ゴルフ上達のための筋トレが肝臓に負担をかけているかも!?

最終更新日:2017/02/21

PGAツアーのプロたちを見ると強靭な肉体でビュンビュンクラブを振り回しています。

ゴルフ上達には筋力や柔軟性が必要なのは周知の事実だと思います。

そのために日々筋トレをがんばっているゴルファーもたくさんいるでしょう。

しかし筋トレと肝臓には密接な関係があり、肝臓に負担をかけてしまうという「筋肉迷信」があります。

果たしてそれが本当なのか一緒に考えていきましょう。

筋トレと肝臓の関係

肝臓は糖質やたんぱく質、脂質、ビタミンなどが小腸から吸収された後に、体内で利用できる物質に変える働きをしています。
その他にも血糖値を一定に保つなど、身体にとって大きな役割を果たしています。

まず筋トレを始めると、筋肉を動かす際に筋肉に蓄えられたエネルギー源の筋グリコーゲンが使われます。

そして筋グリコーゲンが不足してくると血糖をエネルギー源として使い出します。
すると血液中のブドウ糖が少なくなるので、血糖を一定に保つために肝臓に蓄えられた筋グリコーゲンをブドウ糖に作り変えて血液中に放出しなければいけなくなります。

つまり筋トレをし過ぎると、肝臓も同時に大忙しになってしまうのです。

肝臓をゆっくりさせるには、筋トレのエネルギー源をできるだけ筋グリコーゲンだけで賄えるようにしておかなければならないのです。

また逆に、肝臓が疲れていると代謝がうまくいかないので、筋トレしてもパフォーマンスは上がりません。

よく二日酔いでゴルフをしたり、プレー間のランチ休憩でビールを飲む人がいますが、それでは肝臓に負担が掛かり疲れる状態を作ってしまうので、筋肉に影響する=プレーに影響するということにつながっていくのです。

 

肝臓に負担をかけないためには筋トレよりも有酸素運動

肝機能改善には運動を取り入れるのが最も大切だと言われています。

ここで勘違いしやすいのが、「運動=筋トレ」と考えてしまうことです。

前述したように筋トレでは肝臓に負担をかけてしまいます。
ですから、肝機能改善のために運動をするのであれば「有酸素運動」をしましょう。

有酸素運動とは、名前の通り体内に酸素を取り入れながらする運動法です。

ウォーキングやランニング、サイクリングなどが一般的ですね。

たくさん取り入れた酸素の約半分は肝臓が取り込んでくれます。

活性酸素をため込みやすい反面、全身に酸素を送らせる重要な働きを行っているので、酸素がたくさん行き渡ることで、体内の脂肪燃焼が活性化し、余分な内臓脂肪が無くなります。

余分な内臓脂肪が無くなることが、最終的に肝臓への負担を一番軽減してくれるのです。
ですからゴルフのラウンドでカートを使わず歩くことをオススメします。

もちろん、筋トレも”ほどよく”であれば問題ありません。

しかし肝機能が弱い人にとっては大きなダメージにつながるので避けた方が良いでしょう。

筋トレにストイックなボディビルダーやプロ選手は肝臓に負担を与えないように、筋トレ前に、グルタミンなどのアミノ酸を多く摂取しているのですから。

 

筋トレで摂取するプロテインも肝臓へ負担をかける

筋トレにはたんぱく質が必要だから、補助食品として「プロテイン」を摂取する人が結構います。

とくに多いのが、筋トレが日常化して徐々に筋肉をつけることが難しくなってきている人です。

そういった人は、筋肉をつけたい一心でどんどんプロテインを摂取してしまいます。
でもプロテインはあくまでも補助食品なので、必要以上に摂取すると肝臓だけでなく腎臓にまで負担をかけてしまいます。

肝臓の役割は前述したように「物質を分解する」こと。
肝臓はそれ以外にも、代謝やエネルギーの貯蔵、胆汁の育成など様々な働きをしています。

ゆえに、必要以上にプロテインを摂ると、たんぱく質を分解するのに時間がかかり肝臓に負担をかけてしまうのです。

筋肉に必要なたんぱく質の合成をせっかくしてくれるのに、過剰摂取により、分解に時間をかけてしまいます。

かといってプロテインを摂らない方が良いというのは極論です。

筋トレをしていなくて、普段から十分にたんぱく質を摂っているという人は、プロテインを飲んでしまうと過剰摂取になります。

人それぞれ食生活や生活スタイルが違うので、一概にこれくらいというのは言えませんが、1回で100gというのは間違いなく摂り過ぎなので今すぐやめましょう。

 

