時に布団の中でと場所も時間も選びません。
ツアートーナメントの解説等で活躍している森口祐子プロも、自身の著書でオススメしているトレーニングです。
ゴルフで使う所は、日ごろ頻繁に使わない部分が多いので、ストレッチをしておかないと怪我に繋がってしまいます。
ゴルフでは、上半身でも下半身でも細かなところまでストレッチすることが大事です。
上半身の筋力もある程度は必要
ゴルフに必要な鍛える下半身とは、太ももや脹脛、足首と分かりやすいです。
では上半身となるとどの部分になるのでしょうか。
ゴルフに必要だと考えると、「腕」をイメージする人が多いでしょう。
確かに腕の筋力や握力もゴルフに多少は必要です。
しかし一番必要なのは「体幹」です。
体幹を鍛えるのは、ゴルフに限らず一般的なスポーツにおいて必要なのです。
ゴルフでは、可動性を最大にするために体幹の強化が重要なのです。
可動性とは、関節や筋肉などの運動機構が働くことと、それらがどれくらい自在に動くかと言うことです。
そして可動性を得るだけでなく、それを自由に操らなければいけません。
優れた可動性を上手に操ることで、動きをコントロールし、安全・効果的・連続的なゴルフスイングができるようになるのです。
ゴルフスイングのように複雑で反復性のある動きでは、コントロールできないと、負荷に耐えるための関節や筋肉の能力に限界がきてしまいやすいのです。
ですから可動性を高めると、そんな怪我のリスクを最小限にできます。
どんなにゴルフが上手でも怪我をしてしまったらどうしようもないですからね!
素振りでも十分なトレーニングになる
ゴルフのための下半身や上半身の重要性、そのためのトレーニングについてお話してきました。
しかしトレーニングで鍛えるばかりでは、実際ゴルフに使う筋肉を鍛えきれてない可能性もあります。
ですから実際にクラブを使って素振りをしながら下半身を鍛える方法も取り入れるようにしましょう。
クラブは8番か7番アイアンを使います。
あくまでも素振りなので、ボールは打ちません。
いつも通りの素振りをするのですが、トレーニング素振りの際は、膝をいつもより深く曲げてください。
5cmくらい深く沈みこむような形で膝を曲げ、上体を起こさずに、前傾姿勢は保ったままです。
つま先下がりのライから打つのをイメージすとすると分かりやすいかもしれません。
スイングはどちらかと言うと水平に振る意識で、ゆっくり5回くらい振ります。
簡単なようですが、数回でも意外と下半身にきます。
腰が悪い方は、しないほうが良いでしょう。
下半身強化だけでなく、つま先下がりのライが苦手だったり、不安定だったりするゴルファーには、それを克服する練習にもなるでしょう。
素振りで鍛える下半身とは、筋力だけでなく実践でも使えるのです!
地味な努力こそ大きな結果が出る
上半身を鍛えようが、下半身を鍛えようが、何よりも大切なのはそれを続けること。
短期間に必死に鍛えてムキムキになっても続けなければ何の意味もありません。
ゴルフ上達に近道はないと良く言われますが、体を鍛えるのにも同じことが言えます。
ですから無理をせずに、自分が続けられるペースで行うようにしましょう!