今シーズン、片山晋呉プロはツアー通算30勝を成し遂げました。
最近は若くして海外ツアーに挑戦する選手が多い中、これと同等の成績を残せる選手は出てくるのでしょうか?
昔は片山選手の悪い評判も聞きましたが、これだけの成績を残しているからこそ注目されてしまう立場なのでしょう。
今シーズンの戦いぶりを見ても、まだまだイケそうな予感がします。
今回は片山晋呉選手にフォーカスを当ててみたいと思います。
2016年シーズンのプロゴルファー片山晋呉
先日、国内男子ツアーは2017年シーズンが始まりましたね。
JGTOとアジアンツアーの共催となる「シンガポールオープン」。
2015年から三井住友銀行がスポンサーになって開催されるようになった大会です。
昨年はジョーダン・スピースの出場で話題を呼びましたが、今年の実力者はアダム・スコットでしょうね。
個人的にはアーニー・エルスが一押しですが。
そんな2017年シーズンの初戦、片山晋呉プロは出場しませんでした。
去年数少ない予選落ちした試合で、相性の悪さを感じたのでしょうか。
しかし、去年はそれを含めて予選落ちは5回。
彼にしては多いかもしれませんが、実に評判通りの試合巧者でしたね。
まだまだ国内トップレベルの選手だと感じました。
優勝1回で賞金ランキングもベスト10入りの9位。
この優勝は通算30勝という大台突破。
すごすぎます。
そして、何よりも去年は112年振りにゴルフが復活したリオデジャネイロオリンピックへの出場でしょう。
世界のトッププレーヤーが参加辞退する中、日本のゴルファーを楽しませてくれました。
このように、2016年の片山晋呉プロにとって、全盛期とは言えないものの記録と記憶に残る特別なシーズンになったのではないでしょうか。
片山選手の過去の実績・賞金総額
ゴルフをやっていて、片山晋呉プロのことを知らない方はいないと思いますが、実際どのような選手で、どういった記録を持っているのかご存じですか?
まず、テンガロンハットを好んで被っているイメージがあります。
高校ゴルフ界では、名門と呼ばれる茨城県の水城高校出身、そして大学も数々のプロを輩出している日大出身です。
アマチュア時代から評判高く無敵を誇り、数々のタイトルを獲得したという早咲きの選手なのです。
そして、大学卒業後すぐにプロへ転向しました。
最初の1勝には少し苦労した感がありますが、プロ転向5年後の2000年には初の賞金王に。
その後、2004年~2006年に3年連続賞金王にもなりました。
この記録は尾崎将司プロ、青木功プロしか成し遂げていない伝説的な記録。
このように2000年以降、常に男子ゴルフ界を引っ張り続けてきたのです。
2008年にあの石川遼プロが登場するまで、ライバル不在とまで言われていたこともありました。
その2008年には25勝目を飾り史上7人目の永久シードを獲得。
そして、一度燃え尽きたかに見えたが、2013年から毎年1勝を重ね、衰え知らずでついに2016年大台の30勝を達成しました。
ここまで稼いだ生涯獲得賞金がおよそ21億円です。
どれだけすごいか、片山晋呉プロを知らなくても分かったでしょう。
過去にはゴルフマナーなど悪い評判もありました。
インターネット上ではさまざまな情報が流れていますが、本当のところはどうなのでしょうか?
