プロゴルファーは1打1打に賞金や人生が掛かっています。
ですからトーナメント中の選手達の集中力は半端ではないです。
しかし集中し過ぎだったのか、魔が差してしまったのか。
石川遼選手が自分のボールを蹴ると言う珍事を起こしてしまいました。
ゴルフで起こる様々な珍事、その後などを紹介!
トーナメントで石川遼がボールを蹴る
2008年の国内男子ツアー「ダンロップフェニックス」で石川遼選手がゴルフ人生で初めての失態をしてしまいました。
インの10番からスタート、後半の2番ホールパー4でティーショットを大きく右へ曲げてしまい、松林方向にボールは行きました。
そして第2打地点へ向かって歩いている途中に、土の上にあった自分のボールをうっかり蹴ってしまったのです。
本人は、ボールの位置を40ヤード手前から確認できていたのですが、第2打で林の木を避けて打てるかと言うことだけを考えながらボールに近づいたようです。
フェニックスゴルフクラブは左右が松林になっています。
ですから石川選手は、最初松ぼっくりを蹴ってしまったくらいに思ったのです。
しかし足元を見るとそれが自分のボールだと気づき愕然としました。
「まさか自分のボールを蹴るとは思いませんでした。恥ずかしくてあまり言いたくないのですが…」
と後にコメントしています。
蹴ったボールは20cmほど転がったのですが、この行為で1打罰となりました。
ギャラリーが誤って選手のボールを蹴ると
石川遼選手は自分でボールを蹴ってしまいましたが、もし私たちギャラリーがトーナメント観戦中に、プロのボールを誤って踏んでしまったり、蹴ってしまった場合はどうなるのでしょう。
またギャラリー自身はどうすれば良いのでしょうか。
ギャラリーが選手のボールを踏んだり、蹴ったりして動かしても、ボールを拾い上げたり、元の場所に戻す必要はありません。
ギャラリーとは、ルール上では「局外者」です。
局外者とは、審判員、マーカー、キャディ、ギャラリーなどプレーに関係ない人やもののことを言います。
局外者がボールを動かした場合は、ペナルティはなく、そのボールは元の場所にリプレースされることになります。
またボールを踏みつけるなどして、元のライが変わったとしても、選手はオリジナルのライからプレーする権利があります。
ですから元のライに戻してからリプレースされることになります。
誤ってギャラリーにボールが当たってしまった場合も同様の処置になります。
だからと言って故意に蹴るなどの行為は言語道断なので止めましょう!
石川遼はうっかり、松森彩夏は自業自得
ボールを蹴ると言う前代未聞のうっかりミスと言いたいところですが、石川遼選手意外にも結構うっかりミスをしている選手はいます。
「喝!」と言いたくなるような、うっかりを通りこしたあきれた珍事がありました。
それは2016年の伊藤園レディースでの珍事です。
1日目の18番ホールで起きました。
松森彩夏選手が、グリーン上でマークし、ボールをキャディに渡そうと投げたのですが、それに気づかなかったキャディの頭にボールが当たり、そのボールはグリーン脇の池へ入ってしまったのです。
ルール上、ボールの取り替えはできないので、キャディは池に入り、胸まで水につかって探しましたが、結局ボールを見つけることはできませんでした。
結果、ロストボールとなり2罰打を科せられてしまったのです。
これはうっかりミスと言うよりも、軽率だと言って良いでしょう。
キャディにボールを投げて渡す選手をたまに見かけますが、気持ちの良いものでもありませんし、松森選手のような結果になる可能性があるのは目に見えています。
アマチュアゴルファーの方もキャディ付ゴルフの際に十分気をつけるようにしましょう。
石川遼のうっかりを超えた上原彩子
2016年の伊藤園レディースではもう1つの珍事が起きました。
上原彩子選手が、うっかりと言うよりも勘違いで過少申告になったのをご存知ですか。
石川遼選手がボールを蹴るに至った理由は、2打目のショットのことに集中しすぎていたからでした。
