石川遼プロのスイングをスローで見るとその凄さが絶対分かる

最終更新日:2017/04/19

日本のプロゴルフツアーで史上最年少優勝した石川遼プロ。
そのスイングはダイナミックでかつ正確なショットを放ちます。
若い身体を生かしたバネのあるスイングと言えます。

では、石川遼プロのスイングをスローで確認すると共に、そのスイングの凄さを見ていきましょう。

石川遼プロのスイングはスローでみてもダイナミック

石川遼プロのスイングは、非常にきれいですよね。
スローで見ても、リズムが素晴らしい事が分かります。
しかも、スイングプレーンも大きく、体重移動を目いっぱい使って300ヤードドライブを放っています。

この体重移動の仕方がアマチュアゴルファーにも参考になります。
石川遼プロの後方からのスイング動画をスローで見ると、大きなスイングプレーンからダウンスイングでの切り返しも上手く、スイングスピードが速いにも関わらず、安定したプレーンを描いている事が分かります。

大きな弧を描くスイングプレーンは飛ばしに必要な要素と言えます。
石川遼プロは身長がさほど大きくないのですが、ダイナミックなスイングを見ると180cm以上のゴルファーに見間違える程ですね。
アドレスも非常に大きく構えている為、スイングする前から大きなスイングプレーンを描く事が想像できます。

スイングが流れる様な形になっている為、アマチュアゴルファーが見ると溜息が出る程きれいなスイングに見えるのではないでしょうか。

石川遼プロのスイングはプロになって更に洗練された感がある

アマチュア時代にプロのトーナメントで優勝した石川遼プロですが、アマチュア時代からプロに負けない位飛距離が出ていました。
まだ身体が小さな頃から、日々鍛錬を積んだ賜物と言えるのではないでしょうか。
小さな身体を目いっぱい使って飛距離を稼いでいた事が石川遼プロのスイングから伺えます。

プロに転向する前のドライバースイング、後方からのスロー動画を見ると、全体的にヘッドが下から入ってくるケースが多いのに気づきます。
ゴルフクラブは縦に使うものなので、ヘッドが下から入ると曲がりやすくなります。

昔のクラブで打つプロはこうした打ち方でドローを打ち、飛距離を稼いでいた時もありました。
しかし、現在はクラブが進化しており、ドライバーショットも基本ヘッドは上から入れる様にします。

石川遼プロもヘッドを下から入れてドローを打っていたのですが、プロになりしばらくするとドライバーショット時のボールへのヘッドの入り方は完全に上から入る様になっています。
ヘッドの入り方は身長も関連していたのでしょうね。

アマチュア時代ヘッドが下から入る為、タイミングを合わせる為に腰が開いてインパクトを迎えていたのですが、今では完全に上半身と腕がワンピースに動いて、身体全体がバランスよく振られている事が動画から分かります。

このスイングなら、ボールは大きく曲がる事はなく、安定した飛距離と方向性を得られるのではないでしょうか。

石川遼プロのスイングをスローで見ると、クラブの使い方がよく分かる

石川遼プロを撮影した後方からのスイング動画をスローで見ると、ゴルフクラブの使い方がよく分かります。

バックスイングの上げ方、両腕で出来る三角形を絶対に崩さず、クラブを肩で上げるイメージとなっています。
この時点ですでにクラブはオンプレーンに乗っている為、後はそのままトップまでもっていきます。
そのため余計な動きは必要ありません。

そしてトップにクラブが到達する直前で腰は左回転を始めています。
そうです、トップでのスイングの間です。
こうする事で、上半身と下半身の捻転差が最高になる為、飛ばしのパワーが溜まるのです。

そこからシャフトが寝ない様にクラブを縦に使いながら、インパクトまでもっていきます。

石川遼プロの凄い所は、このインパクト以降、身体の右サイドをしっかり残している為フォロースルーで身体とクラブが引っ張り合っています。
ダウンスイングで溜めたパワーを余す事なく使えている証拠の動きと言えます。

ゴルフスイングは終始身体の左サイドがリードする為、右サイドの重要性をおろそかにしがちなのですが、こうした石川遼プロの様にしっかりと右サイドを使う事によって飛距離が出せる事を意識する事も重要になります。