肝臓への負担を考慮して他のサプリを

筋トレにプロテインは重要ではあります。

しかし肝臓に負担をかけるくらいなら、他のサプリを代用するという選択肢もありますよね。

最近注目されているのが、「HMB」という成分です。

HMBとは、アミノ酸のロイシンが体内で代謝されてできる成分です。
体内で作り出すことは可能ですが、この成分は5%くらいしか代謝されません。

しかし専用のサプリを摂ることでHMBを直接摂り入れることができるのです。

たんぱく質はプロテインほど含まれていませんが、他の成分はプロテインよりも多く含まれています。

タブレットタイプなので、プロテインのような作る手間などがなく筋トレ前にサクッと手軽に飲むことができます。

そして最も重要なのが、たんぱく質の過剰摂取にならないので、肝臓への負担がありません。

筋肉増量の効果は絶大ですが、あくまでも筋トレのための補助食品なので、それを飲むだけで筋肉が付くということではありませんので注意してください。

ゴルフの練習やラウンドの前に飲むとパフォーマンス力は上がるかもしれません。

 

肝臓は悲鳴をあげない

肝臓で一番気を付けなければならないのは、「沈黙の臓器」と言われていることです。

肝臓は悪くなってもなかなか表だって症状がでてこないのです。

つまり普通の病気と違って肝臓は悲鳴をあげないので、筋トレで肝臓に負担をかけ続けて、悪くなっても気づきにくいということです。

少しおかしいな…と感じたときには、肝臓への負担は限界に近いときかもしれません。

すぐに病院へ行ってお医者さんに診てもらうことをオススメします。

筋トレを減らして、プロテインを飲まなければいいんでしょ!
と思うかもしれませんが、別に筋トレを減らしてプロテインを飲まなくても、肉や魚をたくさん食べれば同じことです。

筋トレともプロテインともうまく付き合っていかなければならないのです。

もちろんゴルフに筋肉は必要。
でも筋トレをし過ぎると肝臓に負担がかかってしまう。

ここでポイントなのが「し過ぎる」ということです。

有酸素運動と筋トレをうまく組み合わせ、なおかつ補助食品としてそれに見合った適量のプロテインそ摂取する。

こうすることで、肝臓に負担はなく、ゴルフに必要な筋肉は付き、ゴルフ上達にも大きくつながるというわけです。

 

有酸素運動ということはゴルフって完璧では!?

ゴルフの練習の前後にはストレッチをします。
決して軽くはないクラブを素振りを含めると少なくとも100回以上は振って筋肉を使います。
ラウンドするときは、5時間は歩きます。

アベレージゴルファーのスコアが”95”で全部が2パットだとしたら、毎回1回の素振りを入れて約120回クラブを振って筋肉を使っている計算です。

暑い日などは、水分補給にスポーツドリンクでアミノ酸を摂るでしょう。
ランチでちょっと豪華にステーキ、あっさりと焼き魚でといった形でたんぱく質を摂るでしょう。

どうですか?

こうやって並べてみると、ゴルフの練習やラウンドで肝臓に負担をかけずに、筋トレや有酸素運動をしていると考えられませんか?

負担どころか、適度な運動で肝機能改善になっている可能性もあります。

また昼食の内容次第ですが、程よく筋トレに必要なたんぱく質やアミノ酸も摂っています。

ゴルフ上達のために一生懸命筋トレをして筋力を付けたい気持ちはよく分かります。

しかし練習やラウンドでゴルフに必要な運動を十分しているのですから、私たちアマチュアは無理にハードな筋トレを行わなくても、軽い筋トレを毎日継続するくらいで良いのではないでしょうか。

 

筋トレと肝臓のつながりを知った今後は

筋トレが怖くなるようなお話をしてきましたが、これはあくまでも「やりすぎ」「摂取しすぎ」の場合に限ることです。

何をするにも関係性や原因などをしっかり知っておくことが大切です。

ゴルフもそうですが、ただ頑張るだけでは結果は出ません。

頑張る前に、基本情報をしっかり得ることが大きな結果に繋がるということを、筋トレでもゴルフでも忘れないようにしてください!