しかし上原選手は、米ツアーでのルールを思い込みで日本ツアーでしてしまったのです。
プロの試合でも悪天候で地面がぐちゃぐちゃになったときに特別なローカルルールが適用されます。
その日も芝を短く刈り上げた区域では罰打なしで、ボールを拾い上げて拭き、元の場所へリプレースできると言うローカルルールが適用されていました。
これが米ツアーだと、元の場所から1クラブレングス以内なら動かせるルールなのです。
そのため日本でも同じだと思い込み、米ツアーのルールを勝手に採用してしまいました。
ボールの置き間違いはプラス2罰打です。
その結果、彼女は初日に19回置き間違いしたので2×19=38プラス、そして初日の分はスコア提出してしまったので、過少申告がホール1か所につき2罰打で、置き間違いをしたのが15ホールだったので、2×15=30プラス。
合計68罰打で、その日69オーバーの141打になり、歴史に残る最悪スコアを出してしまったのでした。
ロリー・マキロイはクラブを蹴る、投げる
ゴルフは、ルールやマナーを重んじるスポーツです。
と言っても、ツアートーナメントを見ていると、クラブを地面に叩きつけたり、投げたりと感情をあらわにする選手も良く見かけますよね。
石川遼選手は、ギャラリーがショットの時にシャッター音をさせたことに腹を立て、クラブを叩きつけたことがあります。
しかし世界一の男は、それよりも気性が激しいようです。
世界ランキング1位にもなったロリー・マキロイ選手。
2015年WGCキャデラック選手権の2日目の8番ホールでそれは起きました。
2オンするには、左サイドの池越えを強いられる8番パー5で、222ヤード先のピンを狙ったショットが左に引っ掛かりボールは池の中へ。
それに腹を立てたマキロイ選手は、持っていた3番アイアンを右手で力いっぱい池に放り投げてしまったのです。
その結果残り10ホールは13本でプレーをしたのは言うまでもありません。
また2017年マスターズでは、イーブンで迎えた最終ホールパー4で、フェアウェイから残り140ヤードの2打目、素晴らしくナイスショットだったのですが、ボールはピンを直撃し、グリーン右手前に転げ落ちてしまいました。
チャンスが一転ピンチになった彼は、使ったクラブを蹴るといった、これまたゴルファーらしからぬ行動をしてしまいました。
ゴルフボールの行方
最近はキャディ付ゴルフよりもセルフプレーが主流になっています。
そのセルフプレーの際にスロープレーに繋がる一番の原因は、打ったボールを見失ってしまうことです。
石川遼選手がボールを蹴るミスを犯してしまいましたが、キャディも付いていますし、自分でもボールの行方はしっかり把握していました。
「失態」と言われるくらいですから、これは本当にうっかりだったのでしょう。
しかしアマチュアゴルファーの場合、そもそもボールの行方を把握してない人が多いです。
プレーヤー自身が把握できない可能性を考えて、同伴競技者が後方からしっかりと見てあげておくことも大事です。
特に初心者ゴルファーの場合は、ボールの行方を追う余裕はないので、中・上級者の人がしっかりと見てあげるようにしましょう。
仲間内とのラウンドだったら、見失ったボールをうっかり蹴ってしまっても、ご愛嬌!なんてこともあるかもしれません。
しかし接待やコンペ、競技であったらペナルティになるので気をつけましょう。
うっかりは反省、故意はゴルファー失格
プロゴルファーの珍事やルールについてお話しました。
ゴルファーだって人間ですから、うっかりミスを起こすことはありますよね。
初心者が余裕のない時だったり、中・上級者がかなり集中していたりすれば、思わぬミスを犯すことは当然あります。
残念ながら、うっかりであってもペナルティは科せられますが、反省して次回から気をつければ問題ありません。
しかしそれが故意に起こしたことであったら、それはゴルファー失格です!
アマチュアであってもゴルファーとして、ルールやマナーを重んじるようにしましょう!