ゴルフ4大大会という言葉。
ゴルファーでない方もスポーツニュースなどで一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
しかし、実際に4大大会がどんなものかと聞かれると、ゴルフをされている方でもきちんんと説明できる方はそう多くはないでしょう。
そこで今日は、是非知っておいていただきたい、ゴルフ4大大会について詳しくお伝えしたいと思います。
ゴルフ4大大会とは
ゴルフにおける4大大会とは、ザ・マスターズトーナメント(The Masters Tournament)、
全米オープン(U.S.Open Championship)、全英オープン(The Open Championship)、全米プロ選手権(PGA Championship)の4大会のことを言います。
ゴルフ4大大会の他に、メジャー4大大会、メジャーなどと呼ばれることもあります。
この4大大会のタイトルをすべて制覇する事を、『グランドスラム』言います。
これまで「ジーン・サラゼン」「ベン・ホーガン」「ゲーリー・プレーヤー」「ジャック・ニクラウス」「タイガー・ウッズ」の5人が、このグランドスラムを成し遂げていますが、年間でのグランドスラムはまだ誰も達成していません。
ゴルフ4大大会と言えばザ・マスターズトーナメント
ザ・マスターズトーナメント(The Masters Tournament)は毎年4月にアメリカ・ジョージア州のオーガスタナショナルで開催される大会で、マスターズ独自の”マスターズ委員会”が、ワールドランキング上位選手に加え各国で活躍する選手を招待して行われます。
ゴルフ4大大会の中で唯一、毎年同じゴルフ場で開催されており、ギャラリーは『パトロン』と呼ばれ、こちらも毎年訪れるリピーターがほとんどだそう。
その独特の華やかな雰囲気から”ゴルフの祭典”とも称される大会です。
そして優勝者には前年度の優勝者から『グリーンジャケット』が贈られる事で有名ですよね。
優勝者にはグリーンジャケットの他に、オーガスタナショナルゴルフクラブの名誉会員となる資格も贈られ、さらに生涯(65歳までの年齢制限あり)マスターズゴルフトーナメントに出場できる資格も同時に手にすることができます。
先日、セルヒオ・ガルシアの優勝で幕を閉じた2017年大会も記憶に新しい事でしょう。
日本からは、松山英樹選手・池田勇太選手・谷原秀人選手の3選手が出場しました。
池田選手・谷原選手は惜しくも予選落ちでしたが、松山選手は最終日に猛追を見せ、来年の出場資格のある11位という成績でした。
ゴルフ4大大会でもっともスコアが出ない全米オープンゴルフとは
全米オープンゴルフ(U.S.Open Championship)は、米国ゴルフ協会(USGA)が開催するゴルフ4大大会の1つです。
毎年6月中旬頃に開催され、会場となるコースは毎年変わります。
そしてこの大会は、チャンスさえあれば誰でも参加できる夢の大会なのです。
全米オープンゴルフの出場枠は、約半数が、設定された条件を満たした優先出場権を持つ選手に割り当てられますが、残り半数の枠は予選会に割り当てられ、予選会で上位に入ることにより出場権を獲得することもできます。
なので、予選会さえ勝ち抜けば、例え無名のアマチュア選手でも有名プロ選手とメジャー大会で戦うことができるのです。
しかしこの全米オープンは、とてつもなく難しいコースで有名ですよね。
狭いフェアウェイと深いラフ、極限まで速く設定されたグリーンなど、開催年の5年前に会場が決まってから、このように難しいセッティングが施される事になっています。
そのため最近の優勝者のスコアもオーバー・パーになるほどです。
一度スコアを崩すと取り戻すことは難しく、ゴルフの4大大会おいて、選手は最も忍耐力が求められる大会だとも言われています。
2017年の全米オープンは6月15日から18日の4日間にわたって、ウィスコンシン州エリンにあるエリンヒルズで開催される事が決まっています。
今のところ出場権を獲得している日本人選手は松山英樹選手のみのようですが、5月に行われる予選を勝ち抜いて、たくさんの日本人選手にも是非活躍してもらいたいですね。
ゴルフ4大大会で最も歴史ある全英オープンゴルフとは
7月に英国で行われる、全英オープンゴルフ(The Open Championship )は英国ゴルフ協会(R&A)主催のゴルフ4大大会のひとつです。
