辛い背中の痛み・病院にかかる前に知っておきたい痛みの原因

最終更新日:2017/05/12

「背中が痛い」というのは、日常生活で感じやすい体の痛みのひとつではないでしょうか?
しかし背中の痛みといっても、原因はさまざまなものがあるといいます。

今回は背中の痛みの原因や、病院に行く前に知っておきたい背中の痛みの症状や、自分でできる痛みの対処法をいくつか紹介します。

背中の痛みの原因は?

背中の痛みは感じやすい体の痛みのひとつです。

でも、背中の痛みといっても痛みの程度や原因はいろいろです。
胸の痛みなどと一緒にあらわれたり、お腹の痛みが背中の痛みと勘違いされることもあります。
なので背中の痛みは、病院で診てもらうことが大切です。

ではどうして背中が痛くなるのか説明していきましょう。

一般には、ケガや手術などの治療、ウイルスや細菌などへの感染がありますが、ストレスも痛みの原因になります。
皮膚、骨、関節、筋肉がダメージを受けたり、食道、胃、小腸などの内臓などの病気、神経が原因のこともあれば、心のストレスが背中の痛みになることもあります。

最も多いのが、筋筋膜痛症候群で、急性の筋肉の障害や、筋肉の反復性の過負荷ストレスで、筋肉内にしこりができます。
ゴルフのように反復してスイングを繰り返すスポーツは起こりやすいのです。

筋筋膜痛症候群は筋肉痛・コリの状態で、筋肉を触ると強く痛みを感じるトリガーポイントがあります。

筋筋膜痛症候群は背中の筋肉への負担・ストレスが原因なので、姿勢や睡眠不足などで悪化することがあります。
パソコンの仕事などで背中の血行が悪くなりやすい場合、筋筋膜痛症候群になりやすいので気をつけましょう。

背中の痛みの症状から、考えられる原因は?

背中を押すと痛みがあるなら、コリや炎症でしょう。

コリなら、血行不良、緊張、ストレス、睡眠不足などが原因の筋筋膜痛症候群であることが多いです。
マッサージ、湿布、鍼灸治療、カイロプラクティックなどで改善することができます。

また化膿性脊椎炎、化膿性椎間板炎等の炎症なら、マッサージなどでは改善しません。
病院で診察を受け、抗生物質などの処置をしてもらいましょう。

じっとしていたら痛みはないけど、動くと背中の痛みが激痛だという場合、椎間板ヘルニアや良性・悪性腫瘍の可能性があります。
病院でMRI検査を受けると分かります。
あのプロゴルファーのタイガーウッズは腰椎の椎間板ヘルニアのために4度目の手術を行い、今シーズンの復帰がほぼなくなってしまいましたね。

それから何もしていない時に突然背中に激痛が起こるのは、狭心症・心筋梗塞の可能性があります。
病院で心電図検査をしてもらいましょう。

あとは関連痛といって、背中とは違う部位の痛みを脳が背中の痛みと思うことがあります。
例えば虫歯が原因なのに、背中に痛みを感じることがあるのです。

病院に行く前に知っておきたい!左側の背中の痛み

胃炎とは、胃の粘膜に炎症が起こることです。
さらに皮ふや粘膜がただれた状態が、潰瘍です。

胃がダメージを受ける病気から、背中の痛みがでることがあります。

胃は、背骨の胸の下から腰のあたりで少し左にあります。
そのため痛みが背中の左の方に感じることがあります。

胃の障害では、胃炎もあるのですが、胃潰瘍でこの場所の痛みが起こりやすいです。
胃の場所は、背骨の胸の下の方から腰のあたりで、少し左にあります。
なので、胃潰瘍でこのあたりの背中の痛みを感じることがあるのです。
これは消化液が、自分の胃の壁を攻撃してしまうので痛みが起こります。

近年、ピロリ菌や消炎鎮痛剤などの薬で起こると考えられています。
お腹が空いているときに痛むのですが、症状が重くなると背中の痛みが出るのです。
放っておくと、血を吐いたり、胃に穴が開いたり、胃の入り口が塞がって食事が胃の中に入らなくなることもあります。

早めに病院に行き、治療をしてもらうことが必要です。

それから胃がんは、胃の粘膜が、がんの病変をきたしてしまう病気です。
早い段階では症状がなかなか見られないのですが、進行したらみぞおちあたりの腹痛と背中の痛みが出ます。
吐き気や胸やけの症状も出てくるでしょう。
進行したら、周りの内臓にまで病変が広まってしまいます。

近年は、胃がんで死亡する人は少ないですが、40歳以降で胃がんになることが多いようです。

病院に行く前に知っておきたい!右側の背中の痛み

胆のう炎は、肝臓の後ろにある胆のうに炎症が起こる病気です。
胆のうに石ができる胆石症を合併していることが多いです。

この石による刺激と胆のうから分泌される消化液で炎症が起きたり、細菌などが感染して炎症がひどくなることが病気の原因になります。
胆のうからも背中の真ん中に痛みを感じます。
ただ、真ん中だけでなく左右に痛みを感じることもあるようです。