石川遼プロのスイングの正確性をスロー動画で感じ取る

石川遼プロというと、そのスイングのダイナミックな所から飛距離の方に目が行きがちですが、ショートゲームの上手さも際立っています。
ウェッジショットの引き出しの多さなど、アマチュアゴルファーには脱帽ですよね。

石川遼プロはウェッジのフェースの使い方が上手い選手です。
インパクト以降、フェースの向きを変えずに打つライン出しのショットはピンをデットに狙うショットで多用されています。

身体が浮き上がる事なく、正確にスイングされたショットからは、グリーン上でピンの根元に落ち、2バウンド目位に強烈なバックスピンがかかります。

フェースの向きを変えないライン出しのショットは、ボールを捕まえる事がフェースの向きを変えない分難しくなる為、身体の回転、特に右サイドの動きを大切にして、ボールをフェースではなく身体の回転で捕まえにいきます。
こうした動きが入らないと、ただ単にこすったボールになってしまう為、ピンをデットに狙う所か、バックスピンもあまり入らないのです。

石川遼プロはこうした簡単そうに見えるショットでも、実は高い技術が求められるショットが上手い選手と言えます。
アプローチの動画をスローで見ることでよく見て取れます。

石川遼プロ伝説!ラウンド50台を出せた!

2010年に開催された中日クラウンズで、石川遼選手は世界最高スコアである58をたたき出しました。
ゴルフファンのみならず、ゴルフをあまり知らない人でも驚きがあったスコアですよね。
この日石川遼プロは、ショットも正確でほとんどミスがなく、と結果だけ見れば言いたいのですが、実は結構ミスショットもありました。
セカンド、グリーンを外すスイングとショットもいくつかあったのですが、アプローチから直接カップインという事もあったのです。
正に、神がかっているという言葉がふさわしいこの日のラウンドでしたよね。

普通、ここまでアプローチとパターが入る事はプロでも珍しいのですが、さすが石川遼プロと言わせるテクニックが随所に感じられるラウンドでした。

ゴルフでゾーンに入るという言葉がありますが、この中日クラウンズ最終日は18ホールに渡ってゾーンに入っていたと言えるのではないでしょうか。

カップインの動画をスローで再生しても、神が味方したとしか言いようのないカップインバーディーでした。

さすがの石川遼プロのスイングでもUSGAでは苦戦しているのです

数年前より石川遼プロはアメリカツアーに挑戦していますが、思う様な結果を残せていませんよね。
それでも日本に帰ってトーナメントに出場すると、結果を簡単に残します。

実際何が違うのでしょうか。

まず、アメリカツアーに参戦する選手はほとんどが大柄だという事が言えます。
180cmを切る様な選手はマイノリティで、ほとんどが180㎝オーバーです。

そしてアメリカの芝生は日本の芝と違い、温暖な地域で育つ物が多い為、芝の柔らかさと粘りが違います。
葉は柔らかいのですが、切れないのですね。

という事は、ラフに入れるとモロに芝生の影響を受けてしまうのです。

日本のツアーでも一部外国芝を入れている所もありますが、まだまだ少数です。
USGAがプロのトーナメントを開催する様なコースは、距離も長く比較的ハードな設定のコースがほとんどです。
長い絡みつく様な芝生にボールが入ると、ヘッドを上から入れなければ芝生の影響をモロに受けてしまいます。

と、いう事は身長によるクラブの入射角度が非常に影響してきます。
海外、特に欧米の選手は高身長でパワーがあり、そうした芝生をモロともせずにグリーンオンしてくるのです。

身長や体格にハンデのある石川遼選手、スイングも素晴らしく、スローで見ても十分に通用するのではないかと思いますが、微妙な芝の影響を受けているのですね。

石川遼プロのファンはUSGAで1日も早い優勝を願っています

日本では賞金王になり、マスターズにも出場した経験のある石川遼プロですが、USGAで結果が出ていない状況、石川遼プロのファンからすると優勝が待ち遠しいのではないでしょうか。

スイングはダイナミックでアメリカツアーの他のプロに引けを取らないと思う為、後はコースの攻略なのではないでしょうか。

日本のゴルフコースと違い、USGAのコールはタフなセッティングとなっている為、それに負けない様練習を重ね、優勝してもらいたいですね。