4大大会の中でも全英オープンゴルフは、「ジ・オープン(The Open Championship)」と呼ばれ、第1回大会は1860年に開催されており、最も歴史が古く伝統のあるメジャー大会です。
そんな権威ある全英オープンの出場資格ですが、世界各国の大会の優勝者及び上位入賞者に限られているものの、その大会を勝ち抜けばアマチュアでも出場できることになっています。
全英オープンが開催されるゴルフコースはシーサイド・リンクスといって海岸に面した場所のみに限られ、5年に1度はゴルフの聖地「セントアンドリュース」で開かれることが義務付けられています。
全英オープンの最大の特徴は、とんでもなくあるがままの自然な状態のゴルフコースで行われるという点です。
これは、この大会が歴史的な原点に立ち返りプレーすることが重んじられている為だそうです。
正直、初心者が見たら「これは本当にフェアウェイなの?」と疑いたくなるようなコースに、「絶対に1日かかっても抜け出せない…」と恐怖を覚えるほどのバンカーなど難関だらけです。
更に、英国特有の変化の多い天候に湿気、強い海風など、プレーヤーを体力面でも精神面でも悩ます過酷な環境との戦いもこの大会の見所です。
ちなみに、2017年の全英オープンゴルフは、スコットランドにあるロイヤル・バークデールゴルフクラブで7月20日から23日の4日間にわたって行われる予定です。
限られたプロゴルファーだけの4大大会 全米プロ選手権とは
全米プロ選手権(PGA Championship)は米国プロゴルフ協会(PGA of AMERICA)が主催の大会で、毎年8月の中旬に、年ごとに開催地区を変えて行われています。
出場資格が得られるのは、ワールドランキング上位の選手と、アメリカ国内での予選会を勝ち上がってきたプロの選手とされています。
さらに、日本を含め各国のツアーで前年度に好成績を残したプロ選手が招待されます。
4大大会の内で唯一この全米プロ選手権はアマチュアには出場資格がなく、”プロゴルファー”だけに出場資格が与えられるので、まさに唯一の『プロゴルファー世界一決定戦』と言える大会なのです。
賞金総額10億円超、優勝賞金は2億円に迫る世界トップクラスの賞金額で、優勝選手には5年間のPGAツアーシード権が与えられます。
この全米プロ選手権は、8月に開催されるので暑さとの戦いというのも1つの見どころ。
そしてほかの3大会に比べ自由度が高く、過去には世界のゴルフファンに今まで以上に大会に興味を持ってもらうことを目的として、ファン投票で最終日15番ホールのピン位置を決定するなど、新しい試みにもチャレンジしている大会です。
2017年大会には今のところ、全米プロゴルフ選手権2016で4位タイという成績を残した松山英樹選手が日本人で出場資格を得ています。
ゴルフ4大大会における日本人の最高成績
ゴルフの4大大会がそれぞれ、とても権威のある大会だという事が分かったところで、これまでに日本人選手がどれほどの成績を残してきたのかも気になりますよね。
では、それぞれの大会でのこれまでの最高成績をまとめてみたいと思います。
ザ・マスターズトーナメントの日本人最高成績は、2001年に伊沢利光選手が4位、そして2009年には片山晋呉も4位でした。
早く、日本人ゴルフプレーヤーがグリーンジャケットに袖を通す瞬間が見たいなと思いますよね!
次に全米オープンゴルフにおける日本人最高成績は、1980年青木功選手の2位でした。
当時”帝王”と呼ばれたジャック・ニクラウスと青木選手が演じた死闘は今も”バルタスロールの死闘”として世界中に語り継がれています。
全英オープンゴルフは倉本昌弘選手が1982年に4位に入ったのが日本人最高成績でした。
そして、全米プロ選手権の日本人最高成績は、1988年に中嶋常幸選手が3位。
中嶋選手は、4大大会全部でトップ10に入ったことがある唯一の日本人です。
ゴルフ4大大会について知ればもっと楽しくなる
いかがだったでしょうか。
4大大会それぞれに特徴や歴史があり、知れば知るほどこれから大会を見るのが楽しみになりますよね。
2017年は先日ザ・マスターズトーナメントが終わり、これから6月に全米オープンゴルフ、7月に全英オープンゴルフ、8月に全米プロ選手権と立て続けに大会が続きます。
それぞれの大会の特徴をもっと知って、更にゴルフ4大大会を楽しみましょう!