他にも発熱、吐き気、黄疸の症状が出ることもあります。

胆石症は、胆のうや通り道である胆管に石ができる病気です。
無症状なことがほとんどですが、ケースによっていろんな症状があらわれます。
食後のお腹の痛み、背中の痛み、右肩の痛みなどです。
胆のうなどの痛みは、背中の真ん中や左右に感じます。

胆石症は増えていて、10人に1人は胆石症にかかっています。
病院で診てもらうことが大切です。

それから十二指腸潰瘍は、よく知られている病気です。
近年は、ヘリコバクター・ピロリ菌の感染が関係していることが多いです。
胃液の塩酸や消化酵素で胃を保護している粘膜がダメージを受けるのが原因です。
症状は腹痛が主ですが、背中の中央や左右への痛みも出ます。

ここまでお話ししたように内臓に不安を抱えていると、背中の痛みとしてあなたに訴えかけてくるのです。

そうなってしまうと、痛みを我慢しながらまともにゴルフスイングが出来ると思いますか?
体のどこかに不安があるときは、ゴルフを楽しむためにもとにかく治療に専念してしっかり治してください。

病院に行く前に知っておきたい!肩甲骨が痛いとき

肩こりはよく聞く症状です。

肩こりは、首の後ろから肩甲骨の間に起こることが多いです。
病気やケガ、そしてストレスが原因のことも多いです。

肩甲骨を覆う僧帽筋に痛みを感じ、肩甲骨の内側が硬くなった感じを受けます。
悪化すると、頭痛や腕の痛みとして広がることもあるのです。

骨盤のゆがみは、例えば左右や前後の傾きのバランスが崩れた状態も骨盤のゆがみです。原因はいろいろですが、左右の脚の長さの違いが原因のこともあります。

骨盤は人間の重心がある場所ですが、全身のゆがみとなってあらわれ、首や腰などにストレスがかかります。
骨盤のゆがみが原因で、首の筋肉の痛み、肩こり、背中の痛み、外反母趾などを引き起こされるでしょう。

それから胸郭出口症候群という病気についてです。
腕の付け根あたりの筋肉や鎖骨の下には、運動や感覚に関わる神経がまとまって走行しています。
そこに何かの問題が起きて、神経や血管が圧迫されるといろんな痛みが出るのです。

腕をあげると、痛みが肩や腕、肩甲骨に出ます。
しびれ、痛み、だるさ、さらに握力の低下やマヒ、そして筋肉がやせ細ることもあります。

ゴルフの途中で感じたのであれば途中で抜けてでも、早めに病院に行くことが大切です。

病院に行く時間がとれない・・そんな時の対処法

肩こりなどで筋肉が炎症を起こしていて、急性期の痛みが始まったときは、とりあえず冷湿布などで冷やすのをオススメします。

逆に温めると炎症が悪化することがあります。

氷枕などで冷やすのもOKです。

でも原因が分からないのに、むやみに冷やすのはオススメできないとも言われます。
冷えることで血行が悪くなり、症状が悪化する可能性があるからです。

そのため冷やすかどうかは、病院の先生の意見を参考にするのがいいでしょう。

体を温めると、筋肉の血行が良くなって痛みを和らげる効果があります。
温かい蒸しタオルなどで患部を温めるのもいいでしょう。

ただ、心臓に異常があるときは注意が必要なこともあるので、病院などで確認するほうがいいでしょう。

マッサージは筋肉をほぐし、血流をよくして、筋肉の疲労をとるので、痛みやむくみの改善ができます。
また心のストレスがやわらぎ、胃腸の調子が良くなります。
マッサージは病院などでもすすめているところがあるようです。

ただ、経過が長いときや症状が強いときは、効果がないこともあります。
あまりに痛みがひどいときは、別の病気である可能性もあるので、病院でしっかり診てもらうことが大切です。

症状の様子をみたいときなどは、市販薬も便利です。
ただ、むやみな市販薬の使用はしないようにしてください。
今までにないような背中の痛みのときは、すぐに病院に行くことをオススメします。

背中の痛みはゴルフを下手にする

私たちの体は痛みを感じると、そこをかばうようになっています。

耐えられないほどの痛みでなければ、我慢して過ごしてしまう方も多いです。

でも背中の痛みはやっぱり危険です。
痛みを抱えたまま、正しく軸を保ってスイングが出来るはずがありません。

それを続けた結果、間違ったスイングが身についてしまうことだって考えられます。

そうならないためにも万全の状態でなければ、好きなゴルフは控えて治療に専念してください。