他の男子プロゴルファーや大会スタッフ、そして何よりギャラリーにも評判が悪いとありました。
ファンサービスをしないとか、大事なパットを外して、パターを叩きつけたり蹴飛ばしたりもしたとのこと。
こういった話を耳にするとどうしても悪いイメージが先行してしまいますが、それだけゴルフに対するポリシーというか、プライドがあるのでしょう。
私個人としては、そんな片山晋吾選手のこういった「誰にも認められなくてもいい」、「自分がとにかく納得すればいい」、そして「ゴルフの成績で納得させる」といったいかにも職人気質は好きですね。
おそらくただ単に人付き合いが苦手なのかもしれませんし、たんさんの人と付き合うことに疲れてしまっているのかもしれません。
活躍すれば、それだけ人が集まるのですから。
さらには、テレビもメインで取り扱われるのですからね。
片山選手はクラブへのこだわりが強いと評判!ゴルフクラブの変遷
私がゴルフに興味を持ち始めた2000年、数々のアマチュアタイトルを引っ下げてプロになり、すでに初優勝もしていたのが片山晋呉選手でした。
その当時、ダンロップと契約していてゼクシオはすでに不動の地位を築いていましたね。そしてその年、勢いそのまま初の賞金王にまでなりました。
実はプロになった当初は、キャロウェイと契約していたのは知りませんでした。
そして、そんなダンロップとキャロウェイが実はつながっていたということも。
今となっては同じ会社だったとは思いもつきません。
そんなゼクシオを使い、日本のトップになった片山選手は何と一番強いときにダンロップとの契約を切り、新興のナイキと契約をしたのが2004年。
相性がいいのにも関わらずクラブを変えるというのは、よほどナイキのクラブがマッチしたのでしょう。
なぜなら、その2004年は2度目の賞金王になってしまうくらいですから。
でもここでも少し悪い評判があり、すべてはお金のためだったというのです。
しかしゴルフで飯を食っているプロなのですから、自分の評価額をうかがえる契約金が高いほうへ移籍するのは必然でしょう。
プロ野球、それよりも世界のサッカー界を見渡せば分かることです。
そしてしっかりとナイキとの5年契約を終えて、次に契約したのが今現在も使っているオノフですね。
ナイキ最終年にしっかりと優勝、それが通算25勝目で永久シード獲得とやはりこのときも結果を出しての移籍だと思えます。
このように、さまざまな評判がある中で結果を出してさらなるステップのためのクラブ契約をした。
こういう見かたが正しいのではないでしょうか。
片山晋呉の評判といえばパターグリップ!
最近の片山晋吾選手は何かとパッティングが注目されますね。
使っているパターも面白いのですが、やはり注目はグリップ方法です。
これだけ活躍し、優勝を重ねたことで、もういわゆるオーソドックスなグリップは飽きてしまったのでしょうか。
飽くなき探求心でまだまだ試行錯誤しているようです。
確かにゴルフを続けていく限り、悩みはつきないものでしょうが、パターグリップに関してはやはり片山晋呉選手の性格を物語っていると思います。
ゴルフにとっていいと思ったことはとにかく試す。
とことんやってダメなら、また新しいのを試す。
私もすぐ違ったグリップを試しますが、ダメだったからではなく練習不足でただイマイチしっくり来ないからという理由です。
でも片山選手のグリップはマネしたいと思えない。
ちょっと自分の手に負える代物ではないと感じてしまっています。
でも結果を出したら、それが正解と言えるのがゴルフ。
片山選手の評判はこうやって作られていくのでしょう。
片山選手通算勝利5位タイ!次なる高みは尾崎直道選手超え!
2016年のマイナビABCチャンピオンシップで区切りの30勝を飾った片山晋呉選手。
まだまだ若いゴルファーには負けていないのが良く分かりました。
現在44歳。
シニアの年齢まであと6年。
このまま飽くなき探求心で毎年レベルアップをしていったら、一体あと何勝出来るのでしょうか?
日本ツアーの通算勝利数のトップは、ダントツの94勝したジャンボ尾崎選手。
今年ツアーからの撤退を匂わせていましたが、一生涯レギュラーツアーという偉大なゴルファーです。
この記録は無理でも、通算勝利数で片山選手より上にいるのは4人。
現在5位の片山選手は通算32勝の尾崎直道選手が目下の目標になるでしょう。
あと2勝。
毎年1勝ずつコンスタントに重ねていけば、追い抜くのも夢ではありません。
今後若手がどんどん伸びてこないとすぐに叶ってしまうかもしれない記録です。
これからのゴルフ界を盛り上げるためにも、片山晋呉選手は今のまま強くいてほしいですし、若手の成長にも期待したいのが本音。
今後、また記録を達成していく片山晋呉選手の評判がどう変わっているのか、それは引退するまで変わらないのか分かりませんが、楽しみで仕方ありません。
日本ツアーはベテランが強い!
今、日本人でもっとも強いのは、誰もが認める松山英樹プロ。
そして同級生の石川遼プロも日本に戻れば優勝してしまう実力の持ち主。
今後若手有望株はどんどん海外へ出ていくかもしれませんが、片山晋呉プロのように国内優勝回数を伸ばしていくプロが出てくることに期待したいところです。
東京オリンピックのころは勢力図が変わっているのでしょうか。